平日日刊話題の本の情報をお届けします。
自己啓発、料理、動物、経済、趣味のコレクション、
一緒に本を楽しみましょ♪
2007年11月30日
福岡市のある公立小学校で
いじめ事件が発生した。
いじめの犯人はクラス担任の教師である。
ある男子児童にアメリカ人の曽祖父がいると知った教師は
「血が穢れている」と言い、彼に体罰を加えた。
その体罰は、両頬を強くつかむ、
もしくはぐりぐりと拳を押し付けるアンパンマン、
また、両耳をつかんで体を持ち上げるミッキーマウスなど、
教師が独自の名前をつけた凄惨なもの。
児童はPSTD障害にかかり、
両親は教師に損害賠償を請求する訴えを地方裁判所に起こした。
朝日新聞をはじめとするマスコミがこぞって報道し、
殺人教師なるあだ名をつけた報道機関もあった。
だが、裁判所は両親の訴えを棄却。
事件の真相は意外なものであった。
事の発端は教師、川上が浅川裕二の家を家庭訪問でたずねた日の
何気ない会話である。
その中で、裕二の母和子は
自分の祖父がアメリカ人であることを話した。
帰国子女なので、日本語を習得するまでに苦労があったことも。
川上は世間話として当たり障りのない返答をしただけだった。
それから3週間後、和子が学校に
「子供が血が穢れていると言われ、体罰を加えられている」
と訴えてきた。
穏便にという校長の指示があり、いったんは謝罪する川上。
しかし和子の主張はエスカレートし、
川上のクラスには川上を監視する目的で副担任がおかれ、
ついには半年間の停職を命じられる。
裁判にまで発展したときには、
マスコミの報道により川上は孤立¥無援に近い状態だった。
裁判がすすむにつれ、原告側の主張に違和感が生じてくる。
まず、和子の言うアメリカ人の尊属は浅川家にはいないこと。
和子はアメリカ育ちというが、
地元の小中学校を卒業していること。
また、PSTDといったんは診断された裕二だが、
入院先の病院ではそのそぶりはまるで記録されていなかった。
いたって元気な、やんちゃといってもいいほどの元気ぶりが
日誌に記録されている。
耳から血が出たなどという「体罰による」怪我も認められなかった。
これ、いわゆるクレーマーというやつではないでしょうか。
以前にクレーマーに関する本を読んだことがありますが、
針小棒大に物事を述べるところがクレーマーそのもの。
それならば、きちんと筋道を正して対応するのが正解だと
その本には書いてあった。
父兄の主張におもねり、「穏便に」すませようとした
校長の態度が事件を大きくしたように思える。
そして、真相を知ろうとせず盲目的に教師をたたこうとする
マスコミの姿勢にも背筋が凍る思いがする。
「川上先生はそんなことをしない。」
子どもたちはテレビの報道を見てショックを受けていたそうだ。
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硬派!社会派系
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壮絶というか、うらやましいというか。
小説家、評論家、文学研究者、古書店…。
さまざまに本に関わる仕事をしている人たちの書斎を
文章とイラスト入りで紹介している。
妹尾河童さんが
「河童の覗いたトイレまんだら」という本を書いているが、
まさにあんな感じ。
イラストの精密さも妹尾さんに似ている、と思う。
登場する人物は(敬称略)、
林望、萩野アンナ、静嘉堂文庫、
南伸坊、辛淑玉、森まゆみ、小嵐九八郎、
柳瀬尚紀、養老孟司、逢坂剛、米原万里、
深町眞理子、津野海太郎、石井桃子、佐高信、
金田一春彦、八ヶ岳大泉図書館、小沢信男。
品田雄吉、千野栄一、西江雅之、清水徹、
石山修武、熊倉功夫、上野千鶴子、粉川哲夫、
小林康夫、書肆アクセス、月の輪書林、
杉浦康平、曾根博義。
皆それぞれ、個性が出ていておもしろい。
だんとつに汚いのは佐高信氏の書斎。
床中に紙が散らばっていて、
どうやって資料を探しているのか謎。
整理が見事なのは通訳者の米原万里氏。
辞書とファイルがぎっしりで、情報が整理されている。
この方、本一冊書くのに
資料が段ボールひとつ分必要なのだそうだ。
森まゆみ氏の書斎には小さな台所がついている。
テーマを決めると10年は追いかけるそうだ。
今、研究している林きむ子の生原稿を
大事そうに手に取るイラストがある。
小嵐九八郎氏は、書いた小説を革命仲間から
「もう書くな」と言われ、家にいられなくなったそうだ。
以後住所不定で放浪しているそうで、今の住まいは17ヶ所目。
一部屋を段ボールが埋めつくし、
その中には自宅に送る本がぎっしり…。
養老氏の書棚の上には虫の標本がすらり。
千野栄一氏はスラブ語学者なのだが、
チェコ語の本をたくさん所有されている。
装丁がきれいで楽しいのだそうだ。
本の読み方が凄まじいのが逢坂剛氏。
びっしりとふせんをはって、それにピンク・青・水色のペンで
細かく文字を書き込んでいる。
洋書が多いのも特徴。
こうやって見ていると、本の整理の仕方だけではなく
その人の本に対する考え方も見えてきて楽しい。
うわべだけではなく、
血肉になる読書というのはこういうことなんだろうなあ。
書店で見つけたらぜひ手にとってぱらぱらめくっていただきたい。
本好きならうらやましくて絶叫しそうになることうけあい。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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たまには教養系
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2007年11月28日
爆笑問題の太田光氏のエッセイ。
TVブロスに連載していたもの。
太田氏の職業は漫才師だけれど、
このエッセイでは政治に関する記述がとても多い。
特に戦争に関しては多く筆を割いており、
太田氏の戦争に対する考え方に興味のある方には、
読み応えのある一冊になっている。
太田氏は「全ての戦争を否定し、拒否したいと思っている。
しかし、一生その意思を貫けるという確信が持てない。」と言う。
戦争は「家族を守る行為」であり、家族を奪う相手があれば、
「むしろその相手を撃ち殺すだろうという確信に近いものがある」。
これが太田氏の抱える矛盾だ。
だが、あえて太田氏は矛盾を肯定しようと書いている。
矛盾を無理に克服せず、不完全でよし、とする。
(ん?結局具体的にはどうしたいんだ?)
最終的な太田氏の考えは、
「自分は戦争に参加する可能性はあるが、
それでも全ての戦争を否定するという立場」なんだそうだ。
戦争が起きることは不可避だが、
なるべくなら起こらないように努力したい、
起きたとしても認めない、ってことでいいのかな?
しかし、現実には太田氏の表現を借りると、
「終わりのない戦争」があちこちで起きている。
民族テロなどが現代の戦争であり、
価値観がその紛争の種であるとすると、
帝国主義の時代と違って戦争に終わりがない、
というのがその主張だ。
国土争いなら力の大小で決着がつきやすい、ということか。
そんな中、アメリカの、アメリカ製の価値観を
押し付けようという考え方に異を唱える。
日本は先の大戦を敗戦で終えており、
戦争に対しては否定的な立場でいる。
その日本こそが、「戦うな」と主張できなくてどうする…。
世界に誇る平和憲法を持つ日本。自衛隊を持ち、
九条が形骸化しているとしても、
「体が逆でも顔だけは理想に向けておくべき」という。
もちろん、エッセイの全部が
政治的なことをテーマにしているわけではない。
子どもの頃、友達が底なし沼に沈みそうになった話、
バレンタインデーに女の子にからかわれた話、
人一倍蚊にさされやすいという体質、好きな本と映画の話。
太田氏の人柄が見える、
(他に比べると比較的)楽しいエッセイもある。
文章が抽象的で読みにくいと感じたのは私の頭が悪いからだろうか。
書いてあることはおもしろいのだけど、
太田氏が思考をまとめるために書いたもので
読者に対する視線がないように、私は思えた。
ただ、自分の内面を必死で見つめながら書いている様子が
伺われるのは確か。
あの太田光が、一人机に座り、筆を手に(キーボードを前に?)
鏡を見ながら自答している様子が浮かんできてなんだかかわいい。
太田氏の思考をのぞいてみたい人はぜひ。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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世間話、時事ネタ系
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2007年11月26日
「お前がいっそオウムだったら
よかったのにって思うときもある。
だったらお前にも少しは
正気があったってものじゃないかねえ。」
叔母のアガサにこんな言い方をされる若旦那のバーディ。
世間知らずでお人よし、行動派だけど少し抜けている。
そんな彼を補佐する執事のジーヴス。冷静沈着、頭脳明晰。
主人の服装から恋愛まで、的確かつ婉曲なアドバイスを与える。
こんなコンビが活躍する短編集。
私が一番好きなのは、二本目の「シッピーの劣等コンプレックス」。
場面はバーディがジーヴスを叱責している場面から始まる。
バーディが買ってきた花瓶を気にいらないジーヴスに、
主人の趣味に口を出すなときつく言い含めている。
さて、バーディにはシッピーという友人がいて、
彼は上流階級向けの雑誌の編集長をしている。
彼の目下の悩みは恋の行方と、
場違いな原稿を持ち込む執筆者である。
その執筆者は、シッピーの小学校時代の校長だ。
彼を見るたびにシッピーは
「くちゃくちゃ噛まれた吸い取り紙」みたいな気分になって、
その原稿を断ることができない。
そのシッピーを助けるために、
バーディは校長の威厳を失墜させる作戦を思いつく。
編集部に入ってくる校長の頭の上から小麦粉を落として、
粉まみれにしてやれば、
さすがのシッピーも校長に威厳を感じないだろう…。
しかし、作戦は失敗。校長は別のドアから入ってきてしまう。
うろたえるバーディ。
肝心のシッピーははつらつと見違えるようになっており、
校長の原稿掲載をきっぱりと却下する。
シッピーは恋が実ったことで自信を取り戻したのだ。
ジーヴスの策略で、シッピーはバーディの家に呼び出されていた。
そこで頭を殴られたところに恋の相手が登場。
倒れている彼を見た彼女は、抱いていた恋心を打ち明ける。
「シッピーを殴って、彼ははなはだしく気分を害しなかったか?」
そう問うバーディに、ジーヴスはあっさり答える。
「わたくしはあの方に、あなた様の新しい花瓶が
頭上に落下した旨、ご説明を申し上げました。」
そしてさらに言う。
「行為の信憑性を増すため、不本意ながら当該花瓶を
修復不可能なまでに破壊いたしてしまったものであります。」
見事、ジーヴスは問題を解決し、
気に食わない花瓶を割ったというわけだ。
最後はお約束どおり、
自分でしかけた小麦粉をバーディがかぶるというオチつき。
友人知人から困難を持ちかけられて奔走するバーディと、
それをもはやおちょくっていようにしか見えない
ジーヴスのフォローに何度も吹き出した。
文字の量も多く、じっくり読める。
イギリス流のユーモアたっぷり。
比喩が多く、ややまわりくどいと思われる文章なんだけど、
はまってしまうとこれがまたおかしくて仕方がない。
現実のわずらわしさを忘れられる一冊。
バーディがヒュー・グラント、
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話題の小説系
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いろいろなものを修繕したい。
できれば人生も…。
なんてことはほっといて。
平野恵理子さん。
かわいいイラストのついたエッセイを書いている方ですが、
今回は身の回りの「修繕」について
実際にご自分でやってみたことをレポートしています。
すごいんだ。
トイレのペンキを塗りなおし、台所にタイルを貼る。
いすもなおすし、床の傷もきれいにする。
竹かごも、自転車も、植木鉢も、鍋蓋つまみも、排水ホースも、
とにかくいろいろ修繕してしまっています。
中でも圧巻なのが、風呂場のペンキ塗りと湯呑みの修繕。
まず、風呂場のペンキ塗りから。
カビとりスプレーでカビを退治し、
スクレーパーというヘラみたいな道具で
ペンキをこそげとっていく。
このとき、新聞紙などを敷いておく。
また、ペンキのかすが服に付くので、
着た服はすぐに洗濯したほうがいい。
壁全体のペンキをこそげとってしまったら、
サンドペーパーで磨く。
ペンキを塗らないところに養生シートを張って、
ローラーでペンキを二度塗りする。
養生、っていう言葉、
病気の回復につとめるという意味しか知らなかった。
ペンキを塗るときにも使うんですね。
養生シートなるものがあることも知らなかった。
次は湯呑みの修繕。
割れた陶磁器を再生するのに、
日本には金継ぎという伝統的な手法がある。
陶磁器を接着してもとも形に戻した後、漆でなぞり、
金粉を蒔くというやり方だ。
これにはインターネットで買った
「金継ぎセット」なるものを利用する。
漆を塗って乾燥させるのだけど、
漆は乾燥というよりは固まるというほうが正確なんだそうだ。
それには湿気のある室が必要。
湯呑みひとつなので、
段ボールに濡れタオルを引いて即席の室が完成。
そこに漆を塗った湯呑みを入れて半乾きにし、
金粉を蒔くんだけど、
この細かい作業はやってみると意外に大変。
もともと職人の技なんだから当然か。
この本に書かれている修善の中で、一番難易度が高いそうだ。
修繕するより買い換えるほうが安い場合ももちろんある。
だけど、こうやって手入れをして使うことで、
より豊かな気持ちでものに接することができそうだ。
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生活、ほっこり系
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コンビニで思わず手にとって、
ぱらぱらページをめくると恐ろしくなって
そのままレジに持っていってしまった。
言葉には気をつけているつもりなんだけど、
意外と知らないこととか、
間違っていることがたくさんあることに気がついた。
ふう。教養がないのが明るみになるな。
と思ったらこれが誤用。正確には「明るみに出る。」
このように、間違って使われることが多い日本語を、
常識以前、入門、常識、初級、中級、上級、最上級と
分類して説明してくれている。
・脚光を集める。 正解は「脚光を浴びる。」
・体調をこわす。 正解は「体調を崩す。」
・口数が減らない。 正解は「口が減らない。」
この辺は常識以前なので、
本好きのみなさんなら簡単にクリアでしょうか。
初級になると、私も時々使ってしまう言葉がある。
・感心しました。
これは目上の人には使わない。
正解は「敬服しました。」
・この親にしてこの子あり。
元来は子供が立派なのは親が立派だから、という意味。
だらしがない親子をさす場合は、「親が親なら子も子」が正解。
・前人未到の秘境は存在しない。
正解は「人跡未踏の秘境。」
前人未到は誰も出したことのない記録などに使う。
上級。
・味あわされる。
正解は「味わわされる。」
・肉迫する。
広辞苑でも最近は認められているが、正確には
「肉薄する。」
・塩を多いめにいれる。
「塩を多めにいれる。」
これ、実は私も使っていました。
じっくり活字で読むと間違っているのがわかるけど、
意外にこういう言葉を使う人は多い。
達人レベルではこうだ。
・喧々諤々(けんけんがくがく)
本来は
「喧々囂々・侃々諤々(けんけんごうごう・かんかんがくがく)」 二つがまじっちゃったわけですね。
・願わくば。
これ、間違いなんだ。正解は「願わくは。」
・いやがおうにも。
正解は「いやがうえにも。」
他にも、×泥試合→○泥仕合、×恩の字→○御の字、
×正真証明→○正真正銘、×自我自賛→○自画自賛、など、
漢字の誤用もある。
ペーパーバッグ。軽い本なので
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たまには教養系
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2007年11月23日
結婚おめでとう!
まあ、こういう本はまじめに論じても仕方がない。
ぐだぐだと、居酒屋で青木さやかに居合わせて
なおかつなんだか気が合って、
お互いもういい加減出来上がったところで
げらげら笑いながら聞いて、
翌朝には忘れているような内容の話だからだ。
そういうスタンスで読むと大変面白い。
お疲れさん!これからもがんばれよ、青木!と最後には思う。
26歳で上京してきた青木さやか。
中野で8万円のアパートで、
一緒に上京してきた男性と同棲生活をはじめる。
芸人になるつもりだったが、
だめだったら結婚しようと思っていた。
なのに捨てられてしまい、
依存する相手がいなくなったことに落ち込む。
名古屋にいた頃は自分が一番面白いと思っていたはずなのに、
なかなかテレビに出ることができない。
アナウンサーになった女性へ、嫉妬の心が隠せない。
ギャンブルに依存し、消費者金融で金を借り、
返済日には親に金の無心をする。
ここでパイチという雀荘の話が出てくるが、少し感動的ではある。
苦しいときに助けてくれたその雀荘のご主人が、
癌になって郷里に帰り、
売れっ子になった青木が電話をしたときには亡くなっていた、
というエピソード。
前衛的、芸術的な芝居や笑いにこだわるのではなく、
売れたいと思う青木。
ワタナベプロに所属することになり、
敏腕マネージャーと二人で「青木さやか」像を作り上げていく。
恋愛は相変わらず不調。恋愛マニュアルを手にするが、
世の中マニュアルどおりにはいかない。
両親が離婚したため、15年会っていなかった父親に再会する。
ひきこもり癖があって、
ときどき誰にも会いたくなくなってしまう。
そして、孤独だ。
あー、そうですか、そうですかと読みすすめて、
最後に配偶者との出会い。
ダンサーである彼は、3つ年下。
青木のややこしい性格にも、
「疲れるけど、一緒に乗り越えていけばいい。」と言ってくれる。
文章は中学生程度。内容は日記並。
要するに、中学生の国語の好きな女の子が
書きなぐった日記だと思えばいい。
ただ、夢を追っていてみじめなほど憔悴する様子は
どこか共感できるものがあった。
夢があって、でも自分の境遇は理想どおりではなくて、
汗のにじむ手のひらをこっそり握りしめる。
こんな経験のある大人は、きっとたくさんいると思う。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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世間話、時事ネタ系
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現時点で、アメリカでもし女性の大統領が誕生するとしたら、
まちがいなくこの二人のどちらかになるだろう。
アメリカの国家権力に近しい位置で活躍を続ける
二人の女性を対比し、そのキャリアや素顔を著した本。
ヒラリー・クリントン。言わずと知れた元大統領夫人である。
こんなジョークがあるらしい。
夫人とドライブをしていたクリントン元大統領。彼女が学生時
代に交際していた男性が、ガソリンスタンドで働いているのを
見つけます。
夫「もし君が彼と付き合っていたら、
君はガソリンスタンドの店員の女房だよ。」
妻「いえ。もし私が彼と付き合っていたら、
彼が大統領になったわ。」
とはいえ、ヒラリーという人は意外と不器用な人間のようだ。
アメリカの中流家庭に生まれ、
お嬢さん学校と言われる女子大に入学する。
女性ばかりの環境の中で、おしゃもせず、
議論を戦わせることに熱中する日々。
クリントンと出会ってプロポーズされるものの、
決断まで二年の月日を要している。
結婚してからは政治家としての彼をサポートし続けた。
自分は高収入の弁護士としての仕事があるにも関わらず、
夫を助けることに全力を費やした。
彼女は、人付き合いが下手で
敵を作ってしまう不用意さがあるるが、
一度親しくなった人とは長く付き合いが続くようだ。
おせっかいだが情にもろく、
困っている人をほっておけない面がある。
一方コンドリーザ・ライスという人にはこんな一面がある。
ハリケーンが南部を襲ったとき、
彼女はNYのフェラがモで買物をしていた。
居合わせた人に
「こんなところで買物なんてしていていいの?」
と言われたそうだ。
差別の厳しい地域で生まれ育ったライス。
彼女の両親は、彼女に
「差別されないように、白人の2倍優秀でありなさい。」と
教えたそうだ。
父も母も教育者であり、
勉強に熱心だったライスは15歳でデンバー大学に入学する。
19歳で卒業、ノートルダム大学に留学し、
26歳でデンバー大学の助教授に就任。
31歳で国防総省に出向し、36歳で大学の事務局長になる。
彼女は常に、目上の人間から「引っ張り上げられて」
キャリアを積む。
努力を重ね、じっとチャンスを待ち、
チャンスが来たときには全力で自分をアピールする。
そんな様子が見て取れる。
ヒラリーが泥臭く選挙戦をゼロから戦ってきた様子と比べると、
優雅にすら思えるライスの人生である。
ヒラリーが情熱あふれる政治家であるとしたら、
ライスは冷静で有能な能吏。そんな書き方もされている。
仕事をしている女性にはぜひおすすめの一冊。
どちらの努力にも、悩みにも共感できる。
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世間話、時事ネタ系
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2007年11月20日
横石氏が上勝町に
営農指導員として赴任したのが1979年。
それから28年。山奥の過疎の町が、
生き生きとよみがえる様子を描いたノンフィクション。
上勝町では、つまものの栽培、出荷が大きな産業になっている。
つまものとは、料理のそばにのせられる植物のこと。
菊の花や南天など、食べられはしないけれど、
季節感を感じさせてくれる添え物だ。
上勝町は、横石氏が赴任した当時過疎が進み、
村の人たちには仕事がなかった。
みかんの栽培が主な仕事だったけれど、
その収穫は一年に一度しかない。
ひまなので男性は酒を飲み、
女性は日がな人の悪口を言っているという状態。
そんな中、大寒波が訪れて頼みの綱のみかんが全滅してしまう。
これが上勝町の転換点になった。
横石氏は、にらやほうれん草などの
高地向けの野菜の栽培を提案した。
みかんと違い、短期間で収入になる作物の導入で
横石氏は村の人たちの信頼を得る。
横石氏はそれに満足しない。
なんとか、村のお年寄り、
特に女性が働ける仕事を見つけたいと考える。
あるとき、寿司屋で若い女性が
つまもののもみじを大事そうに
ハンカチに包んでいたのを見て気がつく。
そうだ、葉っぱを売ろう。
最初はたった四人で葉っぱの採集を始めた。
自然のままにと出荷していたのだが、
料亭ではきれいで大きさのそろったものが
求められていることを知る。
給料を1円も家に入れず、
自腹で料亭をまわって食べ歩いたというのだから、
著者の執念もすごい。
地道な努力の甲斐があって、上勝町の
「道端で生えている葉っぱ」は高い値段で売れ始める。
この本を読んで思うことは、
人間というのはいくつでも忙しいのが幸せだということ。
高齢者をホームにいれ、
何もしなくていいというのは間違っていると思う。
上勝町のお年寄りは、パソコンで市況を調べて
明日出荷する商品を調整する。
売上と順位が毎日更新されるのが刺激になっている。
上勝町には年収1000万円を稼ぎ出す農家もできた。
家を改装し、村を出た息子や孫夫婦を呼び戻すこともできる。
村は新築の家が建ち、
若者がそこで家庭を持つことができるようになった。
今、地方の空洞化や少子化問題なんかが叫ばれているけれど、
見事な解決の手本がこの本にはある。
自分で立つこと、
自分で稼ぐことの感動っていうのはやっぱりいい!
誰かに補助金をもらっていても解決にはならないんだ。
カバーのおばあちゃんの笑顔がいい。
読んだら元気になれる。そんな一冊。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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世間話、時事ネタ系
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六村チヨさんの「IS」という漫画を愛読している私。
ISとはインターセックスのこと。
男性でも女性でもない、
身体的にどちらの特徴も備えている性別のことだ。
日本語では両性具有という。
この本は、実際にISの方が書いた本。
話し言葉をそのまま本にしたような文章.
一人称が俺なので、やや乱暴な気がするけど、
内容がおもしろいのでそのまま読みすすめてしまう。
新井氏は現在36歳。漫画家。
幼少期から20代までは女性として過ごしていた。
31歳のとき、染色体検査でインターセックスと判明。
「女にしては変」と感じることはあったが、
それまでは人それぞれ、と自分を納得させるしかなかった。
新井氏が思春期の頃はインターネットなどもなく、
性に関する情報も手に入りにくかった。
20代の頃、男性と結婚している。男性と付き合うと、
女性ホルモンが分泌されて体つきも女性らしくなる。
だが、倦怠期に入ると、ヒゲが濃くなる(!)などの
男性的な特徴が出始めたそうだ。
新井氏は同性愛者ではなく、性同一障害でもない。
性同一障害というのは、
身体と精神が違う性ということらしいんだけど、
それとは違って身体が本当に変わるというのがおどろきだった。
現在新井氏は、ホルモン治療と縮胸手術で
外見的には男性として生活を送っている。
この本で、新井氏は自分のようなIS、同性愛者、
性同一障害者のことをセクシャルマイノリティーと言っている。
性別が身体と精神双方で合致していて、さらに異性愛者である人。
これに対してのマイノリティーということか。
漫画のIS(六村作品)では主人公は
ISとして生きていくというのだが、
新井氏は社会生活を送るなら
外見はどちらかに片寄らせた方がいいという。
この辺、漫画と違って実生活を送っている著者ならではの
ご意見ですね。
若い頃は、ユニセックスな服装でもいいが、
だんだんと年をとるにつれておかしく感じられるようになる。
それにしても、女性→男性の方が、男性→女性のよりも楽、
というのには納得。
身なりにかまわない女性がいても、ただのおばさんで済むが、
お化粧をした男性には、やっぱり好奇の目が寄せられてしまう。
文章としてはあまりまとまっていない、
ごちゃごちゃした感があるけど、難しくはないので手軽に読める。
知らない隣人の本音を知る、面白い一冊。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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世間話、時事ネタ系
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2007年11月15日
空は青く大地は緑 それなのに私は悲しい
鳥が飛び兎が跳ねる それなのに私は悲しい
生きた人が焼かれるのを見たからだ
煙として立ち昇る人の匂いをかいだからだ
須貝は歴史学を学んでおり、フランスに留学している。
現在は中世のキリスト教の一派、カタリ派について研究をしている。
カタリ派というのは、今から700年ほど前に
フランスのピレネーで信者を集めていた宗派だ。
キリストの復活を否定し、偶像を拝まない。
男女はともに平等に扱われ、中には女性の聖職者もいた。
聖職者は<良き人>と呼ばれ、カトリックの聖職者と違い、
家庭を持って日々の暮らしを営んでいた。
教会を建てず、金銭を持たず、
質素な暮らしの中でキリストの教えを守る宗派であった。
権威を守りたいカトリック教会としては、
そのカタリ派が目障りである。
異端として、その聖職者や信者の弾圧が行われた。
徹底した拷問のあげく、生きたまま火あぶりにする。
その様子を描いたのが冒頭の詩である。
さて、須貝のいる現代に話を戻します。
たまたまトゥルーズの私立図書館で
この詩が書かれた古文書を見つけた須貝は、
同時に見つけた地図を持ってピレネーに向かう。
目的はそこに隠されているはずの残りの手稿を探すことである。
この稿を残したのはマルティというカトリックの聖職者。
彼はピレネーの出身で、
そこで使われていたオキシタン語の通訳として
弾圧に加わっていたのだ。
しかしそのあまりの残虐さに、
後世にそれを残そうとしてこれを記した。
ピレネーの山に隠したのは、
カトリック教会の手で葬られることを恐れたからだ。
キリスト教の歴史において、
同じキリスト者であるカタリ派を
残酷な手段で殲滅したことは語られたくない暗部である。
精神科医のクリスティーヌ、
ピレネーでナイフ作りをしているエリックとともに
手稿に迫る須貝にも、教会の手が伸び…。
古文書にかかわった人間が死んだり、
クリスティーヌが誘拐されたり、
また、手稿探しそのものがミステリーの要素を含んだ小説。
だが、やや都合のよすぎる展開があり、
ミステリーとしては満点とは言いがたい。
この本で著者が語りたいのは、
歴史の中でひっそりと葬られたカタリ派の悲劇なのである。
ミステリーとしては物足りないが、
しかし、その弾圧の様子、
信仰を守ろうとする人たちの真摯な思いに十分に感動させられる。
帚木蓬生という作家は、
こういったひそかに封殺された悲劇を描き出すのがとてもうまい。
人の醜さをあぶりだす筆致に目をそむけたくなる作品が多いが、
それでも読みすすめずにいられない。
悲劇を掘り起こし、
陽の下に照らそうとする著者の優しさと強さを
同時に感じることができるからではないかと私は思っている。
上下巻で長い小説なんだけど、
お時間があればぜひ手にとっていただきたい本。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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話題の小説系
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小さい頃、
大きくなったら桃レンジャーになりたいと思っていた。
そんな私が食い入るように眺めてしまった本。
東映の特撮番組、スーパー戦隊も
30作品を数えるようになったそうです。
それを記念して、歴代のヒーローや
アクションシーンの写真が豊富に掲載されています。
日本人なら誰もが一度は
見たことのあるシリーズではないでしょうか。
それがいまや、日本だけではなく、海外にも進出しているらしい。
輸出版として放映されるだけではなく、
アメリカではパワーレンジャーという
別のシリーズが製作されているそうだ。
この特撮シリーズの一番目は、秘密戦隊ゴレンジャー。
1975年の作品だそうで、これは私が生まれた年である。
ゴレンジャー、見ていた記憶があるんだけど、
あれ再放送だったのかな。
熱血リーダーの赤レンジャー。
冷静な青レンジャー。
カレーが大好き、お笑い担当の黄レンジャー。
紅一点の桃レンジャー。
ミドレンジャーは影が薄い(失礼)んだけど、
ブーメランを武器にしていた、と書いてあって
あの勇姿を思い出しました。
77年にはジャッカー電撃隊、以後、電子戦隊デンジマン、
太陽戦隊サンバルカン、超電子バイオマンと続く。
こうやってみると時代の影響というものが見えてきて、
1985年の電撃戦隊チェンジマン、
86年の超新星フラッシュマンには隊員の二人が女性である。
女性も強くなっているのだ。
設定もだんだんと進化する。
高速戦隊ターボレンジャーでは、隊員はみな高校生。
学園ドラマの要素も取り入れた作品だったそうだ。
92年、恐竜戦隊
(こういうアイディア、どこから出るんだろう。)
ジュウレンジャーでは戦隊が六人。
従来の構成より一人増えている。
地球にやってきた宇宙暴走族と戦う、
激走戦隊カーレンジャーなるものもあるので、
だんだんとヒーローの設定にも
深み(?)が増して行く様子が手に取るようにみえておかしい。
2005年の作品、魔法戦隊マジレンジャーでは、
五人の兄弟が戦隊になり、母もマジマザーとして戦いに加わる。
家族の絆をテーマにした作品なのだ。
戦士たちの素顔の写真や、アクションシーン、怪獣、
そんなものを見ているだけで時代を感じさせる。
ちなみにこの作品は、フィルムで撮影することになっている。
ハイビジョンカメラで撮ってしまうと、
ミニチュアがおもちゃにしか見えないのだそうだ。
写真も見ごたえあり。巻末のスタッフのインタビューも面白い。
戦隊好きの方には必見の一冊。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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世間話、時事ネタ系
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面白かったです。
小林紀晴のアジアンジャパニーズに
ドラックの話題をプラスしました、という感じ。
いや、ドラッグの話題アジアンジャパニーズ風味、かな。
著者はドラッグには慣れている様子。
そのせいか、大げさだったり変に驚いたりせずに
淡々とその話題が書かれているので、
少しディープなアジア旅行記という感じなのがすごい。
インドのバラナシで長期滞在した著者は、
ネットカフェを経営している男と知り合う。
彼はドラッグの仲介もしており、
ハシシ(マリファナ)を売っている。
男には弟がいて、名前をタージと言う。
強引なセールスをしかける兄と違って、紳士的な彼と親しくなる。
著者はここでマナリ・クリームという
最高級のマリファナを試してみたいと思っていた。
ある日、タージがそれを体験させてやってもいいというので
着いていくと、部屋に閉じ込められ、監禁された。
仲間の男たちがいて、
「いくら買う?400ドル?500ドル?」と迫ってくる。
なんとか交渉して、無事逃げることができた著者。
タージはしかし、こういうやり方に罪悪感を持っている。
著者がバラナシを出る前日、ビールを飲みに行こうと誘い、
「本当はおごりたいんだけど、
お金がないからシェアしてもいか?」と問う。
純粋ないい青年なのだ。
監禁されて逃げ出すまでの
緊迫感あふれる交渉もさることながら、
著者が現地の人たちとこういう交流ができる人物であることが、
ただのドラッグレポートと違っているところだと思う。
ミャンマーでは、
ゴールデントライアングルに潜入しようと試みる。
しかし、軍事政権下のミャンマーでは、
ケシの産地であるゴールデントライアングルに近づくことは
命すら危ない。
著者は、以前日本に留学していたミャンマー人の友人二人と
車でそこに向かう。
切り立つ崖と谷に挟まれた狭い道。
山が険しいので大きく迂回せざるを得ず、
「1時間前に通った道が、
谷間をはさんで100メートル先に見える」という状況だから
疲労も募る。
そして、あと100キロという辺りで、
とうとう軍の検問につかまってしまった…。
ブラウンシュガーというのは、純度の低いヘロインのこと。
不純物が混じっていて、茶色っぽく見えるのでこういわれる。
マリファナを育成するのに、
雄株と雌株を近づけすぎてはいけない。
受粉すると、麻薬として有用な成分がなくなってしまう。
こんなドラッグに関する知識も豊富。
一体この人、何してる人なんだ?
(マスコミ関係者らしいですが。)
自分ではできないが、話を聞くのは面白い。
そういう本。
著者が売春に関して潔癖であるのも、
私は好感を持って読めました。
ほんと、ドラッグが好きなのね。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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硬派!社会派系
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2007年11月11日
昨日からご紹介している富の未来。
下巻では、現在世界で起きていることを
地域ごとにフォーカスして述べています。
上巻で述べられていたことは、
「世界の富を生む方法は変化している。
これからの世界で富を産むものは知識だ。」
ということだった。
工業が主な産業だった世界から、
知識が富の源泉になる世界に、私たちは急激な変化の中にいる。
それに各国は対応ができているのか。
変化のスピードが速いのは企業である。
競争が激しいので、生き残るために変化せざるをえないからだ。
その変化に、官の組織はついていくことができない。
年金制度の崩壊、教育が時代に取り残されていること
(著者はこれを工業化時代のものであり、
現代にはそぐわないと言う。)
は日本でも問題視されているが、
それはアメリカでも同じ状況である。
一方、これから主役になるのはアジアである。
その中核ともいえる中国では3つの勢力がせめぎあっている。
貧しい農民、都市住民、
そしてインターネットに接している若い世代に分類できる。
対照的なのがヨーロッパで、
いまだに拡大することが繁栄への道だと信じているEU官僚が、
加盟国を増やすことを目的としている。
ヨーロッパでは新しいことが取り入れられるまでの時間が、
他地域に比べかかりすぎる。
下巻で著者は、貧困についても述べている。
知識が主役になる世界では、貧困を減らす、
絶滅させることができる。
インターネットの普及で、農民が自分で作物を売り、
相場を知ることができる。
技術の革新で、より効果的な農業を行うこともできる。
なんと、GPSを使って田畑の状況を管理することまで
提案しているのだ。
また、植物の遺伝子操作を肯定していて、
やみくもに反対せず、安全性を高めるほうが大切だと言う。
エネルギーの不足については、
なんと月からヘリウム3を運んでくることで解決できるそうだ。
これからの世界は活気に満ちたものになるようだ。
時間はどんどん速くなり、空間はますます狭くなる。
小さくなるモノの移動はより簡単になり、
そもそも知識の移動はインターネットを使えば一瞬でできるのだ。
金銭を介在する経済だけではなく、
消費者が自ら生産する生産消費活動が
無視できないものになっている。
自分たちがどんな世界にいるか、
客観的に見るためにも読んで損のない本。
上巻のご紹介はこちら
http://wadainohon.seesaa.net/article/65835226.htmlこちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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ビジネス、営業系
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本書の執筆に12年かかったのだそうだ。
なるほど、と読むほどに納得させられてしまう。
現在起きている事柄を読み解くだけではなく、
過去から現在、そして未来にいたるまでの
人間の暮らしを考察している本。
おもしろかったです。一回でご紹介するのももったいないので、
今回は上下巻を2日に分けてご紹介します。
本日は上巻。
世界では今、富を生み出す方法の歴史的変化の中にある。
今まで、経済の主役になっていたものは
9時から5時まで働いてモノを生産することであった。
それが今、富を生み出すものは知識になっている。
知識はモノと違い、無形であり、単純な「線型」ではない。
つまり、ごく小さなひらめきでも
大きな成果をもたらすことができるものである。
移動が簡単であり、蓄積に必要な空間は日に日に縮小している。
昔は音楽を聴くのにラジカセが必要だったが、
今はごく小型のMP3プレイヤーを持ち歩けばいい、ということだ。
知識が経済の主役になると、
24時間サービスを提供する会社が現れる。
労働者も、時間や空間に縛られない働き方ができるようになり、
仕事のスタイルに変化が見られるようになる。
この本のユニークな点は、「非金銭経済」という考え方だ。
私たちは富というとどうしても金銭を思い浮かべる。
しかし、世の中には金銭が介在しなくても
欲求を満たす方法はたくさんあり、
また、金銭を得ることを目的とせずに
サービスを提供している人がたくさんいる。
たとえば、育児や介護、家事をしている人たちだ。
また、災害時にかけつけるボランティアもそれにあたる。
そして、私もいつもお世話になっているが
書籍販売サイトの本のレビューがまさにそれである。
それを書いている人は出版社から
金銭をもらっているわけではない。
無償で、自分の思ったことをネット上で表現している。
そういった消費者のことを
「生産消費者」という言い方をしている。
自分で消費するために何かを生産する人のことだ。
企業はこういった人たちを利用して
コストを下げることに成功している。
そういわれればそうだよなあ。
本の紹介を無償でやっているわけだもの。
これはガソリンスタンドのセルフサービス、
銀行のATMなどにも言えることである。
もともとは従業員を使って行っていたことを
消費者にさせてしまうのだから。
富を生む方法は現在大きく変化している。
経済は主に金銭で語られることが多かったが、
実はそれに並行して非金銭経済の活動があり、
それらを無視することはできない。
下巻の紹介はこちらから
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ビジネス、営業系
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2007年11月08日
大道寺勉。
四十代の男で一級整備士として働いている。
東京からこの翡翠湖のほとりに越してきたのが3年前。
同居していた内縁の妻、
菜津を五ヶ月前に自動車事故で亡くしている。
菜津は以前、焼肉屋のウエイトレスとして働いていた。
内気で、自信がなさげで、
いつも「勉さんに捨てられるかもしれない。私は馬鹿だから。
」と言うような女であった。
そそっかしくて、活字はきらい。映画が好き。
パソコンなんてできないので、妻の劣等感を刺激しないために、
勉はいつも菜津がいないときしかパソコンの電源を入れない。
菜津が亡くなったのは三十歳。
はあ、こんな女いるかよ、と思いつつ読み進める。
私はこんな卑屈な女と、そういう女が好きな男がきらいだ。
さて、妻の残した犬と暮らしている勉のもとに
かつての仲間が現れる。
勉は以前、始末屋という仕事をしていた。
非合法で、誰かの依頼を受け復讐をするという仕事だ。
彼らは、菜津の事故は仕組まれたものだと言う。
勉が最後に受けた依頼は和田という男を失脚させるというものだ。
和田は、実業界の大物服部の隠し子であった。
その服部が、彼らに復讐を仕掛けていると言う。
奈津の弔い合戦として、斯波、冴子、ヒデ、岡野たちと
服部に立ち向かうことになる。
斯波は勉の義理の親である。母と再婚したのだ。
斯波は弁護士でありながら裏社会に通じた男で、
十八歳になった勉をアメリカのサバイバルキャンプに
強制的に参加させ、前の父親の残した遺産を手に入れようとした。
この辺の設定、非常にあいまいである。
サバイバルキャンプなるものが、
ベトナム帰りの軍人の開いたキャンプであるらしいのはわかるが、
それが傭兵の訓練所なのか、
ただの不良の厚生施設なのか、よくわからない。
とりあえずそこで厳しい訓練を受けた勉は、
頭脳、体力ともに優れた人間になっていた。
そこで、服部への復讐、になるのだがこれがいまいち展開がなく、
冴子、岡野との仲間内のしがらみがえんえんと続く。
最後はどんでん返しのつもりなんだろう。
実は服部は奈津の事件には関係がなく、
斯波と冴子が勉のお金を狙った事件だった。
返り討ちにしておしまい。
こんなお話でした。
新人賞だそうなんだけど、
へえ、こんなのが受賞できるのかって感じ。
文章は無意味に長く、句点ばかりで読点がないので読みにくい。
はっきり言ってリアル鬼ごっこより読みにくい。
勉の超人ぶりも一昔のハードボイルド気取りなのが辛い。
帯で絶賛してたのでかなり期待したんですが。さらに過激な本音の感想は…
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話題の小説系
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先日、「東京・自然農園物語」を読んでからまた、
ベランダで野菜を作りたい気分になっています。
http://wadainohon.seesaa.net/article/57697081.html
でもなあ、昔ねぎを植木鉢に植えていたことがあるけど、
虫がついて大変だった記憶がある。
家で作るものに、わざわざ農薬なんて使うわけにはいかないし、
と思っていたら、こんな方法があるんですね。
コンパニオンプランツ。
一緒に植えることで、害虫や病気を遠ざけ、
互いに成育を助けあう植物の組み合わせがある。
野菜だってもともとは自然の中に生えていた植物。
植物というのは単独で生えることはなく、
なんらかの植物群の中で育つものです。
自然界では、最初に荒地に根を下ろすのは
マメ科やハンノキといった植物だそう。
それらが空気中の窒素や、岩石中のミネラルを取り出し、
土壌を豊かにしたところに他の植物が入ってくる。
そして、病気が発生しない安定した生態系を作る。
根圏や光の競合が起こらないような植物同士が成育することで、
自然に互いが助け合う状態になるそうです。
そうやっていい影響を与えある植物のことを、
コンパニオンプランツといいます。
たとえば、根の深いホウレンソウと、浅い葉ネギ。
ふたつを一緒に植えることで、ホウレンソウの硝酸
(発がん性がある。)の濃度が低下し、
サラダで食べられる生食用ホウレンソウになる。
一般に雑草と言われている植物も
コンパニオンプランツになり得る。
シロツメクサは夏キャベツと一緒に植えてやると、
キャベツにつく害虫が少なくなる。
また、シロツメクサはマメ科なので、
土の中のミネラルを生成し、キャベツに供給することができる。
地表を覆うので、乾燥を防ぐ効果もある。
ブロッコリーはサルビアと植えてやるとよい。
サルビアは、ブロッコリーにつく
モンシロチョウやコナガという害虫を避ける効果がある。
サルビア自体にそういった虫を遠ざける効果があるようなので、
白菜や大根、小松菜と植えてもいい。
野菜畑にサルビアの赤い花がちらほらして見えるのも
なかなかきれいで楽しい光景ですね。
自然というものは、本当は見事で、強いものなんだなあと思う。
人間関係もこうありたいものです。
家庭菜園をされている方にはおすすめの一冊。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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生活、ほっこり系
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2007年11月06日
著者は洗脳の専門家である。
オウム真理教の信者の脱洗脳でマスコミにも出ていた人物。
その苫米地先生が、
自分を洗脳してなりたい自分になる方法を教えてくれる本。
自己啓発書を読むと、たいてい「なりたい自分をイメージする」
という手法が紹介されることが多い。
だが、それを紙に書くだけでは成功することはない。
なりたい自分になるためには、
周囲を巻き込むほどの大いなる勘違いをする必要がある。
人間はたいてい、変性意識化にあるのが通常だ。
ものごとのありのままが物理的現実世界
(これを以Rという。)だとすると、
私たちはそれをありのままに受け入れるのではなく、
何らかの抽象的な思考を通して見ている。
それが変性意識というもの、らしい。
たとえば、目の前には普通の風景がある。
それが物理的限界世界、R。
しかし、人間はその風景だけを脳に浮かべるのではなく、
常に抽象的な何かを脳に考えさせてている。
「今日のごはんは何かな?」という思考が浮かぶことが、
変性意識下にある、ということ。
つまり、現実には目の前にごはんはないわけで、
現実以外のことを考える状態が変性意識と言える。
また、内部表現という言葉がある。
たとえば、Rではただのコーヒーカップであっても、
それに「○○がくれた」などと意味を持たせるのが内部表現。
そして、その内部表現を書き換えてしまうことが
大いなる勘違い、ということである。
そのためにはまず、現実世界Rを揺らがせてしまう必要がある。
そのための訓練が、現実世界を色や音、ニオイ、
味覚で表現すること。
壁を見ても、本を見ても、トイレットペーパーを見ても、
それを音で表現してみる。
壁なら「どーん」とかそんな感じかな。
それができるようになると、
自分の過去の楽しかった体験を思い出し、
(変性意識、現実とは違うもの。)
まるで現実であるかのように認識する訓練をする。
それから、なりたい自分を同じように
現実的にイメージし、
無意識に現実であるかのように記憶させる。
なかなか面白い本だと思うのですが、
一般書であることを意識したせいか、
やや文章が散漫(?)なのが残念。
洗脳に関する映画やテレビCMについての話。
日本が戦後、アメリカの洗脳を受けているという話。
それだけで本が一冊書けそうと思うことも書かれていて、
話がごちゃごちゃという印象もある。
ですが、自分の思考が自分のオリジナルではなく、
誰かの影響である認識することができる、
なかなか知的スリルの味わえる本。
「○○のブランドのかばんを持っていない私は不幸」
なんて思っちゃいそうなとき、
その思考は誰かの洗脳だと気がつけば少し楽になれる気がする。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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ビジネス、営業系
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2007年11月02日
2001年9月11日、
アメリカで起きた同時多発テロ。
その全容を解明すべく、
政府の干渉を受けない独立機関として調査委員会が設立された。
そして、2004年7月22日、
調査委員会は500ページにも及ぶ詳細な最終報告を提出、出版した。
本日ご紹介する本は、その調査報告をコミックにして、
福井晴敏氏が翻訳をしたもの。
コミックといってもあんまり読みやすくはない。
アメコミの絵柄に慣れていないせいもあるが、
基本的に報告書にイラストをつけたという感じのものなので。
それでも、書かれている内容には興味深いものが多い。
最初に、ハイジャックされた4機が
墜落するまでの出来事を時系列順に描いている。
最初の1機がビルに激突したとき、
連邦政府機関のほとんどはCNNでそのニュースを知った。
その時刻は8時46分。
政府機関でテレビ会議が始まったものの、
担当者が全員そろったのは10時をまわるころ。
突然の出来事のように思えるが、その兆候は以前からあった。
1998年、ビン・ラディンはアラビア語新聞を発行。
その中でアメリカ人を殺害することをイスラム教徒の義務、と
呼びかけた。
ビン・ラディンという人物の危険性を、
アメリカ政府はかなり前から知っていみたい。
でも、FBIではその調査は出世につながらないので熱心ではなく、
CIAにはアラビア関連の専門家が少なかった。
それでも、クリントン元大統領は、
ブッシュ氏にアルカイダの危険性を訴えたらしい。
しかし、我らがジョージは
「テロリズムについて言及していたが、
アルカイダのことを多く語ったという記憶はない」そうだ。
実行犯たちがどうやってアメリカに入り、
訓練を受けたかが詳細に書かれていて、
このテロが綿密に計画されたものというのがわかる。
と同時に、どうして計画の段階で
防ぐことができなかったのかという思いもする。
移民局は情報を知らされておらず、
FBIとCIAでは情報が共有化されることはなかった。
ビン・ラディンの爆殺も計画されたが、結局実行されなかった。
あとがきで福井氏も書いているけど、
アメリカも日本とそう変わらないところがあるんだな、と思う。
「存在していても機能しないシステム。縦割り行政の弊害。
組織のしがらみのなかで失われていく人間の想像力。」
そういうものがこのテロを見逃したといっても過言ではない。
最後に、このテロで活躍した消防隊のことを。
消防隊はビルに人命救助のためにビルに入り、
隊員から犠牲者を出した。
それは通信設備の不備が原因で、
そのことは3年も前から消防隊より指摘されていたのだそうだ。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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硬派!社会派系
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うう。泣いてしまった。
ドラえもんってこんなに感動的な話だっけ?
いや、そういえば昔、映画の「のび太と竜の騎士」でも
相当泣いたなあ、と懐かしい気分になった。
こちらは、雑誌「もっと!ドラえもん」と
HP「ドラえもんチャンネル」に、
読者から寄せられた心に残る言葉を集めた本。
読んだことがある、聞いたことがある、というものばかり。
子どもの頃は何気なく読み飛ばして笑っていたけど、
こうやって集めてみると本当にいい言葉が多いなあ。
「あの青年は人のしあわせを願い、
不幸を悲しむことのできる人だ。
それがいちばん人間にとってだいじなことなんだからね。」
のび太との結婚に揺れるしずかちゃんに、パパが贈った言葉。
「あったかいふとんで、ぐっするねる!
こんな楽しいことがあるものか。」
一日の半分寝ているのび太。自分のことを考えるうち、
こんな結論に達しました。
「のんびり行こうよ、人生は。」
「あきらめのいいところが ぼくの長所なんだ。」
これらものび太の言葉。
のび太って弱虫でいい加減って子供の頃は笑ってたけど、
本当はマイペースでいいやつなんだな。
そんなのび太を、ドラえもんはこう励ます。
「未来なんて ちょっとしたはずみでどんどん変わるから。」
忘れてはいけないのが我らがヒーロー、ジャイアンの名言。
「正しいのはいつもおれだ。」
「スネ夫の物はおれの物。おれの物はおれの物。」
下の台詞は私もよく応用して使っています。
ドラえもんでは台風やらタンポポやらと
のび太が話をする場面がありますが、
こちらはタンポポがのび太に言った台詞。
「それはいけないわ。
にが手ならなおさら、ぶつかっていかなくちゃ。」
そして感動のラストシーン。
ドラえもんが未来へ帰ることになり、
心配させないためにも、
一人でジャイアンに向かっていったのび太。
「かったんだよ。ぼくひとりで。
もう安心して帰れるだろ、ドラえもん。」
うわーん!また涙が出そう。
声優さんの好きな台詞、藤子先生の言葉、
読者さんの好きな台詞とエピソードもたくさん。
改めてドラえもんを読んでみたくなりました。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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