「ねえ、きみ、世界は平ら(フラット)なんだ」
著者は、妻にこうささやきました。
書いてあることはだいたい想像がつくと思います。
ITの影響で変化する働き方。
インドや中国などの新興国の動き。
これらを例にとって、変化する世界について書いた本。
上巻では主に、世界がフラットになった10の理由を分析。
1、ベルリンの壁の崩壊と創造性の新時代
東西を分ける壁が壊れたことで、全世界(グローバル)という
考え方が生まれた。
2、インターネットの普及と、接続の新時代
3、共同作業を可能にした新しいソフトウェア
ワードなどの「普遍的な」ソフトができるまでの様子。
2と3は、パソコンとインターネットの歴史、という感じ。
4、アップローディング
無償でソフトを開発し続ける人々にスポットを当てています。
リナックスやアパッチの歴史。
人々の投稿で成り立つウィキペディアなども。
5、アウトソーシング
インドがIT大国となったのはY2Kがそのきっかけ。
いわゆる2000年問題というやつですが、
世界中のコンピューターのバグのチェックという単純かつ、
根気がいり、ITの知識がいる
作業を誰がやるか、という問題に、手を上げたのがインドだった、
ということ。
しかし、インドのIT教育はすさまじい。
6、オフショアリング・中国のWTO加盟
オフショアリングとは、
国内の工場をそっくり他国にうつすというビジネスモデル。
人件費の安いところに仕事が流れている現実。
7、サプライチェーン
モノを、大きな規模で流通させる企業。
ウォルマートを例にとって、
世界で均一で安いモノがあふれる様子を描いています。
安いものは歓迎だが、安い賃金で働くのは苦痛。
このアンビバレントをどう乗り越えるか。
8、インソーシング
アウトソーシングの反対。企業の中に入り込んで仕事をする形態。
9、インフォーミング・知らないことはグーグルに聞け
初対面の人の情報でも、ネット上に流れている。
世界中で情報が同じように取り出せる時代。
10、進化するテクノロジー
日本の携帯電話を例にとって、どこでも、
モバイルでITを使える様子を解説。
著者の見てきた例が豊富なのでとてもおもしろいですよ。
アメリカ人の子どもが利用する、オンライン家庭教師。
アメリカなまりの英語を勉強するインドの若者。
飛行機の予約を受け付ける、自宅で仕事をするおばあちゃん。
世界はこんなに変わってるんだ!といまさらながら感じます。
下巻では、仕事を奪われる中産階級についてのレポート。
冷や汗をかきながら読みました。
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