映画、7月24日通りのクリスマスの原作。
映画とはちょっと違う内容でした。
本田小百合は、平凡で、ちょっと空想好きのOL。
ポルトガルに惹かれていて、会社ではずっとガイドブックをみている。
でも、実際に旅行しようと思っているわけではないのだ。
小百合のひそかな楽しみは、自分が住んでいる街、
長崎をポルトガルのリスボンにたとえること。
見慣れたバス通勤も、
リスボンの風景を空想しながら楽しく通っている。
小百合には弟がいる。
格好よくて、街では目立つ存在だ。
弟をほめられることが、ちょっとした優越感でもある。
会社の安藤さんは、小百合をときどき夕食に誘う。
安藤さんの奥さんは、小百合の高校時代の同級生なのだ。
結婚生活の退屈を、小百合の訪問で紛らわしている。
奥さんが一番輝いていたのは高校時代。
高校で一番もてる聡史とつき合っていた頃が、一番楽しかった。
その頃の思い出話を延々と聞く小百合。
いい人なんだ。
そんな平凡な日常に起こる二つの、ちょっとした事件。
同窓会で出会い、再燃した聡史と安藤の妻の関係。
弟にできた、地味な彼女。
相談にのるうちに、聡史とつき合うことになった小百合。
そして、弟の彼女が妊娠してしまう。
地味な自分。
情熱的な恋愛をしたことなんてない自分。
どこかで「分をわきまえている」自分。
弟の彼女を、小百合が認められないのは、
同じカテゴリーにいるはずの地味な女と、
輝いている人のカテゴリーにいる弟が並んでいるせい。
彼女も言う。「間違ったことはしないつもりだった。でも。」
そして週末、小百合は聡史のいる東京に出発する。
弟の彼女からかかってきた電話に、こう答えて。
「私も、間違ったこと、してみる。」
映画では、地味な女性がおしゃれに変身する話みたいだったけど、
小説はちょっと違う。
楽しいコメディというより、しっとりした恋愛小説でした。
その点、実は期待はずれだったんだけど、
読んでるうちにすっかり小百合に肩入れしちゃいました。
恋愛って、がつがつ探している人もいるけど、
大多数は、ひっそり、
ちょっと空想なんかもしながら待ってたりするんじゃないかな。
心はいつも女の子。
そんな私のオススメの一冊です(笑)
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