2007年03月27日

男の品格




男たるもの、こうありたい。
川北氏が述べる男の理想像。
読みやすいので、移動時間などに読むといいかも。

レオンなんかを読んで、
チョイ悪おやじなるものを真剣に目指している、
もしくはその自負があるという人には
たまらない一冊だと思う。

どんどん遊び、仕事も楽しもう。

男たるもの、けんかのひとつもできなくてはいけない。
素手で、対等で、弱いものいじめはしない、そんなけんか。

サラリーマンであったとしても、漂白することはできる。

趣味を持ち、楽しもう。

ロハスな生き方をしよう。

悟りをひらかず、やんちゃでいよう。

仕事モードを家庭に持ち込まない。

なんだかとてもきらきらした世界が展開されます。

男の人生、遊びも大事。
この場合、恋愛のことなんですが。

大恋愛なんてものを本当にすると、
とても大変でつらいことである。

だから、遊ぶには友人の恋人が一番いい。
お互い本気にならないから。

といっても、妻が同じように遊ぶのは許せない。
(この辺に年齢を感じますな。
今は「今週妻が浮気」をする時代なんだよ)

品格というものは、目の前にあるものに
安易に手を出さないことである。
ホリエモンのように、何もかも手を出すのは品位がない。

男たるもの、年間100万くらいは遊びにつぎ込みたい。
それくらいしないと余裕のある男とはいえない。

こんな感じです。

ああ、なんだかね。読んでて格差社会というものを
ひしひし感じてしまった私。
現代の男性が置かれている状況と、
ちょっと乖離してるような気がするのは
うちが負け組だから?

とどめに、著者はこう言う。
失われた10年などといわれているが、
雇用の変化が進んだことはいいことだ。
フリーター問題などもあったが、結果的にはよかった。

は?何がよかったの?
会社に縛られない生き方を選ぶ若者が増えた、
なんていうマスコミのうわべだけの言葉を信じてるのかしら?
こんなことがいえる著者、鈍感力高いかも。



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ハチドリのひとしずく




南米のケチュア族に伝わる民話。

「あるとき、森が燃えていました。

 森の生き物はわれ先にと逃げていきました。
 
 でもクリキンディという名のハチドリだけは
 行ったりきたり。
 口ばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは
 火の上に落としていきます。

 動物たちはそれを見て
 「そんなことをして何になるんだ」といって笑います。
 
 クリキンディはこう答えました。
 「私は私にできることをしてるの」。


ハチドリって、大人の握りこぶしくらいの鳥なんです。
そんな小さい鳥が、自分にできることを精一杯する。
そういうお話。

このお話を、環境問題の視点で取り上げた小さな本をご紹介。

最初のページで、切り絵とともにお話が語られるので、
絵本のような感じです。

それから、環境を意識して生活している人たちが紹介されます。
CWニコルさんとか、坂本龍一さん、モッタイナイで有名になった
ワンガリ・マータイさん。

それから、いくつか、「ハチドリみたいに」私たち個人ができる
地球の冷やし方が説明されています。

そこでおもしろいのが、ポトリという単位が作られていること。
ハチドリの運ぶ一滴、ポトリが名前のもと。

地球にいいことができたら1ポトリ、2ポトリと数えてきます。

レジ袋をもらわない。リサイクルする。
アルコール燃料を利用する。

生活をあんまり変えなくても、
個人でポトリを増やすことはできる。

私、あまり知らなかったんですが、
食べ物を選ぶのでも環境に貢献できるそうですね。

遠い地方から運ばれてきたものではなく、
地元で取れた食べ物を食べる。
それだけで、食べ物を輸送するコスト削減に
貢献できるんですって。

アスパラガス(オーストラリア産) 4.1ポトリ
イチゴ5個(アメリカ産)     6.2ポトリ
たまねぎ一個(アメリカ産)    1.4ポトリ
ダイコン 一本(中国産)     1.8ポトリ
レタス 一個(アメリカ産)    3.6ポトリ

これらを地元産に変えるだけで、
私たちも熱くなってきた地球に一滴を落とすことができます。

地元産の新鮮でおいしい野菜を食べて、
ポトリをためる生活、はじめてみませんか?



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2007年03月24日

鈍感力




鈍感ね、と言われて、
ほめられていると感じる人は少ない。と思う。

でも、鈍感であることって案外得なことが多いかも。

失楽園、愛の流刑地、あじさい日記など、
話題性の高い作品を次々と世に送り出してきた、
渡辺淳一氏の最新エッセイ

「鈍感、それはまさしく本来の才能を大きく育み、
花咲かせる、最大の力です」
渡辺氏に言われたらものすごく納得しますね。

さて、では、どんな風に鈍感であればいいのか。

渡辺氏の前歴が外科医であったのは有名です。

外科医というのは、いつ急患が出るかも知れず、
勤務中は決して気を抜くことができないそうです。

他の同僚が、眠らないために努力している横で、
氏はどこでも寝られる技術を身につけたのだとか。
そのおかげで、仕事にも集中できた。

また、口うるさい上司(この場合先輩の医師)に
辟易していたが、
何を言われても「はいはい」と受け流す先輩がいた。

その先輩は、しかられていても話を聞いていない。
「鈍感」であることで、
他の人が落ち込むときにも平然と、
楽しそうにすらしていたそうです。

仕事場でも、怒られても
鈍感にやり過ごすことができる人こそ伸びる。
それはそうかもしれないな。

氏が作家のたまごであったときのエピソードもおもしろい。
才能のある知人がいたそうですが、
彼は作品が受け入れられないと、
暗くなって自問自答を繰り返すタイプ。

それに引き換え、渡辺氏は、バーのママに、
「才能あるわよ!」と言われて
なんだかわからないけど自信を持ってしまう。

ママは、氏の作品を読んでいないというのだから
笑ってしまいます。

また、恋愛編では氏の本領発揮。

女性は、基本的には一度や二度のデートでは許してくれない。
それを、「もうだめだ!」と思わずに、
鈍感にまた次も誘う。
それができないと、女性と仲良くなることはできない。

部屋に連れてくるにしても、
ほどよくだらしないほうがいい。
女性も、そのほうが楽に過ごせるからである。

身近にいると気になる鈍感な人。
でも、自分がなってしまえば楽しそうな気がしてきた。

簡単に読めます。
リラックスしたいときにいかがでしょうか。



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2007年03月23日

Google Earth裏Perfect―極秘地帯をパソコンでのぞき見!




以前読んでいた
ファンタジーに出てきた天才軍師の話。
絵描きになりたいが、絵が下手。
でも、戦争をさせたら右に出るものがないという
個性的な彼いわく。

「正確な地図を手に入れてくれれば、
どんな国でもおとしてみせる」。

それほど地形の情報は大切、という話なのですが。

その彼にこれを見せたらびっくりするだろうなあなんて、
グーグルアースを見るたびに思う。

世界のどこでも、詳細に見渡せる立体地図。
うちのパソコンの前にいながら、
海外の名所を見ることができる。

まだご存じない方がいらしたら、
ぜひグーグルアースで検索してダウンロードしてみてください。

私もときどき見て、自分の行きたい観光名所などを
探しているのですが、これが案外難しいんだ。

だいたいの場所を見当つけながら、
上へ下へカーソルを動かしてみるんだけど、
行ったこともない場所を見つけるのってほんと無理。

そんな場所を、暇つぶしもかねて
探すのが楽しみでもあったんですが、
この一冊でその手間をかける必要がなくなりました。
ちょっと寂しい…。

世界のニュースになった地帯、危険地帯、火災現場、
ミステリーサークルなどの座標がたくさん載っています。
なので、この座標を入力すると、その衛星写真が見られます。

せっかくなので、いくつかご紹介。

エジプトのピラミッド N29 58 44.59 E31 8 2.88

ちょっとぼんやりしていますが、ナスカの地上絵はこちら
S14 41 32.61 W75 8 57.17

世界の紛争地域にも飛べます。

映画で有名になった硫黄島 N24 46 46.91 E141 18 52.02

イランの核関連施設も。
これ、査察を拒否し続けてるそうなんですが、
空からは見られます。 N33 43 28.92 E51 43 31.27

せっかくなので世界遺産も見てみたい。

自由の女神。これ、すごくきれいに見えて感動しますよ。
N40 41 41 21.17 W74 2 40.37

ケルン大聖堂。
N50 56 26.70 E6 57 29.54

私が死ぬまでに一度行ってみたい場所、
ペルーのマチュピチュ。
S13 9 47.78 W72 32 46.01

他にも、エアーズロックやサグラダ・ファミリアなど
観光地がたくさん見られます。
ソフトバンクの社長の家や、隕石の落下跡なども面白い。

座標を入力するのが面倒な方のために、CDRもついています。

グーグルアースをより楽しむにはもってこい。
週末、お天気が悪かったら
おうちのなかで世界旅行というのはいかがでしょうか。



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女職人になる




引き出しの中には
100円均一で買ってきた文房具が入ってて、
家具だって適当な工業製品という我が家。

でも別に不自由はしてない。
安いものに囲まれているけど、
安くたってそんなに変なものがないのが今の日本だもの。

そう考えると、
職人であるということの大変さが
なんとなくわかる気がした。

手間隙をかけて、よいものを作る。
継承された技術を学び、また伝えていく。

こういうことがあんまり
報われる現在ではないように思えたからだ。

そんな職人の世界で生きる女性たちをレポートした本書。
なんだか、とてもきれいな世界で、
週末などにじっくり読むといい気分転換になりそうです。

江戸切子、結城紬、東京手描友禅、
和裁、京竹工芸、陶芸、
和菓子、岩谷堂箪笥

これらの伝統工芸の世界で生きる女性たちに
インタビューして、
どうしてこの世界に入ったのか、
女性であることの良い点、悪い点などを丁寧に書いています。

その中で、岩谷堂箪笥について
ちょっと書いてみようと思います。

岩谷堂箪笥というのは、岩手県の伝統工芸。
あめ色の和箪笥で、きれいに彫刻された金具がついています。

鈴木さんは以前はウエイトレスとして働いていました。
それが、自分が生きていた何かを残したい、と考え、
箪笥屋さんに転職します。

最初は彫金がやりたかったそうなのですが、
げんのう(彫る道具)が重くて扱えず、
木工を手がけることになります。

彫金ほど力がいらないとはいえ、
木工も大変なんじゃないかと私は思う。
実際、重いものも多いので、箪笥作りは男性の仕事、
という考えが根強い。

それでも、無理なところは男性に頼むなど、
分業制である箪笥作りでは
それほど不利にはならないそうです。

何年もかかって、ようやく習得する技術ですが、
ちょっとしたチェストでも30万円はする岩谷堂箪笥は
そんなに売れるものではない。

鈴木さんは会社勤めなので
一人暮らしができる」程度の収入はありますが、
工賃は決して高くはないんだそうだ。

他の職人さんも、この点が一番厳しいみたい。

鈴木さんの場合は、最初から収入がある程度ありましたが、
基本的に
「教えてもらっている」弟子の時代には給料は出ない。

経済的な理由で修行を断念する人も多いのがこの世界だとか。

でも、好きだから、とがんばっている人たちはたくさんいる。

そう考えると、こういう世界にもっと
補助をしてもいいんじゃないかと思う。
議員さんの飲料水にバカ高いお金を払うくらいならね。



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2007年03月20日

伊東家の食卓不滅の裏ワザ大全集BEST100!!




先日放送を終了した
伊東家の食卓。
早い時間の放送なので、あまり見ることはなかったけど、
たまに見ると感動しちゃいますね。

よくそんなこと思いついたな!と思うし、
確かに便利なんだもん。

別に知らなくてもいいけど、
知ってたらなんだか得したみたいな裏技。
これを100個、集めた本が出ていました。

私はこういう、ぱらぱらめくれて、適当に読める本が大好き。
さっそくチェックしちゃいました。

まず、時期にあわせた裏技から。

洗濯して、縮んでしまったセーター
ヘアートリートメントでなおす技です。

トリートメント剤を15グラム水に溶き、セーターをつける。
それで縮んだセーターも元通り。
これで安心してうちでも洗えます。

灯油ストーブを使っていらっしゃる方には、
灯油くさくなった手のにおい消しを。

灯油くさい手は、みかんの皮でふいてみてください。
リモネンという成分のおかげで、においもすっかり消えます。

あと、私も失敗しがちなんですが、
電子レンジ冷凍食品を温めたときの裏技。

中まですっかり温まってないこと、ありませんか?

そんなときは、お皿の裏側を触ってみてください。
裏側が温かくなっていたら、
中にもしっかり熱が通っています。

へえ、これは役に立ちそう。

面白かったのは、時間にルーズな人に時間を守らせる裏技。

たとえば3時に待ち合わせの場合、
その相手には「2時59分に集合」と伝えます。

そうすると、普段時間を意識していない人でも、
「59分」という中途半端な時間に意識が集中して、
時間を忘れないんだそうです。

そして、集合時間に遅れないんだって。

これ、試してみたいなあ。
でも私、一度、ほんとにルーズな人に
集合時間を1時間早めて伝えたことがあります。

それでほんとに1時間遅れて、
つまり本当の集合時間にやってきたから笑えました。



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オーラの条件




林真理子さんのエッセイも、
以前はちょこちょこ読んでいました。

新しい本を見つけて、懐かしくなったので
久しぶりに手にとってみました。

週刊文春に掲載しているエッセイをまとめたもので、
日記のような感じで読めます。

それにしてもこの人、バブルだなあ。
いや、お金持ちなのは当然なんだけど、
着物を買って、絵を買って、
歌舞伎を見て、温泉に行って、バリ島に行って。

森新一、江原啓介、柴門ふみ、野田聖子。
マスコミによく顔を出す著名人とも親しいみたい。

さてさて、面白かったエッセイをいくつか。

紀宮さまのご結婚に関するエッセイで、
ご主人になられた黒田さんことクロちゃんをべた褒め。
きまじめ、優雅、エレガント。
(優雅とエレガントは同じか)

お二人の静かに目をかわすしぐさに、
普通のカップルにはない上品さを見出している。

ほんとこの人、皇室好きだなあ。

ホリエモンのことは、
「大人を判定するリトマス試験紙」みたいだといっている。

林さんのご主人は、ホリエモンが大嫌い。
「こんな若造がふざけやがって!」と
真っ赤になって怒るそうだ。

林さん自信は、「早くフジに頭を下げたほうがいいよ。
応援はできないけど、カラダには気をつけてね」
と中立のご様子。

彼女らしいと思えるのは、「神よ」というタイトルのエッセイ。

新幹線で見た、年齢の離れた男女。
ちょっと野暮ったい若い女と、うきうきした男性の二人連れ。
水商売を始めたばかりの子と、
デートに誘うことに成功した男性かしら、と観察。

また、お好み焼き屋さんで見かけた二人は、
夫婦じゃない男女。
それなのに男性が、
「オレ、昨日いびきかかなかった?」などときく。

どうみてもナニカある二人なのに、
店を出るとき割り勘を要求する男性にひっくり返りそうになる。

感動とか、知識とか、そんなものまったく要求せずに、
読める一冊。

それにしても、かつては田舎から出てきた
美人ではない女のコだった林さんの、
あのひりひりするような感覚はもうないなあ。

ああいうの、また読んでみたいなあと思いつつ、
1時間ほどで読了しました。



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2007年03月17日

名作のさわりを書いて楽しむみんなの古典





集中力がいまいち足りない私。
先日母から送られてきた荷物に、こんな本が入っていました。

こういう本、ブームですねえ。

えんぴつで書く奥の細道なんかもありますもんね。
私は塗り絵のほうがよかったんだけど。

ちなみに、一度ベルサイユのばらの塗り絵に
チャレンジしようかと思ったのですが、
自分のセンス、才能を省みてやめました。
やめて正解だったな。

こちらの本には、古典の授業で一通り習った、
有名な作品の有名なフレーズが並んでいます。

A5サイズの小さめの本なんですが、切り離し可能なのがいい。

納められている古典は、
伊勢物語、竹取物語、枕草子、
源氏物語、更級日記、方丈記、
平家物語、徒然草、百人一首からいくつかの句、
奥の細道などなど。

最後に辞世の句があるのがシブイ。

はじめに、現代語訳、解説がついているので安心です。

一応内容を知って、
それから薄く印刷されている文字をえんぴつでなぞる。
おお、きれいな字を書いている自分がうれしい。

それにしても日本語ってきれいだな。

百人一首の、
「ひさかたの 光のどけき春の日に 
しづ心なく 花の散るらむ」

(うららかな春の日に、どうして桜の花は落ちついた心なしに
散ってゆくのだろう)

桜の散る風景が見えるようでとても優雅。

枕草子の有名な一節、

「春はあけぼの。ようよう白くなり行く、
山ぎは少しあかりて 紫だちたる雲の細くたなびきたる」

(春は明け方がいい。山際の空がだんだん明るくなって、
紫がかった雲が細くなびいている様子がいい)

こんなのも、しみじみいいな、
と思えるようになったということは、
それだけ歳をとったということか。

高校生の頃は上っ面を覚えるのに必死だったけど。
(そしてすぐに忘れてしまったけど)。

最後の辞世の句は、
死を直前にした武将が詠んだものをいくつか載せています。

武士の本懐とは、死ぬこととおぼえたり、だったっけ。

これに載せられているものは、どれも現世の無常観、
むなしさみたいなものを詠んでいて、
サムライの死生観がちょっと伺えるような。

「露と落ち 露と消えぬる我が身かな 
 浪花のことも 夢のまた夢」   
 豊臣秀吉

「嬉やと 二度さめて一眠り 浮世の夢は暁の空」  
 徳川家康

「風さそふ 花よりもなほ 我はまた 
 春の名残をいかにとやせん」
 浅野内巧頭長矩

「あらたのし 思いは晴るる 身は捨つる 
 浮世の月にかかる雲なし」
 大石良雄

たまにはいいです。こういう時間のすごし方も。
 


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ラスト・イニング




人気小説、バッテリーの最新作。
最近映画化されているので、
ご覧になった方もいらっしゃると思います。

舞台は地方都市。(岡山県の小さな町だと思います)
転校してきた天才ピッチャーの巧と、
彼のボールを受け続ける地元の少年豪。

二人の不器用ながらも、
一途に野球にかける姿を描いたバッテリー。

野球の描写は今ひとつ、という評価もありますが、
少年の成長物語として、人気のある作品です。

ラスト・イニングは、巧と豪ではなく、
彼らのライバルたちのお話。

中学最後に、巧・豪のひきいるチームを試合をした
横手第二の選手たちは、
それぞれ高校に入って新しい生活を始めていました。

巧みの投げるボールに魅せられた秀吾は、
名門校への推薦を断って、地元の高校へ進学
彼ともう一度対戦できることを目標に練習に励んでいる。

秀吾と幼馴染で、彼の野球の理解者であるはずだった瑞垣は、
野球をやめ、進学校で勉強にうちこんでいた。

野球はやめた。
たかだか部活動じゃないか。

そうやって毎日をやり過ごす瑞垣のところへ、
かつてのライバル海音寺から電話がかかってくる。

瑞垣は何かから逃げている。
野球からか、秀吾からか。

最後の試合で、横手第二は
巧と豪のバッテリーを打ち崩すことができなかった。

瑞垣がずっと信じていた秀吾は、巧とは違う。
巧ほどの傲慢さがなく、優しすぎる。

自分は、そんな秀吾と一緒に野球をしながら、
心の底でいつか秀吾がぼろぼろに敗れるところを
見たいと思っていた。
豪が巧を信じているその強さが自分にはなかった。

最後の試合の様子が、何度も回想として語られ、
瑞垣の、秀吾と野球への葛藤が描かれる。

だが、海音寺が瑞垣の妹と親しくなったことから、
瑞垣のぐるぐる回る思考に突破口が開かれる。

秀吾に会いに行く瑞垣。
そして、卒業した中学校の
後輩バッテリーの指導を引き受けることになる…。

ストーリーとしてはこんな感じでした。

私はこのバッテリーシリーズを読んでいると、
どうしようもなく苦しくなるんだなあ。

ここに出てくる子たち、あんまりにもきれいすぎるんだ。

同性の友人、チームメイトへの感情が、
恋愛にも似た重さを持っていて、どうにも読むのがつらい。
そして、その世界に酔うほど私は若くないだなあ。

それでも、少年たちの一途さ、不器用さには心を動かされる。
人気シリーズになるの、わかる気がします。

部活動に打ち込んでいた方、もう一度あの頃の切なさを
思い出したい方にはオススメのシリーズです。




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戦車男





○○男ときくと、ついつい某掲示板から生まれた
例のラブストーリーを連想してしまう。
でも、違うんですよ!と「はじめに」にも書いてある。

戦車マンと読むこの本は、戦車について書かれた、
かなりマニアックな一冊です。
軍事関連の本が好きな方にはオススメ。

元自衛官のおじさんと、新人自衛官の甥の対話方式。
戦車についてのかなり詳しい話を展開しています。

戦車乗りは、自衛隊の中でも花形の職種だそうです。
その分、訓練も厳しい。

1、戦車に乗ったら目の色変えよ
2、障害に正対、アクセル離せ
3、不安なときには止まって確かめよ
4、車内通話で全員に警告
5、危ないと思ったら戦闘室に潜れ

こんな五訓を毎日のように唱和するそうです。

戦車に乗り込むのも決まった順番で。
装填手、砲手、操縦手、車長の4人で戦車を操縦します。

戦車が初めて登場したのは、
1916年、第一次世界大戦の西部戦線にて。

極秘で運ぶために、
イギリス軍は「飲料用タンクである」と周囲に通告し、
このことから
戦車のことをタンクと呼ぶことになったそうです。

戦車の破壊的な力に、ドイツ軍は圧倒されて敗走。
以後、戦車は戦場の主力兵器として、
競争のように開発されていきます。

そんな戦車に弱点はないのか。
我が敬愛するマスターキートンは、戦車は最強の兵器、
みたいなことを言っていましたが、それはほんとみたい。

長距離の砲弾があり、また、
近距離の歩兵を倒すための同軸機銃もあります。

歩兵として戦車に相対し、対戦車火器を持っていた場合、
走行の薄い高部、もしくは側面を狙いましょう。
(って、こんなシチュエーション勘弁だな。)

ノモンハンでは火炎瓶で対抗したらしいですが、
当時のガソリンエンジンの戦車ならいざ知らず、
現在のディーゼルエンジンのものには
今ひとつ効果はあがりません。

まあ、逃げるが勝ち、ではあります。

あまりにも戦車トリビアがたくさんで、
ほとんどご紹介できていません。
戦車好きな方、これははずせない一冊です。



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2007年03月15日

ちょっとアホ!理論



最近、思考がやや
下降気味だった私ですが、
この本でかなり回復しました。

ちょっとアホ!
これより素敵なことがあるだろうか、世の中。

著者は、ヒューマンフォーラムという会社の社長さん。
スピンズという古着屋さんを展開している会社です。

ワゴン一台からはじめた会社が軌道に乗り、
そこから社長、出路さんの苦悩が始まります。

会社は順調。自分は商売に気が乗らなくなって、
隠居ジジイになってしまう。

これではいかんと、モーレツ社長に変身。
さまざまなセミナーに出かけ、経営計画をたて、
会議を繰り返し、
部下には報・連・相を徹底させる。
報・連・相とは、報告、連絡、相談の略。

おりしもアパレル業界は、
差別化こそが生き残る道というかけ声のもと、
どの会社もブランド獲得に必死になっていました。

もちろん、出路社長も、
好きでもない高級ブランドの担当者に頭を下げ、
店に高級感を出すよう指示します。

そんな必死の仕事振りは、裏目裏目の結果を生んでしまう。

低迷する売上、増える経費、のしかかる借金

社長も、胃潰瘍をわずらってしまいます。

追い詰められて、出路社長は開き直ります。

「これからは楽しいか、楽しくないかを判断の基準にする!」

会議も、差別化も、楽しくないからやめちゃった!

その代わり、楽しいことを徹底してやりはじめます。

店頭での、一種奇妙なイベント。
アフロでやってきた人、
アフロのかつらをかぶってくれた人に
割引するイベントや、
アパレル業界では誰もやらない呼び込み、チラシまきなど。

その甲斐あって、業績はV字回復を遂げます。

商売だから儲からなきゃ楽しくない。
でも、楽しくやることで、
結果的には他の店にはない個性を出すことができた。
店員さんが楽しそうなので、自然にやってくる人が増えた。

オリジナルなものをお客さんは求めているんだろうか」
「いくらオリジナルでもお客さんが買ってくれな意味ないやん」
「お客さんが買ってくれるんやったらいいやん!」

そうやって、自然に顧客のニーズに応えることができたのです。

この会社、楽しそうだなあ。
社長がアツイし、仕事も一生懸命、遊びも一生懸命。
ちょっとアホ!なことが毎日いっぱい。

かしこく数字を追っているより、
ちょっとアホになった方が売上は伸びた。
ちょっとアホ!スーパーサイヤアホ!になってしまおう!!

スーパーハイテンション。読みやすくて元気が出るビジネス書。
これはオススメです。



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本番に強くなる!奇跡の「ゆる呼吸」」




「ゆる」が
ひそかに流行しているのをご存知でしょうか。

からだをリラックスさせる=ゆるめること。
このからだをゆるめることが、
心身ともに健康になれる秘訣であり、
人間が本来持っている能力を発揮することにつながる。
こんな考え方です。

健康法の本もありますが、今回は、ゆるを利用して、
いざというときに最高のパフォーマンスを演じる秘訣を
紹介してくれています。

確かに、本番に強い人、弱い人というのはいる。
たいてい、
「精神力の違い」「精神力を鍛えろ」
なんて言葉で片付けられてしまいますが、
では精神力とはいったい何ぞや。

お父様が武道家であったことから、
小さい頃から闘いに勝つことを研究してきた著者。

その著者が、闘いに最終的に勝つためには
精神力が必要だと悟ります。
(そのためにやくざの出入りに参加したそうだからスゴイ)。

そして、精神力と言われるものにある
3つの要素を理論化しました。

・静力(せいりょく) 落ち着き、冷静でいられる精神力
・熱力(ねつりょく) やる気、闘志
・鋭力(えいりょく) 的確で合理的な判断、鋭利な集中力

戦国時代の三武将でたとえるとわかりやすい。

比叡山を焼き討ちした織田信長は熱力の人。
人間心理を読むことに長けた豊臣秀吉は鋭力の人。
幼少時代を人質という過酷な環境で過ごした徳川家康は
静力の人。

本番では、この3つの力が
ピークに達するのがベストな状態といえるそうです。

ですが、この力はそれぞれ相反するもの。
盛り上がっているときに、
冷静な判断を下せないという経験をお持ちの方は
多いと思います。

では、どうやったらいいか。

精神力は、「気」の力である。
それをコントロールするのがゆる呼吸なのです。

からだをゆるめ、体の軸を知る方法、ひとつご紹介します。

椅子にすわったまま、
もぞもぞ(口に出しながらがいいらしい)動いてみる。

動いてみて、気持ちがいいところで落ち着く。
これが軸なのだそうです。

軸をまっすぐにして机に向かい、仕事をしてみてください。
きっと、普段よりいいパフォーマンスが得られるはず。

本書では、詳しく呼吸方法などについても説明されています。
最高の自分を引き出してみたい方、ぜひ。




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2007年03月14日

全力ウサギ




かわいいキャラクターがまた登場しました。
ブームには、なるかな?

全力ウサギ。
眉毛の太いウサギさんが、工事現場で働く格好をしています。
緑十字の入った黄色いヘルメット腹巻
裾のきゅっと締まったズボン。

工事現場で働く人を、ウサギであらわしたイラストエッセイ
みんな個性的でかわいいです。

白いひげが渋いオヤカタ。
もと暴走族上がりのソウチョウ。
OLから転職してきたネエサン。
ギャル風のオジョウ。
現場管理を任されて、いつも胃が痛そうなエイギョウ。
どこか不思議なミクロさん。

全力ウサギさんは、もとは癒し系ウサギさんでした。
ぼんやりかわいがられて生きていたのに、
ぼーっと生きているうちに、
癒し系だけでは世間を渡っていけなくなってしまった。

そんなときに拾ってくれたのがオヤカタ。

ちょっと借金があって、
5万円の家賃を払わなければいけない

ウサギさんは、自ら眉を太く描いて、
現場の仕事に入ります。
そんな彼のあだ名はミナライ。

現場ではみんな全力。

朝は体操から始まって、充実した一日を送るべく全力で働く。
時には休憩を忘れ、怒られるのも反省するのも全力。

仕事中のプライベートな携帯での電話も全力。
恋愛事情に忙しそうなネエサンの姿が笑えます。

現場のウサギさんたちは、感情表現もストレート
泣くのも笑うのも怒るのも、全て全力。

この本、やたらと全力という言葉が使われていて、
一日中これだけ全力だと楽しいだろうなあ、
と妙にハイテンションになってしまいます。

読んでるだけで血圧が上がりそうだ(笑)

ようしゃない全力
いらんことにも全力
ききわけのない全力
さきほこる全力

こんなカルタみたいなイラストが載ってます。
なんでも全力なので笑っちゃうんだ。

ぼーっと生きてきたウサギさんが、
自分で変わろうと決めて、今は全力で生きている。
全力で生きていれば、あせりも迷いもない。

ちょっと人生論みたいなのもあって、
なかなか侮れない一冊です。
生活にカツを入れたいときに、いかがでしょう?
全力でオススメしちゃいます。




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オーラソーマ シェアリング オブ ハピネス




オーラソーマってご存知ですか?

二色の液体が入ったガラスのボトル、
これが106種類あるのですが、
このボトルを選ぶことで精神状態を占うというものです。
カラーセラピー、みたいなものでしょうか。

きれいに二色が分離した液体は、
上の層がエッセンシャルオイルなどの油性のもの、
下の層が水性のものだそうです。

私も一度診てもらったことがありますが、
全部並べるとなかなか壮観ですよ。

淡い色同士のものから、はっきりした青と透明、
赤と緑など、濃い色同士のものもある。

これらの中から4つ、選びます。

1番目に選んだものは、魂のボトル。
あなたの人生の目的、状況を表します。

2番目に選ぶのは、タレント&ギフト
課題となっている事柄、また才能を表します。

3番目は現在。
現時点の置かれている状況。

4番目は未来。
未来からやってくるものに気づき、
それを手にする手伝いをしてくれるボトルです。

ボトルにはそれぞれ、色の組み合わせで名前が付いている。

たとえば、下が赤で上が黄色のものは「サンライズ」。
カクテルにもこんな名前のものがありましたね。
これを選ぶ人は、エネルギッシュで人生を楽しんでいる人。

薄いピンクが二色入っているものは、「レディナダ」。
理想に向かって歩いていく人だそうです。
ちなみに私、1番目でこれを選びました。
うーん、どうなんだろ。

この色の組み合わせと名前が、
小冊子になって付録でついているので、
これからオーラソーマを勉強しようという人には
とても便利だと思います。

オーラソーマは、自分でボトルを選ぶので、
内面から答えを引き出します。
それが従来の占いとは違うかな。

オーラソーマを実際にやってみた人の体験談が豊富な一冊。

オーラソーマを体験できるサイトを見つけました。
(こちらの本とは関係ありませんが…。)
http://www.voice-inc.co.jp/as/reading.html



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2007年03月05日

理屈はいつも死んでいる




著者はユニ・チャームの創始者の方です。

ユニ・チャームというと
男性にはあんまり縁のない会社かもしれません。
女性用生理用品や、
赤ちゃん用のオムツが主力の会社だからです。

女性用の生理用品って、
今はとてもおしゃれなパッケージになっています。
コンビニの棚に並んでいても、違和感なく買える。

でも、以前は薬局でしか買えず、
しかもひっそり買っていく人が多かったのだそうです。

しかし、必要なもので、別に病気というわけでもない。

アメリカで、生理用品がスーパーマーケットで売られて、
「まるでポテトチップスを買うように」
買っていく女性たちを見て、
日本でも同じように売ってみたい、と思うようになります。

ただ、男性が製品を開発するのは大変なことで、
実際に湿らせた試作品を下着につけて寝てみたり、
苦労を重ねたそうです。

データなどではなく、常に体感してみる、
現場に身を置いて見るというのが
仕事の基本だと、この本では言っています。

仕事をするのに、頭はよくなくていい。
何度失敗しても、体験し、手足を動かし、
そこからヒントを見つける。
そうすることこそ、本当の仕事。

仕事に没頭することは決しておかしいことではない。
自分に向いている仕事ではなく、
やるべきことを一生懸命にやる。

部下を持ったら自分の心配をしてはいけない。
常に部下に心を配ってあげるのが上司の仕事である。

人は短期で育つものではない。
長期雇用で、ゆっくりと育てていくことで
本当の仕事ができる人間になる。

ユニ・チャームが生理用品をどのようにして
日本の市場に送り出したか。

幼児用オムツの開発の苦労話。
と同時に、経営者としての心得を説いています。

就職氷河期世代の私としては、
「こんな経営者がほんとにいるんだなあ」というのが感想。

会社はあてにならない、会社にとって社員は切捨てできるもの、
なんて、ちょっとすさんだ考えを持っているものですから。

ホワイトカラーエグゼンプションや、
偽装請負問題などで、労使間の緊張が
かつてないほど高まっている日本。

この本を読んで、古きよき日本的経営って
こんな感じなのかなと感じました。

松下幸之助氏の著作などが好きな方にはオススメかも。



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2007年03月04日

図説 BRICS経済




世界の経済について知りたい!
特に新興諸国の経済について、大まかに俯瞰できる本が欲しい。

そんな方にぴったりの一冊。

Bricsとは、ブラジル、ロシア、インド、中国
頭文字をとった言葉。
経済的に発展する新興諸国をまとめてこう呼びます。

今、投資信託の売れ行きが好調で、
特にこのBrics関連のものは
発売と同時に購入希望が殺到するのだとか。

私もちょっと調べてみたのですが、
今ひとつどれがいいのかわからないままです。
いいものがあったら教えてください。

それにしてもいいよなあ。
日本は、貧しくはないけど、景気は頭打ちだし、
なんだか閉塞感があるけど、
地球上にこんなエネルギッシュに成長している地域があるって。

これらの地域に共通していることは、
広い国土と人口の規模が大きいこと。
特に、労働者人口の多いことが成長に大きく寄与しています。

また、ブラジルは石炭や鉄鉱石、
ロシアは原油、
インドは石炭、ボーキサイト、
中国も石炭、鉄鉱石、原油など、
天然資源も豊富です。

これらの国は、中国を核にして貿易関係が深まっています。
ブラジルもロシアもインドも、
対中貿易額が年々増えてるんだな。

特にブラジルは、対日貿易よりも
対中貿易に力を入れているみたいです。

そんな中、日本は、資源価格の高騰により、
貿易的にはマイナスをこうむるみたい。

でも、全体的に見ると、新興諸国が経済力を持つとことで、
日本製品を輸出できることで
プラスの効果のほうが大きいようです。
日本車、売れてるもんねえ。

それぞれの国の分析もなされていますが、
ページを多く割いているのはインド。

インドの経済成長は、ここ数年目を見張るものがあります。
IT産業はもちろん、映画、ヨガなどの文化的な産業も
世界に受け入れられつつあります。

そんなインドの成長を阻害するものは、
所得格差の大きさとカースト制度。

それでも、携帯電話自動車の普及が進んでおり、
中産階級の人々の増加は止まりそうにはありません。

2010年から2015年には、
潜在成長力が中国を上回りそうだという予測もあり、
インドがこれからの世界経済で大きな役割を果たす
のは間違いありません。

データが豊富、解説も詳しい。
投資信託、買う前にこの一冊をぜひ。



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日本はなぜここまで壊れたのか




外国にお住まいの経験があり、
外国に比べて
日本の問題点をいろいろと指摘している
マークス寿子さんの最新著作。

どうしてもクライン孝子さんとごちゃまぜになってしまう私。
クラインさんはドイツ、マークスさんはイギリス。
忘れないようにしないと。

両者とも、あまり系統だった論文調の文章ではない。

「ああなのよ、こうなのよ、まったく変なのよ!」という感じ
の文章なので、嫌いな人はきらいだろうけど、
私はぼけーっと読めるのでけっこう好きだ。

今回、この本で強く主張されているのが
少子化と女性の働き方について。

女性が外で男性と同じように働くことは
果たしていいことなのか?
こんな疑問を投げかけています。

今まで、男性と対等であることを目標としていた女性運動。

けれど、そのおかげで、
女性は育児と仕事の両立という厳しい状況におかれている。

ネットで子供の保育状況を確認し、
足りない時間をモノを与えることで埋めようとする。
ビデオをかけているとおとなしい、という理由で、
毎日テレビの前に座らされてる子供がいる。

子供は、生んだら一人で育っていくというものではない。
母親と親密なコミュニケーションを持ち、
人間関係の基本を学ぶ。

集団生活の教育が必要なのは3歳以降であって、
それまでは安心できる
一人の人間の保護下にいることが大事だそうです。

生んで、フルタイムで保育園に預けて働くことが
「カッコイイ」日本の風潮。

だけど、あきらかに無理があるこのスタイルに、
イギリスでは疑問の声が上がっている。

子育てを大事な仕事として認識する。
家事と育児をしていてなにが「カッコワルイの?」という
若い女性が増えているということです。

また、イギリスでは育児は女性だけの仕事でありません。
力のある男性が、すすんで子供を抱っこするのだとか。

こうやって考えると、日本が少子化社会になるのは
当然のような気がしますよ。

他にも、拝金主義に陥った日本と、
お金持ちが社会に寄付などの還元をするイギリスとの比較
自己中心的な若い学生、子離れできない親が増えたこと、
昔の景観を守ろうとしない日本。

さまざまに日本の問題点をあげています。

もともと、ものすごい格差社会であるヨーロッパ
格差はあるが、勝ち負けはない、
という考え方が面白かったです。

生まれつきのお金持ちにはかなわないし、
また、お金持ちには寄付や、
家屋の維持などの社会的責任が課せられる。

日本のように、お金さえあれば好き放題してもいい、
というわけではありません。

仕事はそこそこ、家庭と趣味を大事にする暮らし。
そこには負けはないのです。

思いついたことを全部しゃべっちゃった、
みたいな本ではあるものの、
考えさせられることも多かったです。



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