この本が出たのが2005年12月。
約1年前です。
その当時の携帯電話に携わる業界のことを詳しくまとめた一冊。
本書は、ソフトバンクの孫氏が、
総務省にしかける「戦い」から始まります。
携帯電話の電波って、総務省が管理してるんですね。
管理していて、許可の出た周波数を携帯キャリアが利用している。
そこに、ソフトバンクも参入させろ、
というのが孫氏の主張でした。
通信がスムーズな800メガヘルツ帯を割り当ててもらうために、
孫氏は新聞広告でこう主張する。
「使用者の声は圏外ですか」。
免許を持っているキャリア(ドコモ、auなどの携帯会社)が
市場を独占しているせいで、
消費者は割高な料金を払っている、というもの。
当然既存の業者は面白くない。
彼らにしたら、そこまでインフラに投資してきた自負があるからだ。
だが、彼らに対抗する新勢力はソフトバンクだけではなかった。
免許制の周波数を使う通信ではない、
携帯通信のシステムが新しく立ち上がろうとしている。
それはインターネットを使う、IP電話だ。
駅の構内とか、一部の飲食店とか、
そういったところでしか使えない無線LANを、
どこでも使えるようにする。
携帯がどこでもつながるように。
その事業に取り組んでいたのがライブドア。
東京電力系のパワードコムと提携し、
電信柱を使った無線LANのシステムを作ろうとする。
インターネット電話の携帯端末ができると、
携帯電話よりも安い値段で、
電話を使えることになるそうです。
スカイプというソフトがありますが、
使われてる方いらっしゃいます?
うちは実家が遠方なので、興味があるんだけど、いかんせん、
実家がインターネットにつながっていないという…。
でも、無線LANが各所で使えるようになると、
スカイプ端末を持ち歩けば、
誰でも無料で通信ができるようになる。
こんな未来図もあるみたいです。
本の中ではまだ、ソフトバンクのボーダフォン買収や
ライブドアの失墜の話は出てきません。
(しかし、この本が出たたった2、3ヶ月でこんな大きな
動きがあるなんて、編集部も思ってもみなかったでしょう。)
番号ポータビリティなどで注目される通信業界ですが、
その内実を知るのにはもってこいの一冊。
孫氏の0円広告に、なぜあれほど反感が集まったのか。
この本を読むとわかる気がします。
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