2006年11月29日

野菜&果物図鑑―栄養と効能がギュッとつまった一冊!




ひとつの野菜、果物に1ページ、
もしくは見開きを使って解説している図鑑。

図鑑といっても、新生出版社お得意パターンの
A5単行本サイズでお手軽です。

写真と栄養素、旬の時期、かんたんな調理方法、
選び方、保存方法など、
必要な情報がわかりやすく載っています。

好きなときに適当に開いて見られるので、
こういう本はほんと面白い。
普段食べている野菜でも、
けっこう知らないことが多いんだなあって
改めて思います。

私はいつも、レタスを買うときは、手に持って
重いものを探すんだけど、
本当は軽いものがいいらしい。

巻きが軽いものは葉が柔らかいんだって。

そんな、知ってるとお得な情報がたくさん。

この本のいいところは、珍しい野菜や植物が
たくさん載ってるというところです。

最近、ちょっとしたスーパーでも、
外国産で今まで見たことがない野菜や果物が並んでいます。

また、イタリア料理の店なんかに行くと、
聞いたこともない野菜のサラダがあったり。

気になっていたけど、どんなものなのかわからない。
私、これでけっこう今までの疑問がとけましたよ。

たとえば、アーティチョーク。
よくサラダになってるこれは、ヨーロッパでは
よく使われる野菜みたい。

上の花みたいなところ(実際にはガク)を切り落としてゆで、
バターソースで食べるそうです。

ピタヤ(ドラゴンフルーツ)はメキシコ原産。
キウイフルーツに似た味らしい。

エシャロットは、たまねぎの小さい種類。
日本で売られているのはらっきょうを軟白栽培したもので、
エシャレットというそうです。
まぎらわしい!

ヨーロッパやロシアの絵本や小説によくでてくる「ビート」。
小さいラディッシュみたいな野菜でした。
甘みが強い野菜らしいです。

「赤カブ入りのボルシチ」と訳されると、なんか塩みの強い
料理みたいに思いますが、
甘いものなんだなあ、と思うと物語のイメージも
少し違ってきそうです。

今まで気になってたことが解消できてすっきり。

こういう本、トイレに置いておきたいんだよなあ、
ほんとは。

トイレに本を置く人、いらっしゃいます?
うちはだんなが嫌がるので置いてませんが。



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ものぐさガーデニングのススメ




お庭やベランダをお花で
きれいに飾っているおうち。
ほんと尊敬します。

一日12時間くらい働いていたときは、
「私だって時間さえあれば」なんて思っていましたが、
いやあ、なかなか。

時間があっても上手にはできないもんです。

それでも、ガーデニングが流行している今、興味はある。
まったくの初心者、
何度か失敗している人のための本を見つけました。

副題が、「失敗続きのガーデナーが最後に開く本」。
おお、力強い言葉!

最初に、今までの失敗リストがありますので、
チェックしてみてください。

・お花がいつ咲いたのか知らない
・買ってきてそのままになっている用土がある
・和と洋のものがミスマッチしている
などなど。

土、うちにもありますよ。

じゃあどうすればいいのか。

まず、肩の力を抜いて、と本は言ってくれます。
それからしたくないことと、してもいいことを決める。

・水やりはしたくない VS 水やりくらいならできる
・植木の手入れをしたくない VS 枝を切るのは好き
・花壇の植え替えをしたくない VS 
 育てるより買ってきて植えたい

そいれから、ひとつをまず成功させましょう。
好きな花を買ってきて、世話をする。
それができたらもう一つ増やしてみる。

また、土の面積が多いとうまくいかないので、
お庭の場合は、通路を作ったりして
土の面積を減らすのもコツだそうです。
へえ。

ガーデニングにかける時間は、眺める時間が八割、
作業の時間が二割くらいがいいそうです。

いろいろ本を見たり、計画書を書いたり、
作業だけに追われないように、楽しんで取り組めばいいみたい。

そうなんですよね。
自分ひとりでやろうと思うと、
結局雑誌みたいにきれいにできなくて挫折することが多い。

信頼できる園芸屋さんを見つけて、
そこで寄せ植えの鉢を作ってもらうのもいいそうです。

巻末には育てやすい植物も載っています。

ちなみに、絶対に手を出してはいけないのは芝だそう。

「楽しく始めて小さな失敗」。
ガーデニング初心者には心強い一冊です。




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「そうじ力」であなたが輝く!




自己啓発、成功哲学にはいろいろな流行がある。

願えばかなう、ナポレオン・ヒル形。
正しい生活をしようというジェームズ・アレン型。

そして、最近のブームは「掃除型」ではないでしょうか。

生理整頓、トイレ掃除、いらないものをためこまない。
これで人生が変わるという考え方です。

大掃除も近づくこの季節。ご参考に一冊いかがでしょうか。

表紙に、エビちゃんみたいな女の子のイラストがあるこちらの本。
掃除のコンサルタントの方が書いた本です。

シンデレラや白雪姫が幸せになったのは掃除をしたから。
掃除をして、「お姫様への道」を手に入れましょう。
そう言われたらやるしかないじゃないですか。

ニューヨークで、落書きを消したところ
犯罪率が激減したというエピソードを紹介。
場が汚れていると人間がすさんでしまうというのは納得もする。

それでは、実際に何をすればいいか。

1、換気。
部屋の空気を入れ替えるだけで、
きれいにしようという意欲がわいてきます。

2、捨てる
もったいないと言わずに、いらないものを捨てる。
いらないものを買うほうがもったいない!

3、ヨゴレとり
窓とか鍋とか、あるいはコンロとか、
汚れているところをきれいにする。気分がすっきりします。

4、整理整頓
なぜそこにおくのか。モノをコントロールすることが大事。

5、炒り塩
塩をフライパンで炒って、部屋にまき、それから掃除機をかける。
塩の力で部屋のマイナスエネルギーを吸い取ります。

また、
排水溝の掃除 =人間関係を良くする
窓の掃除 =良縁、防犯
寝室の掃除 =エネルギーを補充できる
本棚の整理 =思考力を鍛える

など、お掃除場所の部分別対処法(?)も。

掃除はしたほうがいい。
モノは整理されてるほうがいい。

ものすごくがんばってるんだけど、今ひとつブレイクしない。
そんなやきもきを抱えている方、何かを捨ててすっきりしてみ
るのもひとつの手かも。



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2006年11月24日

ヲタだって可愛くなりたい




ブログ本。
今年はこの手の本がたくさん出ましたね。
いつかはこのブログも…。なんて寝言はほっといて…。

ヲタ、つまりオタクが三次元の彼氏をゲットすべく、
自己改造にがんばるブログ。

三次元の彼氏、というのが笑えるなあ。
オタクなので、二次元、要するに紙の上、
妄想の中での好きな人はいる。
脳内恋愛はしてるんだけど、てな感じでしょうか。

大学に入り、弟にまで「アキバ系で気持ち悪い」
といわれたことから危機感を感じる。

自分を変えていこうとするんだけど、
何からしたらいいかわからない。

とりあえず、ダイエット
それから美容院。

今まで半年に一回くらい、
1000円で髪の毛をカットしていた女の子が、
おしゃれな美容院に出向いていく。

次回の予約はいつにしますか、と来月の予定表を見せられて
びっりするの、私わかるなあ。

それから服を買う。
みんなから服が少ない、と言われ、
お父さんからも「おまえ、それはださいんじゃないか」なんて
言われている。

フリルのついた服を買ったときの驚きもかわいい。

なんかねえ、中学、高校と制服で通し、
大しておしゃれに興味がなかった私。
卒業して、毎日私服になったときの戸惑いを思い出します〜。

洋服代を稼ぐために、スナックに勤めることにした著者。
カラオケを歌ってくれといわれても、
アニソン(アニメソング)しか歌えなくて困ってしまったり。

コンタクトを入れ、ダイエット食品を買い、
フリルの着いた服を買い、化粧品を買う。
きれいになるのに結構お金っている。

「今まで美容にお金を使うなんて考えたこともなかった」
彼女の驚きも面白い。

「ヲタ趣味にお金を使うの止めます。漫画もフィギュア
ゲームも買わず、ゲーセンにも行かず・・・ガシャポンもやらない!
使えるお金をオサレ費用に回します。」

すごい決意。

ようやく、男性と二人で食事に出かけることができるのですが、
さてどうなるのか。

ブログ、今でも続いていますが、まだ彼氏はできてないみたい。

女の子なら誰でも応援したくなる。
本好きの私、服より本の私は尻をたたかれているような気になる。
私も少しがんばってみます。



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藤井恵さんちの卵なし、牛乳なし、砂糖なしのおやつ




私の年齢だと、
小さい子供さんを持つご家庭が同世代には多くて、
伺うときはけっこう気を使うようになりました。

ちょっと前だと、子供がいるから、
ということならプリンやケーキをお土産にすれば間違いなかった。

でも、今はそれに入っている卵や牛乳、
乳製品にアレルギーを持つ子が少なくない。
口にしないようにしているご家庭ってけっこう多いです。

ケーキとかプリンとか、子供の好きなものって
ほとんど卵と牛乳が使われてる。
それを食べさせてあげられないって、私が親だったらつらい。

そんな現代にぴったりの一冊の本を見つけました。

アレルギー体質のお友達が、
いつもお母さんの手作りのおやつを持参するのを見た、
お嬢さんの一言。

「みんな同じものを食べられたらいいのにね」

この一言で、工夫していろいろなレシピを編み出したそうです。

砂糖の代わりに蜂蜜やメープルシロップ。
牛乳の変わりに豆乳
バター(乳製品だから)の代わりにサラダ油。
つなぎである卵は使わない。

それで、ケーキ、クッキー、プリン、羊羹、ゼリー、
アイスクリーム…。
ほんと、いろいろなレシピが載っています。

スーパーで普通に手に入るものだけを使っているのが特徴。
粉をふるったりしなくてもいいので、手順も簡単です。

大人にもおいしく食べられそうなレシピをひとつ。

・黒ごまのババロア

1 フードプロセッサーに 豆腐、豆乳、メープルシロップ、
黒練りごまを入れて混ぜる。

2 ゼラチンを弱火で溶かし、1に混ぜる

3 よく冷やして固める。仕上げに黒ごまをふりかけるとおい
しそう。


簡単だし、豆腐と豆乳なら健康的です。
ほかにも、みそとかごぼうのクッキーなんかもあって、
甘いものが苦手な大人でも楽しめそうなレシピがいっぱいです。

ダイエットにもいいかも。



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営業ものがたり




西原理恵子さんって、けっこう有名だと思うんだけど。
いまだに本屋さんで
「に」行の作家コーナーに並べられてるって
描いてあって、ちょっと笑っちゃった。

そんなサイバラさんの、営業の日々の漫画エッセイから始まる本。

それにしても、サイバラさんの本は疲れてるときは読みたくないです。
絵がすごいし、文字も多いし。

でも、読み終わると元気になれちゃうんですけど。

書店担当の営業社員を集めて飲み会をしてみたり、
大阪まで行ってみたり、漫画家さんも大変ですね。

岩井志麻子との飲み会では、
志麻子さんの乱行ぶりには同じ女性として勇気をもらえます。

ほんと、いつも下品だなあと思うんだけど、
感じ方は人それぞれだと思うだけど、私は嫌いじゃない。

そんなごちゃごちゃした話が続く中、一転、
「サイバラ、生涯の傑作」の美しいこと。

浦沢直樹のプルートゥに対抗して、寄せられた一遍だそうです。
タイトルは「うつくしいのはら」。

配給で暮らしている女の子は、毎日文字を勉強して、
いつか人にもらうのではなく、
自分で生きていける日を夢見ている。

ある日、野原で兵士の死体を見つける。

数年後、女の子は子供を生む。
いつかの兵士の生まれ変わりだと信じる彼女。

母になった彼女は、まだ配給の列に並んでいる。
子供の時代にはきっと、文字を学び、
自分で生きていける日がくることを夢見て。

でも、戦争で彼女は死に、息子は兵士になり…。

ほんと、出版社相手に賃上げ交渉をする話、
岩井志麻子とディープキスをした話、
飛行機の中でセックスをするのが普通かどうか悩む話に
はさまれてていいの?てなくらい、泣ける一遍。

浦沢直樹との対談あり。
ぼくんちの番外編あり。

浦沢直樹と、どっちが先に潰れるかの話で盛り上がったそうですが、
謙遜なさらずにこれからも面白い漫画、
たくさん描いてください!



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そうだったのか!アメリカ  




前書きの一文に、
日本人のアメリカ感が集約されているように思います。

「私はアメリカが好きです。」「私はアメリカが嫌いです。」
そんな矛盾した気持ちに、どう折り合いをつければいいのか。
そんなことを考えながら、書いた本です。

そうなんだよなあ。
日本人はアメリカが嫌いじゃない。

コカコーラを飲み、ハンバーガーを食べ、ギャップの服を着て
野球を見る、ハリウッド製の映画を観る。

一方で、イラクへの出兵や沖縄の基地、
アメリカの軍事政策に振り回されている。
牛肉の輸入にも、いまだ懐疑的な目を向けている。
アメリカの言いなりになる日本政府には、
弱腰外交の批判があがる。

いったいアメリカって、本当はどんな国なの?
いくつかの項目から、アメリカを分析してみた一冊。

・アメリカは宗教国家だ確かにそうなんですよね。
法律的には政教分離を説いているものの、
大統領の演説にも神という言葉は頻繁に出てくる。
「ゴッド ブレス アメリカ」ってな言葉もよくききますよね。

もともと、ヨーロッパで迫害された
プロテスタントが新天地に渡ってきたのがアメリカ建国のゆえん。

キリスト教とアメリカは切っても切り離せない。
これを忘れてはいけない。

・アメリカは帝国主義国家だ。
もともと、先住民を駆逐し
(これに対してはものすごい憤りを感じる)成り立った国家。

メキシコからテキサスを、カリフォルニアを奪い、
フィリピンとハワイを植民地にしたアメリカ。

アメリカだけが正義を持つという、なんだかわからない思想で
全世界に軍隊を展開している事情がくわしく書かれています。

・アメリカは移民の国だ。
オーストリアで生まれた人間が、州知事になってしまうアメリカ。
アメリカには世界からたくさんの人が集まります。

アイルランド、ユダヤ、イタリア、アフリカ、中国、日本、
そしてラテンアメリカ。

移民の歴史は、先にやってきた移民が、
後からやってくる移民を差別してきた歴史。

・アメリカはメディアの大国だ
ニクソン大統領が、民主党に盗聴器をしかけたという
ウォーターゲート事件。

この有名な事件の詳細をもとに、
アメリカのメディアの歴史を語ります。

中学校、高校で世界史を履修した方(なんか微妙な話題ですが)
なら、非常にすんなりと読めるはず。

アメリカのバックボーンを知るのに、
良い入門書という感じの一冊です。



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風雲児たちが巻き起こす携帯電話崩壊の序曲 




この本が出たのが2005年12月。
約1年前です。
その当時の携帯電話に携わる業界のことを詳しくまとめた一冊。

本書は、ソフトバンクの孫氏が、
総務省にしかける「戦い」から始まります。

携帯電話の電波って、総務省が管理してるんですね。
管理していて、許可の出た周波数を携帯キャリアが利用している。

そこに、ソフトバンクも参入させろ、
というのが孫氏の主張でした。

通信がスムーズな800メガヘルツ帯を割り当ててもらうために、
孫氏は新聞広告でこう主張する。
「使用者の声は圏外ですか」。

免許を持っているキャリア(ドコモ、auなどの携帯会社)が
市場を独占しているせいで、
消費者は割高な料金を払っている、というもの。

当然既存の業者は面白くない。
彼らにしたら、そこまでインフラに投資してきた自負があるからだ。

だが、彼らに対抗する新勢力はソフトバンクだけではなかった。

免許制の周波数を使う通信ではない、
携帯通信のシステムが新しく立ち上がろうとしている。

それはインターネットを使う、IP電話だ。

駅の構内とか、一部の飲食店とか、
そういったところでしか使えない無線LANを、
どこでも使えるようにする。
携帯がどこでもつながるように。

その事業に取り組んでいたのがライブドア。

東京電力系のパワードコムと提携し、
電信柱を使った無線LANのシステムを作ろうとする。

インターネット電話の携帯端末ができると、
携帯電話よりも安い値段で、
電話を使えることになるそうです。

スカイプというソフトがありますが、
使われてる方いらっしゃいます?

うちは実家が遠方なので、興味があるんだけど、いかんせん、
実家がインターネットにつながっていないという…。

でも、無線LANが各所で使えるようになると、
スカイプ端末を持ち歩けば、
誰でも無料で通信ができるようになる。
こんな未来図もあるみたいです。

本の中ではまだ、ソフトバンクのボーダフォン買収や
ライブドアの失墜の話は出てきません。

(しかし、この本が出たたった2、3ヶ月でこんな大きな
動きがあるなんて、編集部も思ってもみなかったでしょう。)

番号ポータビリティなどで注目される通信業界ですが、
その内実を知るのにはもってこいの一冊。

孫氏の0円広告に、なぜあれほど反感が集まったのか。
この本を読むとわかる気がします。



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売上げがぐんぐん伸びる「笑顔」の法則




モノを作れば作るほど売れた時代は終わり。
商品がいいのは当たり前。
何かスペシャルなモノが、売るためには必要。

そのスペシャルなモノとは、人。
お店に訪れたお客様に、いかにモノを売るか。

笑顔コンサルタントの肩書きの著者が、
いろいろな店舗を改善してきた実績から語る、
売上アップの方法論です。

ただ笑っていればいい、という精神論的な本ではありません。

店舗を訪れて、デジカメで様子を撮影する。

すると、普段は気がつかない雑然とした様子が、
実はお客様の目についていることに気がつく。

たとえば、レジ周りの書類。
テープカッターについたセロテープのあと。
統一性のないごみ箱

こういったものをきれいに整頓することで、
仕事の能率を上げ、社員が働きやすい環境にすることが第一です。

自然に笑顔がこぼれ、お客様ともアイコンタクトを取りながら
コミュニケーションがはかれる店舗。
これが、売上が伸びる店だそうです。

著者が理想とするのはディズニーランドの接客。

確かになあ。
ひねくれものの私。遊園地なんかではしゃがないぞ!
なんて意地張ってても、
ランドに入るとなんだかうれしくなってしまうもん。

著者いわく、普通の会社だといかめしい印象の
警備員の方でも、そこでは笑顔なんですって。

ディズニーランドが日本でオープンするとき、
日本側はキャストの数を3000人で試算したそう。
これでないと採算が取れないと。

でもディズニー側は、一万人体制でしか許可を出さなかった。
キャストの負担が増えると、ディズニーランドのあの楽しい
空間は演出できないということでしょうか。

整理整頓、笑顔の徹底、いい笑顔を作るための顔面ストレッチ

年末商戦に向けて、何かヒントが得られるかも。



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2006年11月22日

漂泊のルワンダ




1996年に第五回開高健賞奨励賞を受賞した作品。
今年、ホテルルワンダという映画が公開されたのを記念して、
装丁も新たに復刊しました。

どうしてもトランスアフリカンレターズと間違えてしまうんだよなあ…、
なんて独り言はおいといて。

新聞社のカメラマンが、自衛隊機とともにルワンダ入りし、
取材したドキュメンタリー
自衛隊論、国家の武装について、新聞記者について、
やや厳しい目も向けられている。

日本人の記者があまり行っていない虐殺現場も取材していて、
読み応えのある一冊です。

とはいえ、アフリカのことはあんまり知らない私。
ルワンダってどこ?という程度の知識で読み始めました。

ルワンダには大きく分けて二つの部族がいます。
農耕民族のフツ族と、狩猟民族のツチ族。

長い間、その管理能力をもって、
少数ながら国を支配していたツチ族。
ヨーロッパの各国が、ルワンダを植民地にしたときも、
ツチ族を支配層において間接統治を行っていたそうです。

独立国になったとき、政権が交代し、フツ族が支配することに。

やがて、隣国の大統領の飛行機事故をきっかけに、
フツ族によるツチ族の虐殺が始まる。

ツチ族が抵抗し、現在は政権をツチ族が握っている。
報復を恐れたフツ族が、国境を越えたのが難民となっている、
ということらしい。

7人が、ひとつのテントで過ごす家族。
キャンプで行われる質素な結婚式
外国人ジャーナリストから、通訳などの仕事を得て、
なんとか食いつなぐ人たち。

難民たちの様子がよく描かれています。

何度も手書きの偽領収書を作って、
著者に経費をせがむ少年がいるんだけど、
あっけらかんとしていて読んでいる私にはおかしい。

政府にとって、虐殺現場なんて取材されても厄介なだけ。
妨害を避けて、数時間にも及ぶ登山の末、
腐臭漂う現場を取材したシーンは臨場感あり。

また、小さな山が、実は殺された人間をまとめて埋めた場所だと
聞かされたりもする。
人間の威厳なんてそこにはなくて、
白骨を蹴飛ばしてしまう場面が物悲しい。

新聞記者の方の書いた本ですが、決してお涙頂戴ではない。
アフリカ人相手に値切り、最後は服まで売りつけたという著者。
読んでいてしらけてしまうところがない。

日本の安全保障についても述べていて、
それがとても現実的なのがいい。

こういう人が論説を書いたら面白そうなのに。



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「愛されるオーラ」になるスピリチュアルな方法




副題が、「運命の人と幸せになる!」。
主に恋愛関係がうまくいくように書かれた本です。

でも、基本的な人間関係を気づく際に大事なことが
たくさん書いてます。
タイトルにおびえず、男性の方にも読んでもらいたい一冊。

著者の溝口さんはロンドン在住。
ヒーリングカウンセラーという仕事をしているそうです。

イギリスで、いろいろなことを学ぶうちに、
人間関係にオーラが関係あることに気がつきました。

オーラというと、
どうしても体からぼんやりでているというあれを思い浮かべます。

だけど、この本では、
(私が読む限りなので著者の方の主張とは違うかもしれませんが、)
潜在意識のことを言っているのではないかと思います。

・職場の同僚が一日不機嫌だと、こちらも疲れてしまう。
・母親がいらいらすると、子供も不安になる。

これがオーラのなせるワザだと、著者は言っています。

それでは、恋愛がうまくいくオーラとはどんなオーラなのか。

それは、「満ち足りたオーラ」だといいます。

自分が安心していて、相手も一緒にいるとポジティブになれる、
そんなオーラ。

逆に、失敗してしまうのがこちら。

愛されているかどうか不安で、どんどん相手に要求してしまう
「吸い取りオーラ」。

ありのままの自分をさらけ出せない「城壁オーラ」。

断れない尽くす女、「受け入れオーラ」。

他人に依存する「おんぶオーラ」。

自分の思い通りにすべてを決めたい「コントロールオーラ」。

恋愛関係だけじゃなく、
一般的な人間関係にも当てはめられると思うのですが、
いかがでしょうか。

オーラを改善する方法も載っていますので、
何かを改善してみよという方はぜひ。



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DEATH NOTE OFFICIAL MOVIE GUIDE  




漫画がドラマテレビになるころには、
それなりに巻を重ねています。

興味を持って、読みたいと思うんだけど、
最初から読んでいくのを考えると、ついつい躊躇してしまいます。

興行記録ではゲド戦記を抜いたという、映画デスノート
私は前編をテレビで放映していたのを観ました。
漫画を読んでいないので、すんなり入れて面白かったです。

原作も面白そうだな、読んでみようかな、でもなあ。

そう思っていた私にぴったりな一冊を見つけました。
でも、ファンの方には物足りないかもしれません。

一応おさらい。
デスノートとは、黒い一冊のノート。
そこに名前を書かれた人間は、
特別に死因を指定されなければ40秒後に心臓麻痺で死亡する。

ただ名前を書けばいいというものではなくて、
書いた人間が、その人の顔を知っているというのが条件。
(でないと同姓同名の人がたくさん死んじゃいますもんね。)

こちらのガイドブックでは、
どうして夜神月(やがみらいと)がデスノートを拾ったのかがわかります。
多分原作の最初なんですよね、これ。

優等生のライト。
偶然に拾ったノート。

どうしてノートが落ちているかというと、
死神のリュークがわざと落としていったから。

死神といっても、仕事を一生懸命にすると
ダサイといわれるので、毎日退屈している。
ほんの気まぐれで、ノートを人間に渡すというもの。

拾ったライトは、半信半疑ながらも名前を書く。

人を殺すということに、最初は悩むライト。

だがしかし、腐った世の中を正すために、
悪人を殺すために、誰かが死神の役目を果たさなければいけない、
と考えてしまう。

ライトは高校生なんだけど、
勉強の出来る高校生らしい正義感、優越感。
ああ、こういう漫画だから支持されるんだな。

デスノートというのは小道具であって、大げさかもしれないけど、
人の命の重さ、軽さ、みたいなものを描いてるんだな。
いい人の命、悪い人の命、みたいな。

出演者のインタビューや裏話もあり。
映画を観る前に、原作を読んでいない人はこの一冊で予習して
みてはいかがでしょうか。




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鏡の法則




自分がしたことは、
きっと自分にかえってくる。
まず、自分が変わろう。

こんなテーマのこの本が、今すごく売れているみたい。
表紙に、アルミホイルで作った鏡がついている、
なかなか凝った装丁です。

お話は実話に基づいたものだそうです。

専業主婦のAさんは、子供がいじめられているのに悩んでいる。
一番つらいのは、いじめられていることを相談してくれないことだ。

親に対するプライドもあるんだろうけど、
子供がつらいのに何もしてあげられないことの苦しさ。
夫は楽天的で、相談しても解決しそうにない。

一人で抱え込んでいると、夫が一枚の名刺を差し出した。
先輩のコンサルタントだという。

彼に話してみてはどうか。
そういわれて、思い切って電話をかけてみることにした。

すると、彼は「解決するのは簡単」だという。
Aさんが身近な人に感謝せず、責めている気持ちが、
因果応報となって息子にかえってきている、と。

まず、不仲な父親を許そう、とコンサルタントは言います。

父親への不満、そして感謝の気持ち。
これらを順番に紙に書き出していください。

それができたら、「形だけでいいので」
感謝の言葉を伝えてください。

長年不仲であった父と話すのは勇気がいったが、
形だけでいいときいて、Aさんは思い切って電話をかけた。

泣き崩れる父に、Aさんも思わず涙ぐんでしまう。
強いからこそ反発していた父だが、本当は不器用で、
愛情にあふれた親だった、と気づく。

そして、その親にとっていた態度こそが、今、
息子が自分に対する態度だと気がついた。

父親に信頼されていなくて悔しかった娘時代。
息子も今、母親に信頼されていないと思っているのではないか。

そう気がついたときから、すべての事態が好転し始めた。

童話、おとぎ話、科学的根拠がない。
そう言われればそうなんだけど、こういうお話もいいと思う。

ちなみにこちらは、もともとブログだったそうです。
全文がこちらのサイトで読めます。
http://angelcafe.hp.infoseek.co.jp/kagaminohousoku.html

ご興味のある方はぜひ。



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ビッグイシュー

big.gif


ネットで、こんな雑誌があることは知ってたんだけど、
とうとう買うことができました。

先日、友人に会うために久しぶりに街にでかけた帰りです。
小雨のふる、少し寒い日でした。

デパートの前に、雑誌を持ってるおじさんがいる。
フリーペーパーでも配ってるのかな、
と思ってちょっと近寄ってみると、
手に持っていたのはビッグイシューという雑誌でした。

ビッグイシューとは、ホームレスの人が売っている雑誌です。
もともとイギリスで始まったビジネスのようです。

ホームレスに仕事を与えることを目的とした事業で、一冊200円。
110円が、売り手の収入になるそうです。

東京や大阪みたいな大都市だけかと思ってたんですが、
こんな地方都市でも売り始めたみたいです。

帰りの電車で読む雑誌がほしかったので、一冊購入。

私が買ったのは60号でした。

内容は…

ファーギーのインタビュー
ブラック・アイド・ピースのメンバーの女性。

ドラッグ、うつ病で悩まされた時期もあったそうですが、
現在はボーイフレンドと合う時間もないくらい
忙しく仕事をこなしてます。
写真も多く、ファンの方は必見。

世界の子供兵士の特集
元子供兵士の女性の手記、イノセントボイスという映画について
の記事などで、子供兵士の実態に迫る。

リグニンって何?
石油に代わる植物性エネルギー、リグニンについて。
おがくずや古紙からも車体が作れるんですって。

コラムも充実しているし、広告がないので読みやすかったです。

薄いけど、記事の量を考えたらいい値段ではないでしょうか。

買ったとき、おじさんが「ありがとうございます!!!」と
大きな声で言ってくれたのがうれしかった。

最近、ちょっとしたお店でなんか買っても、
きちんとご挨拶してくれる店員さんって少ないもの。



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2006年11月20日

起業バカ 2 やってみたら地獄だった!




会社はあてにならない。
個人の人生なんか、考えちゃくれない。
じゃあ、起業でもしてみようか。

そんな軽い気持ちに冷や水を浴びせてくれるこの一冊。

社長さんって、なんだか優雅な職業みたいだけど、
すごく大変なんだなあって改めて思います。

ペーパーバックで、書いてある内容は明るくはない。
どぎついワイドショーみたいなので、
電車の中なんかでざっと読むには面白いかも。

こちらの本には、起業したものの、なかなかうまくいかず、
人生を破綻させてしまった(させそうになった)人たちの事例が
たくさん書かれています。

起業というと、まず手軽なのがフランチャイズ方式。
本部があって、事業が明確。
設備もある程度用意してくれる場合が多いです。

その中で、ラゴラという薬局のフランチャイズがあるそうです。

でも、市場調査がいい加減、設備は割高のものを強制的に買わさ
れるなどで、失敗する人が多いんだそう。

というより、起業しようという人からお金だけまきあげて、
まともな商売をしていないみたいです。

そこに退職金と貯金を合わせた4500万円もの大金を
取られてしまった人が登場します。

会社員時代には、それなりの実績を上げていた。
高いサラリーをもらっていた。

著者は、こういう人が、
いんちきのフランチャイズに
ひっかかってしまう例が多いといっています。

会社員というのは、なんだかんだ言っても、
会社の看板で商売をしているようなもの。

そこで自分の実力を過信しないように。
いくつもの例を挙げながら語られます。

月末には銀行に入ってきた給料。
でも、社長になるとお金は支払うことばかり。

会社には、出社すると女子社員がお茶を入れてくれたけど、
社長になったら自分でトイレ掃除もしないといけない。

起業に対する甘い夢をとことん打ち砕いてくれます。

でも、結局のところ、
この著者は起業家を応援してるんだと思います。

どんなにつらいことがあっても、最終的には執念、
絶対成功するという執念がものを言う。
最後の章ではこのように言っていますから。

ただ、凡人にはその執念を持つことがかなり苦しいというのも確か。

英語の単語がいたるところに挿入され、読みづらさもある。
でも、日々の平穏な生活に感謝する気持ちが生まれる一冊。

お手すきの折にいかがでしょうか。




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ファイブ




「あきらめたらそこで試合終了だよ」。
バスケット漫画の名せりふですが、
こちらの言葉がぴったりな本を一冊。

日本でプロスポーツといえばやっぱり野球ですが、
バスケットにも社会人リーグ、そしてプロが存在するんだそうです。

こちらの本は、愛知県にあるアイシンという会社の
バスケット部を書いたノンフィクションです。

アイシンは、トヨタ系列で業績も安定している大企業。
そこに赴任したバスケ部監督は、リーグ優勝を夢見るのですが、
部員は今ひとつ練習熱心ではありません。

上場企業ではありますが、知名度も低く、
スタープレーヤーを獲得することができない。

そこで目をつけたのは、各チームをリストラされた選手でした。

折も折、不景気のため、クラブを廃止する企業が増えています。

佐古賢一は、日本一になったいすゞ自動車の中心選手。
伝統あるバスケット部だったが、
不景気には勝てず廃止されてしまう。

実績はあるが、30代という年齢がネックになって
佐古にはもうプレイするチームがない。

そこに、アイシンの監督は電話をかけます。

アイシンに集まったのは

前述の佐古。

日本屈指のシューターでありながら、そのプロ気質を疎んられ、
どこからも声のかからない後藤。

リーグ一身長の低い佐藤。

一度は引退した外山。

3つのチームに所属し、3つともが廃部にされてしまったエリック

エリックいわく、
「みんなそれぞれに悲しい思いをして、同じ傷を負い、
引退を考えた」。

高い年齢、癖のある選手たちが、
自分たちのスタイルでリーグを戦っていく。

ポジションを競うのではなく、共有する。
厳しいが、笑い声もきかれるリラックスした練習風景。
会社を出れば、田舎町だけに、
町の人が直接声をかけてくれる地域ぐるみの応援。

若くて、いろいろうまくいってるときって、
なかなかわからない、周りの人が支えてくれているというありがたさ。

年をとると、こういうことがとても大事に思えてくるんだな。

関係者一人一人に焦点を当て、生い立ちから丁寧に記している。

最後、アイシンは悲願の優勝を果たすんだけど、
そんなことがささいに思えるくらい。
リストラされた選手たちが、
それぞれに再生していく様子に胸が熱くなります。

勝ち組負け組なんて人に言われたって意味なんてない。
立ち上がる気持ちがあれば、絶対にまた活躍できる舞台はある。

勇気が出る一冊。




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若者はなぜ3年で辞めるのか?



新書。
就職氷河期世代の私には、大変納得、共感できる一冊でした。
上司に勧めたい本のランキングにも入っていたそうです。

会社に勤めるということは、かつてはそこで一生働き、
老後の面倒も見てもらう、というのが暗黙の了解でした。
著者は、なんどもそれを、
「レールに乗ってしまう」と表現しています。

近年のリストラ、成果主義の導入によって、
そのレールの行く先はどう変わったのか。

年配の方は、若者が会社を辞めてしまうのを見て、
「甘えている」「若いころは雑用、下積みが当然」
と感じるそうです。

著者は、それに対して、若いころ雑用をこなし、
年をとるにつれて仕事の重要度が増していくという
キャリアプランは崩壊した、と言っています。

また、就職が難しくなった1990年代、
バブル崩壊後から、企業が学生に求めることが厳しくなった。

会社に入ってやりたいこと、
自分のできることをきちんと把握し、
主張する学生を採用するようになった。

かつての、なんでもやります型の新入社員と違って、
入り口で選別された学生は、専門性を仕事に求めています。

それなのに、入社したら仕事は
マックのバイト並みの単純作業」。
辞めたくなるのも当然、というのが本書の分析です。

しかも、若いころは我慢すれば必ず出世し、
安定を手に入れらるとは決まっていない。

毎年業績を伸ばし続ける時代は終わり、同期が全員そろって
昇進できるポストを、会社は用意してくれない。

まさにゴールのない行進を、
30代の会社員はさせられているんですね。

極端に新入社員の採用を抑えたこと、
年配の方はほとんどが管理職になってしまったこと。

この二つが重なって、現場の仕事を一手に引き受けなければ
ならない女性編集者の様子が書かれていますが、悲惨すぎる。


IT企業の強烈な成果主義の姿、
年功序列制度からはみ出したという理由で、
フリーターを採用できない現実など、
豊富な実例で読みやすい一冊です。

最後には、「レールの先が見えない時代」の新しい働き方も提言。
会社勤めの方にはお勧めの一冊です。



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名もなき毒




宮部みゆきの最新作。
今日はねたばれ気味なので、
読みたくない方は飛ばしちゃってください。すみません。

冒頭は、青酸カリによる無差別殺人事件。
コンビニの飲み物に混入されていたというものだ。

主人公は中年の会社員、杉村。
彼は大企業の社内報の編集部員だ。

彼の妻は、その会社の会長の娘。
とはいえ、彼女は経営に関与することはない。
その代わり、会長の援助の下、
経済的には不自由ない暮らしを営んでいる。

杉村は、最近まで編集部で働いていた
原田という女性の生い立ちを追っていた。

というのも、彼女は大変なトラブルメーカーで、
やめた後も、いじめやセクハラのせいだと
会社を訴えようとしていたからだ。

根も葉もないうそ、毒になる言葉を吐きつける
原田の過去を追っていた彼は、私立探偵に会いに行くことになる。

そこで、青酸カリの事件で亡くなった老人の孫に出会う。

現代社会の毒を描いた作品、ということですが、
この本にはさまざまな毒が出てきます。

等身大の自分を許容できなくて、
ほかの誰もが幸せそうに見えて、すべてを壊そうとする原田。

やりきれない不幸から逃れようともがく少年。

高度成長期に、いろんな工場が残した土壌汚染。

いろいろな見えない毒が絡み合って、ということなんですが、
こうやってあらすじを書いているとすんごく書きにくい。

独立している事件が二つあって、
それが本の中で同時進行で進んでいく、という形式です。

まず、原田の件。
彼女は、幼いころからうそをつき続け、
兄の結婚を破滅においやる。
仕事をしても、ありもしないキャリアをでっち上げ、
やがて自滅していく。

最後まで、人を恨むばかりで、
自分を何者かにしようという現代にはありがち(なのか?)
な破綻した人格です。

彼女の破壊行動が向かう先は、一見恵まれていそうな杉村。
会社への脅迫もすべてはそれが目的だった。

さて、青酸カリ事件ですが、孫の女子高生とともに犯人を追う杉村。

老人と交際していた身寄りのない婦人が犯人としてあがるが、
彼女はビルから飛び降りて死んでしまう。

女子高生の解説したホームページに寄せられた
「すみません」というメールから、
杉村はコンビニで働いていた少年に目をむける。

彼は、かつて彼の両親が工場を経営していた土地に住んでいて、
幼いころから体が弱かった。

寝たきりの祖母を抱え、どうしていいかわからず…。

そろそろやめておかないと、これから読む方に申し訳ないですね。

しかし。
しかし。

私は思うんだけど、これが新人作家の作品だったらここまで
評価されただろうか。

いや、評価はされるだろう。
ぐいぐいひきつけれられる内容、毒を描こうとした意欲作。
でも、一言こう付け加えられるはず。

「書きたい毒を盛り込みすぎて、本筋が見えにくい。
特に土壌汚染の話などはどうしても必要とは思えない」


お話としては面白いので、お時間のあるときに、いかがでしょうか。



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posted by momo at 11:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 話題の小説系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

エロの敵




すんごく怪しげな表紙。
内容は、なかなかまじめな本なんですが、
電車の中ではちょっと読めないかなあ、私は。

副題が、「今、アダルトメディアに起こりつつあること」。
風俗、アダルト関連の雑誌に携わってきた、
フリーライターの方が書いた本です。

著者の方は、「アダルト関係は不況知らず」と思われていることに
腰を抜かすほど驚く、のだそうです。

人間がいる限り、欲望はなくならない。
アダルト関連の雑誌もさぞ、と思われがちですが、
実際にはかなり厳しい状況が続いているのだとか。

近年、老舗雑誌がリニューアルすることが多いそうです。
しかしそれは、雑誌コードを維持するための業界の手口で、
実際にはまったく違うものに変わっていることが多い。
要するに、古い雑誌は休刊、ということを意味するんですって。

その理由は、読者の高齢化。

アンケートをとったら、20代の購入者がほとんどいない。
30代がほとんどで、40代、50代と続き、
20代前半の読者はほぼゼロに近い。

以前から、エロ=雑誌だった層が
買い続けているだけというのが現状。

また、売り場がコンビニに変わってからは、
並べてもらえないことは死活問題になる。
勢い、どうしても店頭にふさわしくない(と判断されてしまう)
過激なものを作れなくなっているそうです。

インターネット上では、DVDがファイル交換によって
無料で手に入る。
エロにお金を払うこと自体がばかに思える現代、
アダルトメディアが危機に立たされていることが納得できます。

それにしても、圧巻なのはアダルトメディアの歴史についての記述。

戦後から始まって、規制との戦い、ヘアヌード解禁のこと、
AVの変遷、雑誌編集の裏側。

業界とともに生きてきた人だから書けることがぎっしりで、
AV女優さんの名前や、雑誌の題名には縁のなかった私でも
圧倒されてしまいます。

アダルトメディアとともに歩んできた著者たちの、
鎮魂歌に思える一冊。



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posted by momo at 11:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 世間話、時事ネタ系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

本当の戦争―すべての人が戦争について知っておくべき437の事柄




海岸に上陸して戦闘がはじまる、
父親たちの星条旗。
なんとなく、プライベートライアンを思い出しました。
ご覧になった方、いかがでしょうか。

さて、戦争って一言で言うけど、もちろん私は戦後生まれで、
戦争を体験したことはありません。

それでは、戦争っていったいどんなものなのか。

Q&A方式で、データに基づいて
冷静に戦争を分析しているこちらの一冊をご紹介。

内容は、
戦争についての基礎事項
軍隊に入って行うこと
戦場ではどんな状態が待っているか
戦場で負傷したらどうなるか
大量破壊兵器 
戦闘中に体験すること
敵に捕われる
戦争で死ぬということ
戦争が終わった後の日常生活

これらの項目に分かれています。

こちらの本で軍隊といえばアメリカ軍のことなので、
年金や、軍隊生活でのいじめ、軍人の妻は働くのか、など
興味のある方はぜひどうぞ。

まず最初に、戦争の定義から。
戦争とは、1000人以上が命を奪われる
激しい紛争と定義されているそうです。
知らなかった。

世界が平和だったのは、
人間の歴史3400年の間で268年。全体の8パーセント

戦闘で人を殺すと罪悪感を覚えるか、という問いには
その可能性が高い。動揺し、怒り、内向的になると答えています。

冷静なだけに読んでいて寒気が走る回答が多い。

まえがきに、
「われわれは戦争を高貴なものにする。
戦争に関する真実を直視するのは難しい。
だが戦争は苦しいものだ」とあります。
実感できる一冊。

映画とあわせていかがでしょうか。



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