話題のがばいばあちゃんの本。
漫才師、島田洋七氏の自伝小説です。
おばあちゃんとの思い出より、
島田氏の青春時代に重きが置かれて書かれています。
話題になってからあわててまとめた感が、ちょっとあるかなあ。
戦後、佐賀県に住む祖母のうちに預けられた島田氏。
母親は広島で働いていて、
小さな子供の面倒をみることができなかったようです。
はじめてついた家は、トタンと茅の屋根。
そこでいきなり、釜でご飯を炊く方法を教えられます。
それが小さな島田少年の日課になりました。
貧乏でも明るい貧乏だと笑うばあちゃん。
ご飯を食べずに寝たのでおなかがすいたというと、
「夢や!」と一喝するばあちゃん。
がばいというのは、佐賀の方言で「すごい」という意味だそうです。
川の水を汲んで風呂をたき、流れてきた野菜や果物を拾って
ご飯にする。
川はスーパーマーケットや!とばあちゃんは明るい。
何も流れてこない日は、「スーパーがお休みや」。
一年に一回、夏だけ会える母親との楽しみは
広島球場での野球観戦。
島田少年は、小学校から野球を始めます。
やがて、推薦で広島の野球名門校に進学するものの、
怪我で断念せざるを得なくなる。
落胆する島田氏に、おばあちゃんは電話越しにこう言う。
「仕事は一万もある。
他の仕事をしたらええ。
これからは新しい夢をみたらええ。
たくさん夢を見て、なくなるかもしれんけど、
夢を見続けるのが人生だ」。
その言葉で島田氏は人生に絶望することなく、
新しい生活をはじめることができました。
八百屋に就職し、やがて夢を持って上京するまで、
楽しい口調で書かれた青春記。
現代では、お金がないとはいえ、
川で野菜を拾ったりすることはめったにないと思う。
それなのになぜ、こんな行き詰った空気が流れてるのかな。
貧しくてもたくさん子供がいた時代。
ちょっと子供がぐれちゃっても、
「たくさん子供がいるんだから多少故障してもしょうがない」
と笑って言えた時代。
故障すれば治せばいいだけさ。
格差なんて何のその。
貧乏なんて何のその。
ちょっと気持ちが晴れる一冊。
あなたのメールボックスに、このブログが届きます。
平日日刊。
メルマガだけの「前フリ」も好評です♪

