平日日刊話題の本の情報をお届けします。
自己啓発、料理、動物、経済、趣味のコレクション、
一緒に本を楽しみましょ♪
2008年05月30日
主婦の友社編さん、雑誌のような本です。
うちはおかげさまで、両方の親が元気でいるんだけど、
決して他人ごとじゃないなあなんて思いながら読んでいました。
初歩的で、実用的なことが書いてある。
介護保険の選び方から清拭の仕方、食べやすい料理の方法など。
まず、介護保険の基本。
介護保険を使える条件は、65歳以上であること。
要介護1〜5、または要支援1、2であると認定されること。
役所に申請すると、担当の方が訪問調査にやってきます。
このとき、適正な認定を受けるために、
気をつけなければいけないことがあげられています。
普段以上に部屋をきれいにしたり、
よそゆきの身なりをしない。
できないことは正直にできないという。
お年寄りはできないこともできると言いがちなので、
家族が正しい情報を伝えることも大切です。
認知力、排泄、食事、移動などの項目をチェックされ、
要介護の認定と、受けられるサービスが決定します。
家に来てくれるホームヘルプサービスでは、
入浴やリハビリを行ってくれます。
また、デイサービス、ショートステイなどの
出かけて受けられるものもあります。
自宅で介護をされていると、ストレスがたまり、
いらいらするという方が多いようです。
いつまで続くのかわからない不安、時間に追われているつらさ。
こういったものをなるべく少なくするために、
公の制度はできるだけ利用できるようにしたいものですな。
家を改修するのにも補助金が出る場合があります。
段差を少なくする。手すりをつける。
寝室に洗面台をつける。
浴室の床を滑りにくい素材にする。
改修の際に気をつけるポイントも書かれているのですが、
健康だとなかなか気がつかない、
家の中の危険な箇所というのはあるものなんですね。
その他、麻痺した体で服を着る方法、
車椅子の乗り方、降り方、
ベッドから起き上がる際の介助法など、
身近で役立つことがたくさん。
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生活、ほっこり系
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号外号
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2008年05月28日
泉流星さんの本を読むのはこれで二冊目になる。
一冊目は「僕の妻はエイリアン」という本だった。
妻は高機能自閉症、アスペルガー症候群である。
見た目は普通。
なのに、時々強烈に違和感を感じることをやらかす。
前作は、そんな奥様との生活を書いた本だった。
今回の本は、同じ症状に苦しむ人への
アドバイスのような内容になっている。
彼女は見た目は普通である。だが、日常生活を送るのが困難だ。
人との会話がうまくいかない。いわゆる空気を読むというのが、
彼女にとっては絶望的に難しいらしい。
そんな彼女が、コミュニケーション力を高めるために、
公的な相談機関を利用することを提案している。
精神保健センター、いのちの電話などに相談する。
あらかじめ「話をするのが上手ではない」ということを伝え、
考えや感情を整理する手伝いをしてもらうことができる。
また、彼女はストレスからアルコール依存症にかかり、
一時は生死も危ぶまれたほどそれが悪化した。
精神科医に偏見を持たず、
早いうちから医者に行くことを彼女はすすめている。
中には、人の言葉を悲観的に受け取る人もいるので、
気になることはきちんと聞いたほうがいい。
専門ではないから、という意味合いのことを、
拒絶されたと思いこむ例もあるようだ。
診断がおりたら、数人の人にそれを知ってもらっておくと良い。
学校の先生、上司など、進路に関わってくる人。
日常生活で接点のある大切な相手、信頼関係を築きたい相手。
カウンセラーなどの支援を求める相手。
自分が受け入れられる素地を作るのには役立ちそうだ。
妻が直接関わることが多い相手は夫だが、
ご夫婦の間でも理解のためにたくさんの工夫をされている。
自分の感情をうまく表現できない妻が、
バラエティーグッズの店であるものを買ってきた。
仮装大賞という番組がありますよね。あれの採点板。
ボタンを押すと縦に並んだランプが
下から順番についていくやつです。
機嫌がいいときはボタンをたくさん押す。
そうじゃないときは少しだけ。
うまく感情を表せない妻の、いい意思表示方法になっている。
この本、語り手は夫になっていますが、書いているのは妻、
つまり奥様ご本人なんです。
奥様が夫になりきって妻を観察した、という作りになっている。
ややこしや〜!
正直に言うと、そういう発想そのものが
エイリアンのもののように私には思える。
なんというか、びっくりした!!って感じ。
理解のために、きっと一助にはなるはず。興味深い本です。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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世間話、時事ネタ系
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私だってそうそう暇ではないわけだ。
こういう小説は勘弁してほしい。
続きが気になって本が手放せない。
最初に注意書きをしておいてほしかった。
と、思ってよく見たらありました。注意書き。
「警告 この先では、不穏当かつ非倫理的な出来事が発生し得ます。
それでも良いという方のみ、この先にお進みください」
なぬー!そんなこと書かれたらよけいに気になるじゃないか!
しかも、この警告はこんな条件のアルバイトに
つけられたものだったのだ。
「年齢性別不問。一週間の短期バイト。
拘束時間は24時間。時給は1120百円」
1120円ではない。1120百円。分かりやすく書くと11万2千円である。
大学生である結城は車が欲しかった。
コンビニでバイト雑誌を立ち読みしていたところ、
絶世の美女に声をかけられた。
浮世離れした彼女と雑誌をめくり、このバイトを見つける。
彼女は最初からこれを探していたみたいだ。
怪しいことこの上ないが、結城は思い切って応募してみたところ、
見事採用。当日モニターとして集まったのは12人。
例の彼女も参加していた。
彼らを採用した者は言う。
「違法行為があっても<機構>が全責任を負う。
犯人と探偵にはボーナスが出る」と。
連れて行かれたのは人里離れた洋館の地下。
食堂、娯楽室、個室、そして霊安室がある。
食堂には12体のインディアンの置物が。
個室に入ると、その部屋の主しか開けられない箱があった。
結城がそれを開けると火かき棒が入っている。
「ミステリー小説『まだらの紐』に登場した火かき棒は、
殴殺の武器になる」というメモも添えられていた。
どうやら12人はそれぞれ
ミステリーにちなんだ武器を手に入れたらしい。
何かの犯行を(多分この場合は殺人を)行えばボーナスが出る。
しかし、黙って過ごしていても相当の金にはなる。
何も起きるはずはない。
そう考える結城たちだが、
参加者の一人が死体で発見され、事態は急転直下…。
ミステリーなのであんまり書けないんですが、おもしろいです。
誰が犯人なのか、機構の目的は何なのか。
クローズドサークルという手法の、
ミステリーの古典的構成ではある。
わかっていてもぐいぐい引きこまれていく。
12人の人間が、少人数ながら派閥を作っていくさま。
誰がどんな武器を持っているのかわからない不気味さ。
また、その武器が微妙に殺傷能力が低いという絶妙さ。
こういうことも上手だけど、読者が読みながら指摘しそうな事柄を
登場人物に言わせてしまうのがすごい。
犯行を犯さなくても金は十分。クローズドサークルだという指摘。
こういうことをされると、
登場人物の視点と自分の考えが近いので、
これまたのめりこんでしまう。
ぞくぞくしっぱなし。ミステリーファンだけでなく、
秀逸な小説をお探しの方にこれは絶対にオススメ!こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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話題の小説系
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2008年05月27日
お笑い芸人、千原ジュニアさんの自伝。
文章がへたくそなのは、芸能人の本にありがちなご愛嬌として
さくさく読んでいきましょう。
この人、中学2年でひきこもりになったそうですね。
進学校になじめず、家庭内で暴力さえ振るう荒れた毎日を過ごした。
15歳のとき、4歳年上の兄からお笑いを一緒にやろうと誘われる。
兄はお笑いの養成所に通っていたのだ。
養成所で、初めてネタをやるのだが、これが大いにウケる。
人を笑わせる快感を覚えた彼は、
ひきこもっていた部屋を出て舞台に立つことを決意する。
しかし、それ以降は全く笑いをとれない日々が続く。
西成で暴れたり、ナンパをしたりしながら過ごす。
約3年間、彼らは全く評価されることがなかった。
18歳で、だんだんとテレビに出られるようになる。
20歳。売れっ子になった。この辺のエピソードが面白い。
住所がいつの間にか知られ、ゴミを盗まれるようになった。
ある日郵便受けから給与明細が盗まれる。
吉本は郵送するみたいですね。
その後日、神戸であったイベントで、ファンから質問が飛ぶ。
「給料はいくらもらってるんですか?」
素直に答えるわけにもいかず、
逆に客席に問い返す。「いくらだと思いますか?」
すると、まさにそのままの金額が客席から返ってきたそうだ。
犯人が会場にいたというわけだ。
有名税というけれど、こういうことがあると
芸能人の方も恐ろしいだろうなあ。
23歳。大阪で付き合っていた彼女に別れを告げて東京に出る。
大阪でのような人気はない。
26歳。仕事の帰り道、バイクに乗っていた彼は大事故に遭う。
顔の形が大きく崩れてしまう。絶望する彼の元に、
たくさんの人が訪れて励ましの言葉をかけてくれる。
明るく、笑わせようとしてくれる。
彼は病院で思った。
「今まで、自分が面白いと思うことだけを
やればいいと思っていた。
分からない人はそれでいいと思っていた。
だけど違うのではないか。
自分が面白いと思うことを伝えるのも優しさ。
人を笑顔にすることはすばらしい。
もう一度、お笑いがやりたい」
そうして、手術を繰り返し、リハビリを受け、
彼は今テレビに出ている。
文章がやや自己陶酔気味なのはこれまたご愛嬌としておこう。
トータルしてみると、生真面目な青年のいい話ではある。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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世間話、時事ネタ系
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2008年05月26日
ご紹介していいものかどうか迷ったのだけど、えーい!
ちょっとけだるい月曜日にはこんな本で元気を出しちゃいましょ!
アダルト関係のグッズや本を扱う本屋さんの
店長になってしまったぽんさん。女性。
かわいらしい絵柄で、日々の出来事をつづっています。
昨年2月に1巻が出ており、こちらはその続刊。
1巻では仕事への戸惑いぶりが書かれていましたが、
最新刊ではずいぶんとたくましくなった姿を見ることができます。
最初、アダルト関係のお店で女性が働くことには反対があったそう。
女性がレジに立つと売上が落ちるのだそうです。
そんなの別にいいじゃんと思うけど、ぽんさんはこう分析している。
女性が、水虫や痔の薬を買うときに
レジに好みの男の子がいたらどうだろう、と。
ははは。想像するのも情けないワ。
そんなぽんさんに、お客さんもずいぶん慣れてきたが、
それでもやはり人間はデリケートなものみたいだ。
店内のディスプレイを変更したとき、
アルバイトの意見も取り入れてさまざまな工夫をした。
その一環として、床に女優さんのヌードの写真を貼ってみた。
そうすると、来店した男性たちはそのポスターを踏まないように
不自然な歩き方をする。
聞いてみると、
「ポスターとはいえ女性の体を踏むなんて申し訳ない」
という答えが返ってきたそうだ。
閉店後、それらをはがしながら
「男の人はかわいい」と微笑むぽんさん。
あんな商品を買いに来るくせに、ロマンチスト、と笑う。
お店のお客さんはユニークな人が多い。
一生の思い出にと、老年の方に懇願されて風俗店を探すぽんさん。
暴力団の方が来たときには、
真珠がどうの(これ以上は自主規制)という武勇伝も聞かされる。
PTAの主婦の方が来店し、店に
未成年禁止というプレートを貼りに来るのだが、
その後姿に、母親の寂しさを感じ取ったりもする。
大事なかわいい息子が、
知らない女性に興味を持っていくことへの一抹の寂寥感…。
また、店内でAVを撮影するエピソードも楽しい。
女優さんの苦労、撮影時間の長さなど、これはこれは。
拝見するときにはこちらも真摯に向き合わねばと感心。
出来上がった商品は大量に店に並べられたが、
店長の読みははずれ、売れ行きはまったくよくなかったそうです。
お客さんいわく、
「いつも来ている店が舞台じゃあ。日常すぎていや」
なんだそうだ。
ああ、人間ってかくもデリケートなものなのね…。
女性が書いているせいだと思うけど、わりとあからさまなので、
読むときはまわりにご注意!
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生活、ほっこり系
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2008年05月23日
今週最後の一冊はこちら。
100Inc.
世界的企業100社を取材した本です。
前書きで著者が述べている。
「本書では、ビジネスに成功した
現代の億万長者を取り上げているが、
『こうした企業を育ててきた人たちに共通項はほとんど存在しない』
というのが結論だ。
ことは単純。偉大な企業の数だけ、
ビジネスで成功を収める道筋もまた存在するということだ」
この本の中には私たちが知っている
たくさんの企業の名前が出てくる。
そして確かに、どの企業も成功するまでに
さまざまな問題、葛藤、偶然に遭遇している。
携帯電話の本体を作っている会社、ノキア。
ノキアはもともとフィンランド南部の製材所だった。
それがゴムや電話線を作るようになり、
1981年に携帯電話事業に参入した。
といっても当時は重さ10キロもの自動車電話である。
一度は携帯電話事業から撤退しようと考えたが、
社内の若手にその判断をゆだねた。
弱小な経営基盤であっても、いかに強力な相手を打ち負かすか。
そのことを重点に置き、ノキアは若い人材を外国で勉強させ、
経営に参加させた。
厳しい環境で暮らしているフィンランド人は、
生き残るためには変化に適応しなければいけないと考えている。
また、私がお世話になっている
アマゾンを作ったのはベゾスという人物だ。
彼は8歳の頃受けたテストで、優秀であると判定された。
英才児教育機関に入っていたという天才だ。
1994年、彼はインターネット市場の可能性に気づく。
いくつかの製品を検討した結果、
書籍が最も販売に適していると判断した。
最初はシアトルの一軒家、やがて倉庫を借りて本の販売を始める。
IT業種のバブル崩壊の影響を受けるが、2003年に黒字を計上した。
他にも、
・ベトナム帰還軍人が始めたフェデックス。
給料として払う金がなくて、
なけなしの200ドルをカジノに突っ込んだ話がおもしろい。
「さまざまなリスクはあるが、
ベトナムで200人の兵士の命を預かいたことを考えると
怖気づくことはなかった」
・納得のいく掃除機が完成するまで、
5000台以上の試作機を作ったダイソン。
・セールスとして雇い入れた女性が
あまりにも有名になったために、
嫉妬して解雇してしまったタッパーウェアの経営者。
有名な企業に、こんなエピソードがあったとは。大変面白い。
ピクサー、ナイキ、コカコーラ、ソニー、任天堂、バービー、
ポストイット、イケア、スターバックス、デル、
バーニー・エクレストン、オークリー、プラダ、グーグル、
ヤクルト、サブウェイ、M・A・C、ポルシェ、ほか多数。
好きな企業だけ、好きな会社から読むことができる。
マメ知識とともに、希望と勇気ももらえる一冊。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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ビジネス、営業系
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2008年05月21日
俺はとにかく冴えない男だ。
ガキの頃からいじめられっこだった。
大人になっても変わらず、仕事もうまくいかない。
そんな俺が一流の広告代理店の社員募集に応募した。
ただの社会見学のつもりだった。それがなんと、採用。
それも月給20万、年棒3000万という破格の扱いだ。
え?おかしいだろって?
俺の待遇は、表向きは一般社員。その実は被取締役、
とりしまられやくという役職。
広告代理店にはエリートが集まっている。
皆自信過剰で自己主張が強く、
いじめられ役が必要だと経営者は判断した。
つまり俺の仕事は皆のストレスのはけ口になること。
名前も、羽ヶ口信男に変えられた。
一週間に最低3度は遅刻し、叱られ、
皆にバカにされるのが俺の仕事。
いつものことだからへっちゃらだ。
だが、俺にいじわるをしない人間が二人いる。
好青年を絵に描いたような三木と、
沙紀ちゃんというかわいい女の子だ。
偽善者面したいやなやつらだ。
ま、他の人間が俺の悪口で結束を固めたみたいなのでいいとしよう。
社内を十分に不快にさせた俺は、
外の人間にも接するようになった。
俺の失敗を補うべく、部内の結束はさらに高まる。順調だ。
しかし運命ってのはわからないもので、
俺を気にいってくれるクライアントが現れた。
俺の適当で不器用な広告案が、なぜだか大ヒットしてしまう。
こりゃあまずい。被取締役としての仕事にならない。
いじめられるべき人間が、
いつの間にか引っ張りだこの広告プランナーになってしまうなんて。
またいじめられっこに戻るべき時に、俺は大きな仕事を回される。
それは、「いじめ撲滅キャンペーン」のCM制作だ。
悩んだ。だがいじめられてきた俺だからこそ、できる仕事がある。
役職を守るよりも、この仕事を成功させたい。
俺はそう考えた。
そんな俺に、好青年の三木があることを打ち明けた。
「俺も昔、いじめられっこだったんだよ」
三木の協力を得て俺が考えたのは
「いじめられっこだって世にはばかる」というコンセプト。
過去にいじめられていた人が、
世の中にはたくさん活躍している。
いじめを受けた過去は消せなくても、
それをばねにしてがんばっている人がいることを伝えたい。
このCMは大成功。
俺は生まれて初めて達成感というものを味わった。
TBS・講談社 第1回ドラマ原作大賞受賞作。
おかしくて、最後は思わず涙ぐんでしまう。
失敗、成功、自己の成長という構成はまさに王道。
ついでに沙紀ちゃんとのロマンスもこの小説の王道ぶり(?)に
拍車をかける。
もうめっちゃくちゃありがちなパターンなんだけど、
被取締役というのが面白いじゃありませんか。
読後感良し。
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話題の小説系
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2008年05月20日
精神科産業医として働く著者が書いた、
働く人のうつ病についての本。
社員を守るための取り組みがよく書かれている。
著者は、精神をボールに例える。
空気が入ってまん丸な状態が健康。
そこに外部からのストレスが加わると、ボールの形が歪む。
同じストレスでも、耐性のある人は
跳ね返してボールを丸く元に戻せる。
だが、耐性が弱かったり、疲れていたりすると
ボールが弾力を失ってしまう。
跳ね返せなくなるのがうつの状態だという。
ストレスには指標がある。ストレスマグニチュードと呼ばれる。
いくつか例をあげてみよう。
・配偶者の死 100 ・生活状況の変化 25
・失業、雇用 73 ・上司とのトラブル 23
・結婚 50 ・経済状況の変化 38
他にもいろいろあるが、
時々自分のストレス状況を確認してみるといい。
100点を超えていたら無理せず休養したほうが良い。
会社でうつ病を発症させないためには、
中間管理職の方の働きが重要だと著者は言う。
普段から接している部下の生活に、
上記のような変化があったら気をつけてやってほしい。
うつを発症する前段階として、行動面での変化が現れる。
欠勤、遅刻、早退、仕事での単純ミス。こういった段階で、
心の病だと気づかずにいると、精神面での症状が本格化する。
「たるんでるな」と突き放さずに、
「どうかしたのか?」と声をかけてあげることが大切だ。
うつになりやすい人は自己効力感が低く、
自己統制傾向が強い人である。
自己効力感とは自信と考えるとわかりやすい。
自分に自信のない人は他人の評価が気になる。
そのため、過分な仕事を抱え込んだりする。
また、自己統制傾向とは「やればできる」という考えだ。
がんばればできると思い込んでいると、
これもまた自身を追い詰めていくことにつながる。
なるほどなあ。
この本の面白かったところは、
周りをうつ病にする人の存在が指摘されていることだ。
自己効力感が高く、自己統制傾向が強い上司は
「業績は自分の力で勝ち取るものだ!」と考えている。
その考えが強すぎると部下を疲弊させてしまう。
企業はこの手の上司には気をつけるべきだ。
また、最近では未熟な若者に現代型うつの症状が見られる。
彼らはストレス、挫折に慣れていない。
そこから逃げる際に気軽に(というと語弊があるけど)
うつの病名を使う。
だるい、起きられないといって病院に来、
自分からうつという病名を出してくるのだそうだ。
症状としては当てはまるので、
精神科医からはうつの診断が出される。
しかし、復職プログラムはすすまない。
こういう症例もあることを知っておいたほうがよさそうだ。
企業で働く人を守るための本。
労働環境が厳しくなる現代において、
管理職の方にはぜひおすすめしたい一冊。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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ビジネス、営業系
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2008年05月19日
隅田川沿いに建つ鈴木さんの家。
建築費0円。材料はタダ。工事費(?)も自分で建てたのでタダ。
木で骨組みを作りすだれ、
段ボール、耐火シートで屋根を作る。
そして全体にブルーシートをかければ出来上がり。
家の中にはテレビ、CDラジカセ、炊飯器、コンロ、ストーブがある。
自転車は二台所有。折りたたみ式のちゃぶ台が食卓になる。
家の材料も、家具も、全部鈴木さんは拾ってきたそうだ。
東京には使えるものがたくさん落ちているらしい。
もっとも、自転車だけは別で、
海外赴任するという会社員の男性がくれたものだ。
盗難品でない証明として、
譲渡証明書もきちんと作成してくれたという。
建築を学んだ著者が、東京の、
いわゆるホームレスの家をレポーとしている本書。
しかしホームレスって一体なんだ?
鈴木さんは家を持っていると認識している。
家の中の電化製品はバッテリーで動かす。
車のバッテリーを使っているのだが、
これらはガソリンスタンドで使用済みのものをもらってくる。
車のバッテリーとしては不十分でも、
家電を動かすのには十分な電力が残っているのだとか。
都会であふれる「不要なモノ」が、
実はまだまだ実用に足るものであることに驚く。
と同時に、鈴木さんはきちんとガソリンスタンドと
交渉してもらってくるのであって、
ちょっとした助け合いの光景がそこにあることにも感心してしまう。
しかし、こんなに立派に建った家も、
一年に一度は解体しなければならない。
法律では、所有していない土地に家を建てることは許されない。
解体の日、家はばらばらになってしまう。
だが、役所の検査が終わるとまた鈴木さんは元通りに家を組み立て、
必要であれば改善を加える。
いわゆるリフォームも簡単である。
著者が0円ハウスに惹かれるのはこういったところだ。
人の身幅にあった住居。
いざとなれば取り壊し、移動し、自由な住まい。
都市における遊牧民生活のようだと考える。
著者が0円ハウスの話をすると、
「こういう生活がしてみたい。でもできない」
という感想が多いそうだ。
実は私もそうである。徹底的にものを持たない
(実際にはそうでもないけど)、ものに支配されない生活。
必要なものはそれに応じてどこかから調達できるという生活。
うらやましくも感じる。
といいつつやっぱり無理なんだけど、
いざとなればなんとかなっちゃうんだなという、
変に明るい気持ちになるのがこの本を読んでよかったことだ。
ただのレポートで終わらず、著者の建築感、
家に対する哲学も織り込まれており、読み応えがある。
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世間話、時事ネタ系
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2008年05月18日
正確なタイトルは「舞妓 Haaaan!!!」でした。
!の数も違ってましたね。まあいいや。
そんなわけで。本日は知ってるようで(?)知らない
舞妓、芸妓さんの世界をご紹介。
著者は京都で育った女性で、現在は大学で研究員をされています。
たくさんの資料を基に丁寧に書かれており、
何より京都の花街に対する愛情が感じられる。
花街とは、舞妓さん、芸妓さんが住んでいて、
彼女らと遊べるお店がある町のこと。
といっても、私たち一般人にはどうにも敷居が高い。
その理由のひとつに、「一見さんお断り」というものがある。
一見さん。いちげんさん、と読んで、新規の客のことをさす。
一見さんお断りとは、誰かの紹介がなくては
店に入ることができないということ。
基本的に花街には財布を持たずに行っても遊ぶことができる。
掛け払い(ツケにして後で清算すること)が基本なのだ。
お茶屋で遊んだお客さんは、そこでの飲食代は後払いである。
また、御茶屋のセッティングで二次会に行くときは、
その店での支払いも移動のタクシー代も後払い。
そのため、信用の置けるお客さんしか受け入れることができない。
また、お茶屋での「もてなし」は、
客の注文を受けてされるものではない。
お茶屋が何も聞かずに手配するものである。
そのため、データのない新規客には十分に接客ができない。
さらに、お茶屋は基本的に
女性の経営者、舞妓さん、芸妓さんの住居でもある。
女所帯に知らない男性を入れることは抵抗がある。
そういったことも一見さんお断りの背景になっている。
さてその舞妓さん、最近ではインターネットを通じて
全国からの応募があるそうだ。
といって、お茶屋さんでも簡単に採用することはできない。
一人前の舞妓に育てるまでは着物も
お稽古にかかる費用もお茶屋持ち。
それは投資なのだから、きちんと勤められる人間を
見極めるのが大事なんだそうだ。
中学を卒業したばかりの女の子が家から離れて、
多分生まれて初めての集団生活を経験する。
さらに、先輩の芸妓さんをお姉さん、
女将さんをお母さんと呼んで、上下関係を叩き込まれる。
朝早く、夜はお座敷が終わるまで寝ることができない。
厳しくて逃げ出す子も多いそうだ。
だが、いったん花街に入ると、
そこにいる人たちはみな家族になる。
厳しい上下関係も、
一生その子を身内として迎え入れることの証なのだ。
入るのは厳しい、しかし入ってしまえばそこが故郷になる。
それはいったん客と認めた人間を
徹底的にもてなす花街の哲学と重なる。
舞妓さんの日常、お稽古の様子、
花街で仕事をする人たちのキャリアプランなど、
興味深いことがたくさん。
舞妓さん志望の方がもしいらしたら、これは必読です!
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世間話、時事ネタ系
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2008年05月16日
ふじのはるかさんは漫画家。
そのふじのさんがはまっているガーデニングについて書いた本。
漫画、イラストも多いけど文章も多い。半々くらいかな。
ふじのさんは漫画家なので、基本的に家で仕事をしている。
担当者さんと家族に会うくらい。
そういう対人ストレスのない生活をしていた。
それが一念発起。ガーデニングを縁にして、
いろんな人と出会うために家を飛び出していきます。
ふじのさんはマンション住まい。
ベランダ一面に植木鉢を置いて花を育てている。
花が大好きみたいだ。
私みたいに食べるものしか作らない人間には追いつけない(?)、
きれいなものを愛する気持ちというのがよく書かれている。
高尚だ。うらやましい。
彼女がはまっているのはクリスマスローズ。
ガーデニングというと、きれいな花、
優雅な時間みたいなイメージが私にはあったんだけど、
書かれていることの地味なこと。
ふじのさんはクリスマスローズの株(苗のことか)を購入し、
ベランダで育てる。
花が咲くまでは2年から3年かかるのだそうだ。
開花間際の株は、そうでないものに比べて10倍くらい値段が高い。
値段の問題だけではなく、「葉も美しい!」
「咲くのを待つのが楽しみ」とあるから、
園芸家の方たちというのはとても地道な作業を
楽しんでされているのだなと思う。
クリスマスローズの愛好家たちのコミュニティをネットで探し、
いろんな方に会いに行く著者。
花に伝染する病気をもらうという悲しい事件もあったが、
たいていは花を愛している優しい人ばかり。
お互いに株分け、タネ分けを楽しんでおられるのだが、
このシーズンに取れない株は来シーズンに分けてあげる、など、
やっぱり気の長いお話が自然にされているのがほほえましい。
花を地道に愛する姿にもいやされるが、
文章で書かれているガーデニングに影響される
著者の内面もまた興味深い。
花を育てることに人生を重ね、悲しいことにも喜びにも、
執着せずに過ごしたいという哲学的な一文も。
いや、そんな理屈はええですわ。
花を愛する人たちの庭、ベランダ。いいもんです。
また、すずめに部屋を開放している人の話も出てくるんだけど、
かわいらしいなあ、小鳥って。
読んだらついつい園芸店に行きたくなる。そんな一冊。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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生活、ほっこり系
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2008年05月14日
まあ私は、企画なんてものを立てる機会はないのだけど、
こういう本を読むのは楽しかったりする。
テレビの放送作家さんが書いた本。
基本的にテレビの企画作りに焦点が当てられているが、
アイディアの出し方など基本的なことも多いです。
まず、企画とは何ぞや。その定義から。
・企画とは芸術作品ではない。客のニーズを満たすものである。
・簡潔(Short)、鋭く(Sharp)、衝撃的(Shock)なものが
よい企画。
アイディアを集めるために
・自分の感情、行動を「観る」
・疑問を作り、物事を別の角度から見る。
・新聞を読むとき、求人欄や広告を読んでみる。
・普段読まない異性向けの雑誌を見てみる。
集まったアイディアを企画に掘り下げる。
・アイディアを掛け算、お見合いさせてみる
たとえば、スナック菓子と愛犬家というアイディアを
掛け算すると「ペットと一緒に食べられるお菓子」という発想が。
・違和感を作り出す
和田アキ子さん、お嬢様というキーワードをつなげてみる。
お座敷カフェなんかも違和感企画。
原案がそろったらブレスト。
ブレストとはブレインストーミングのこと。
数人で集まって企画を練り上げていく。
この際、人数は5人までというのがいい。
集まった人の意見は否定せず、
聞き手が皆「意見を出した人の協力者」という意識を持とう。
評論家はいらない。
そして検証。
最初に述べたが、企画者はあくまで
客のニーズに沿わなくてはいけない。
ある意味マゾヒスティックな仕事なのだ。
・机上の空論をし、
ポジティブな面もネガティブな面も考察する。
お疲れ様!いよいよ企画を提出するときがきました。
・企画書はラブレター。相手に合わせたデータ、
ビジュアルを用意しよう。
・演出し、ネーミングを工夫したら、決定者を見極めよう。
いろんな面から発想し、検討し、
相手に合わせた発表方法を考える。
ビジネスマンだけのテクニックにしておくのは惜しい。
ビジネスマンの方はもちろん、地域、ご家庭、
学校でのイベントにも活かせる技がたくさん!
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ビジネス、営業系
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2008年05月13日
1999〜2000年、2004〜2005年の二回にわたり、総計223家庭を対象として行われた
「フツウの家族の実態調査・クリスマス、お正月編」を元に書かれた本。
調査回答者は主婦。
著者はマーケティング関連のお仕事をされているようです。
まずお正月。
正月は基本的にどちらかの実家で過ごす。
御節を作るのは老いた両親だ。手伝いはあまりしない。
手伝いをするとかえって申し訳ない。
手伝いをしないのも気遣いのうちである。
たまに手伝うと「女中みたいでいやになった」。
そういう主婦たちは、御節の作り方も知らないし、
料理の意味も知らない。習おうとはしない。
彼女らが大事にするのは自分の感覚である。
自分の好き嫌いが基準であって、
「主人が実家風の雑煮を作ってくれと言いますが、
自分の口に合った、自分の実家のものをつくります」。
この考え方はクリスマスの場面でも適応される。
「家を飾り付けるのは子供が喜ぶのがうれしいから」
「子供が喜ぶのをみて病み付きになりました」
家をイルミネーションで飾るが、料理には手が回らない。
「それらしく見えるから楽」とばかり、
鳥料理を買ってきて並べるのがクリスマスの食卓だ。
とはいえ、無邪気に子供が喜んでくれるのはやっぱりうれしい。
しかしそれがエスカレートして、
中学生、高校生の子供にまで
サンタクロースの存在を信じさせようとする親がいると聞くと
やや不気味だ。
「子供が夢をなくすのは寂しい」のだそうだ。
家族は楽しい思い出作り、イベントを大切にしなければならない。
面倒くさい御節作りやその意味を語るようでは
「うるさい親」として子供にいやな思いをさせてしまう。
クリスマスもお正月も、形にのっとりイベントとして消化し、
楽しい思い出ができればいい。
子供を叱らず、いつまでも夢の世界にいて欲しいという
いびつな家庭の姿が見られる本である。
まあ私も主婦なので、読んでていやになることもありました。
御節を作らない、クリスマスにケンタッキーを買ってくることを
非難されているような気持ちになるんですよ、これがまた。
だけどそれがテーマではない。
そのことを肝に銘じて読めば、著者の言いたい
「普通の家庭」の怖さが理解できる。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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世間話、時事ネタ系
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2008年05月12日
著者は1941年生まれ、
終戦をはさんで10代の前半まで中国で過ごした。
日本人として差別された過去も持つ。
日本に戻ってきて、現在大学で教鞭をとっている。
その著者が、多数の中国人留学生と接しながら、
彼らがどんなことを考えているか、
ひいては中国という国が現在どのような状態にあるかを考察している。
タイトルにある動漫とはアニメのこと。中国の若者は、
ほとんどが日本のアニメに接しており、熱狂的なファンも多い。
その流行の「立役者」となったのが海賊版である。
版権使用料等を支払わなくてよい海賊版の漫画、
DVDが大量に流通したため、
一般人でも簡単に日本のアニメに触れることができた。
政府は最初、「たかだか漫画、アニメ」には注意を払わなかった。
しかし、中国の若者は
「中国のアニメは古臭く、党に忠誠を誓わせる内容のものばかり」(本当にこういう発言がされている)と、
日本のアニメに傾倒していく。
それは、民衆が求めるものを自分で選ぶという、
いわば民主化の兆しともいえるものであった。
中国は民主化の動きを抑え、また若者に反日教育を施している。
反日教育について、
日本では天安門の再発を防ぐためという分析がされているが、
実際は江沢民氏の個人的な思想によるものでは
ないかと著者は言っている。
中国を「侵略」したのは日本だけではない。
しかし、日本と戦ったという共産党の正当性を高めるためには
日本が敵になる必要性があるのだ。
それに反発するのが台湾系華僑である。
国民党に気持ちを寄せている彼らは、
共産党の宣伝には反発を覚えている。
実際に日本軍と戦ったのは国民党だからだ。
ここで少し話は変わるが、2005年に中国本土で大規模な反日行動があった。
若者が中心になった行動だが、
これにはサンフランシスコの華僑の動きが影響している。
華僑たちは、サンフランシスコで国民党の働きを知るために
抗日について学び始める。
そして、日本軍のかつて行った残虐行為の記録に触れる。
反対の署名をネットで呼びかけたところ、
中国本土の若者たちがその動きに呼応したというのだ。
党により、愛国教育を受けていた若者たちの意識が反日に変わるのは簡単だった。
うう。頭痛い。
だが、中国の若者は日本人が、
「本当は残虐な人たちではない」ことにうすうす気がついている。
スラムダンクの、セーラームーンの登場人物は皆
正義と平和を愛していたではないか…。
その矛盾に、彼らは必死で目をつむっている。
日本軍、鬼のような日本人を憎む心と、
動漫の中に見られる日本に魅せられる気持ちを同時に持つ、
ダブルスタンダートが彼らの中にはある。
ネットには「日本のアニメが好きな私は売国奴でしょうか」という、
真摯とも言っていい問いかけが見られるという。
著者の視点がやや中国よりなのは仕方がないだろう。
だからこそ、ここまで近しい情報に接することができたのだ。
中国人留学生と接する方、中国でお仕事をされている方、
これは必読かもしれませんよ。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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世間話、時事ネタ系
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いわずと知れたギネスブック。2008年版を見つけたのでご紹介。
昔見たのは辞書みたいな感じだったけど、
こちらは写真も多く非常にカラフル。
ぱらぱら見てるだけでも面白い。
ちなみに、皆さんギネスブックに載る方法ってご存知ですか?
私は知らなかったんだけど、
「挑戦してみて記録が出たから申請」というのはだめなんだそうだ。
ギネス社には挑戦の規定がある。健康面、安全面への配慮、
年齢制限などがあるので、前もって申請しておくこと。
こんな記録出しまっせ、という申請を行って、
ギネス・ワールドレコーズ社の出す
ガイドラインにそって達成しないと
ギネスブックにはのらないんだって。
へえ。けっこう無茶で、笑ってしまうような記録があるけど、
これらもギネス社の許可済みってことなんだな。
ちなみに、記録は世界中から年間6万5千件ほど申請される。
そのうち達成されるのは1500件、40分の1くらい。
この認定を行うのは訓練された認定員。
そのほとんどがロンドンにいるが、
なんと2007年に日本人認定員が2人誕生した。
日本支社も開設されたそうなので、
記録に挑戦したい方には心強いかも?!
2008年、日本からギネスブックに掲載された記録は以下の通り。
・みのもんたさんの
「1週間でもっとも多く生番組に出演する司会者」
・石川遼さんの「最年少プロゴルフツアーの優勝者」
・Kinki Kidsの「デビュー以来シングル25作連続初登場一位」
一般人でも、
・滋賀県で行われた184時間連続コンサートに
「世界一長いコンサート」の記録。
・大野愛知さんの
「1分間にもっとも多くヘッドスピンをした記録」
ヘッドスピンとは頭を軸にしてまわるダンスの技ですが、
ドイツのギネス収録現場でこの記録を出されたそう。回数は89回!
・岩崎智里さんの育てたりんご1.84キログラムが
「もっとも重いりんご」記録として認定された。
・タカラトミー製作の、「世界最小の二足歩行ロボット」
他にも笑える記録、目を見張る記録、
あいた口がふさがらなくなる記録がたーくさん。
いやあ、すごい。
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世間話、時事ネタ系
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2008年05月08日
「料理とは、愛する人の命を守ることです。
そのためには、力のある食材を選び、その力を失わない料理を作る。
素材を大切にすることが、
愛する人の命をひらくことになるのだと思っています」
本日ご紹介するのは夏料理のメニューの本です。
著者は老舗料亭、嵐山吉兆の総料理長。
冒頭の文章は、前書きより抜粋したものです。
そうなのね。料理は愛情。素材を大切に、
愛を込めて作るものなのね。いいこと言ってますね。
おいしそうな夏のメニューが紹介されている本書。
写真が多いので、見ているだけでもお腹いっぱい。
せっかくなので、老舗料亭の、夏のメニューをいくつかご紹介。
・干しエビと賀茂なすの丸煮
干しエビは軽く炒っておく。なすはじくを残して皮をむき、
油で揚げる。
出汁にみりん、しょうゆを入れて先ほど揚げたなすをいれる。
器に盛ってから干しエビを散らし、ねぎを添える。
・きゅうりの冷や汁
あじを塩焼きにし、身をほぐしておく。
すった白ごまに冷たい出汁を加えてのばし、
先ほどほぐしたあじを入れる。塩、しょうゆ、みりんで味を整える。
それに塩もみしたきゅうり、
焼いた生しいたけを薄切りにして加える。
よく冷やしてスープとしていただく。
白ごまのスープなんてちょっと想像できなかったけど、
写真を見るとホワイトソースのスープみたい。
食欲がわきそう。
ここでは簡単に書いたんだけど、
賀茂なすに添えるねぎはざるにあげてぱりっとさせておけだとか、
白ごまは香ばしく炒っておけだとか、
家庭料理でははぶいてしまいそうな(うちだけ?)
手間ひまをかけるやり方が紹介されている。
著者は、調味料の分量についてはあまり詳しく書いていない。
が、料理の手順を丁寧に説明している。
その手順こそが、家庭料理と料亭で出す料理の違いだということなんだろう。
米の洗い方、出汁のとり方、
布巾の使い方なども巻末に書かれているが、
さすがプロと思える気遣いに満ちている。
吉兆では、昆布を約16時間水につけて出汁をとる。
そして客のタイミングに合わせて火にかけ、削り節を加える。
アクはとらない。
いい素材を使っているので、アクも旨みになるのだそうだ。
最近ニュースでよく名前を耳にする吉兆。
調べてみると、テレビに出てくる船場吉兆さんと、
この京都吉兆さんは別の会社組織になっているそうですね。
現場の職人さんたちはこんな細やかな心配りをして
料理を作っている(と信じたい)。
それを台無しにしてはいかんよなあ。
ともあれ、ご家庭での料理が一味違うものになりそうなワザがいっぱい。
夏に向けて、メニューにお困りの奥様、いかがでしょうか。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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生活、ほっこり系
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いや、好きなんだ、こういう本。
キリスト教を中心に、
世界に伝わる天使、悪魔、想像上の動物についてまとめた本。
イラスト豊富。
ファンタジー小説を書いてる人(いるかな?)には
きっといい資料になると思います。
外国の映画なんかでも、
こういうキリスト教の知識はごく自然に会話の中に出てくるし、
知っているとけっこうおもしろいことが書かれている。
それでは、有名どころの神さま、
悪魔の名前とその解説を少しご紹介。
天使というのはキリスト教、西洋文化の影響が強い考え方である。
神の使いであり、神そのものではない。
天使の代表格と言えるのは、ミカエル、ガブリエル、ラファエル、
ウリエルの四大天使。
中でも人気ナンバーワンはミカエル。
戦う正義の味方のイメージが強いそうだ。
ガブリエルはキリストの誕生を告げた天使、
ラファエルは治療を担う。
ウリエルはちょっと厳しい一面があって、
罪人を業火で焼いてみたりする。
東洋で天使の概念に近いのは飛天という神だ。
日本の天女のような姿をしている。
他にも梵天という仏の使いがいる。
イスラム教にはジブリールという名前の天使が存在する。
神話の中の動物についても説明がある。
キリスト教圏でメジャーなところではやはりペガサス、ユニコーン。
ペガサスは羽が生えた馬で、ユニコーンは角が頭に生えている。
一方東洋ではガルーダという神鳥がいる。
インドネシアの航空会社にもその名前が使われているが、
もともとはヒンズー教の神様だったそう。
今では仏教、イスラム教徒の間でもガルーダはあがめられている。
神の鳥は日本にもいて、
ヤタガラスという三本足のカラスがそれだ。
勝利のシンボルとされており、
サッカー日本代表のエンブレムにそのデザインが施されている。
知らんかった!
悪魔の中でも有名なルシファーは、もとは天使であった。
ミカエルの双子の弟という説もある。
有能な彼は神にそむいて悪魔となり、
地獄の王と目されているが、
その名前は「光を運ぶもの」という意味である。
発明が得意な悪魔ベルフェゴール、牛の顔の悪魔バフォメット、
快楽を求める女性リリス、男女の仲を取り持つというフルフル。
悪魔も多彩だ。
どうです?ファンタジー小説や映画、ゲームが好きな方は
絶対に楽しいはず。
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たまには教養系
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2008年05月07日
そんなわけで、
今話題の「世界の屋根・チベット」の本をご紹介。
2001年に発行されている本で、絶版になっているので入手は難しい。
アマゾンでは、1993年版が安く買えるようです。
チベット。
中国による侵略で、その文化や民族が失われようとしている。
そう一部のテレビ番組では報じられている。
その侵略の様子を書いた本もあるが、
こちらの本は日本人旅行者の目を通して書かれており、
わかりやすく楽しく読める。
チベット初心者(私だ)にはおすすめかも。
チベット人のぺマ・ギャルポさんも、
「日本の方々のための客観的で初歩的な書物があればと思っていました。
本書は一般の方々にもわかりやすく工夫されています。
同時に、自分の足で歩き、現地の人々と話したジャーナリスティックなアプローチも見られる」と評しています。
著者は日本人。
中国を旅行していて、
ふとしたことから知ったチベットにのめりこんでいきます。
チベットの民族衣装、風景、人々の生活がよく書かれている。
また、ぺマさんも書かれている通り、
チベット人と触れ合うことで知った、
中国の影響もリアルに伝えてくれます。
おもしろかったのは、
ダライ・ラマのいるインドのダラムサラのこと。
ここには亡命したチベット人が集まって暮らし、
チベットの亡命政府が置かれています。
ここではなんと、一般の旅行者も割合簡単に
ダライ・ラマに会うことができるそうです。
謁見を申し込んで、パレスと呼ばれるダライ・ラマの住居に出向く。
簡単なチェックのあと、ダライ・ラマと直接会って
握手をしてもらうことができるそうです。
アイドルの握手会みたいなんだそうだけど、俄然行ってみたくなる。
こういうことを続けてきて、
ダライ・ラマは先進国の人たちに
その存在をアピールしているわけなんだな。
実際にチベットを訪ねてみて、
破壊された寺院なども著者は見ている。
これが書かれたのが1990年代だからなのか、
チベット人は皆明るい。
差別されたり、共産党の勉強会に出席しなくてはいけないが、
「問題ない、別のことを考えている」と笑う少年僧がいる。
政治活動をして逮捕されたが、
また活動家として運動を続けている青年がいる。
しかしこの青年は、逮捕中「電気棒を首に当てられるのが辛かった」
と言っているから、ひどい拷問を受けたのだと思う。
チベット人の公安もいるが、彼は寺院の祭りに参加している。
インドとの交流があることで、
ビジネスに成功して大儲けしているチベット人がいる。
写真をとったらうれしそうに「絶対に送ってね」という少女がいる。
中国語でチベットを歌い、ヒットさせた女性歌手がいる。
彼女は亡命したが、今でも彼女の歌はチベットで大人気である。
中国の圧制の影が見え隠れするが、楽しい旅行記としても読める。
裏返せば、楽しい旅行記になるはずだった本書に、
政治的な文章が書かれねばならないチベットの現状がある、
ということでもある。
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世間話、時事ネタ系
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2008年05月01日
白石さんは大学生協の職員さん。
東京農工大の生協で働いています。
その仕事のひとつに、学生からの問い合わせ、ひとことカードに
返事をするというものがあります。
本来なら商品への要望、入荷の問い合わせなどが
質問としてあがるはずですが、中にはちょっと変わったものも。
白石さんは、そのひとつひとつに丁寧に答えを返していきます。
その答えの不思議な魅力がインターネットで話題に。
白石さんと学生さんの質疑応答をまとめたのがこの本です。
学生
「この前成人式に行ったら、
昔好きだった子が結婚していました。ショックです」
白石さん
「その経験自体が本当の意味での成人式だったようですね。
祝福するのが、大人の男ってもんじゃないでしょうか」
学生
「今の僕に何ができるのか」
白石さん
「きっちり授業に出て、ばっちりノートをとってみましょう。
コピーを欲しがる友人に、ひとつ貸しができるかと思われます」
学生
「リュウとケンはどちらが強いのでしょう」
(ゲームのキャラクターだと思われる)
白石さん
「竜雷太と松平健の場合、全盛期ならおそらく竜雷太の方が
腕力は上だと思われます」
学生
「単位がほしいです」
白石さん
「私は単車がほしいです。お互い、頑張りましょう」
学生
「愛は売っていないのでしょうか」
白石さん
「どうやら、愛は非売品のようです。
もしどこかで販売していたら、それは何かの罠だと思われます。
気をつけてください」
学生
「もういやだ。死にたい」
白石さん
「生協という字は生きるに協力するという字を使います。
だからといって何がどうだという事もございません。
このように、人間は他人の生死に対し、
呆れるほど無力で無関心なものです。
本人にとって深刻な問題なのに、悔しいじゃありませんか。
生き続けて、見返しましょう!」
2005年にも生協の白石さんという本が出され、
白石さんのひとことカードはちょっとしたブームになりました。
ひとことカードに悪ふざけの質問がふえるのではないかと、
白石さんは心配されたそうですが、
そういったことはなかったようです。
常識をきちんとわきまえ、
礼儀正しい東京農工大の学生さんの姿が伺えます。
ユーモラスであたたかくて、つい笑ってしまう本書。
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