もう一年になるんですね。
一年前の今日、ライブドアに強制捜査が入りました。
一年たって、いろいろとライブドアに関する本が出ている現在、
株式会社とはいったい何なのかを深く考察した一冊をご紹介。
アメリカの大手エネルギー商社だったエンロンと、
ライブドアの経営手法を比較・検討しながら、
資本主義にしのびよる危機を論じています。
エンロンは、倒産前、
アメリカでも売上高第七位という巨大企業でした。
規制緩和をうまく利用し、天然ガスや電力、
天候のデリバティブ取引で利益を上げていた会社だそうです。
大きな企業でしたが、
決算書を粉飾していたのがばれて倒産しました。
ではなぜ、決算書を粉飾しなければいけなかったのか。
それは、株価を高くするためである。
エンロンの場合、他の会社を合併するのに、
相手の会社と株を交換することが多く、
そのために自社の株価を高くする必要があったようです。
ライブドアが株価を上げたかった理由も同じ。
ライブドアの場合、粉飾決算も行っていましたが、
株の分割という手法が注目されています。
もともと1株だったものを、ライブドアの場合100株に分割した。
別に分割したって価値は同じなんだけど、
新しい株券が発行されるのに時間がかかるため、
出回るまで市場にレア感が出たんですって。
(現在は仕えない手法です)
株価を上げたかった理由のもうひとつは、
ストックオプションのためです。
これは、社員が株を安く買える制度。
たとえば、社員であったので1株500円で購入することができた。
→それが市場で1000円で売却できた。これで利益。
自己資産を増やすために、株価を上げる必要があったのです。
これを著者は、おもしろい言い方をしています。
「かつての資本家は会社から盗んだ。20世紀前半の経営者は
会社のために盗んだ。
が、20世紀後半の経営者は会社を利用して盗む」。
市場からお金を、ということでしょうか。
実際、エンロンの社長はエンロンの粉飾決裁が世間に知られ、
株価が下がる前に自己の株式を売却していたそうです。
社員は、年金として株を買い続けていた社員たちは
売ることができず、
資産のほとんどを失ったというのにです。
それにしても、株式会社の研究をされている方の著作なので、
戦後日本の株式会社の変遷を見て取ることができて大変おもしろい。
今、企業合併、乗っ取りなどが話題になっていますが、
これは戦後もよくあったことみたいですね。
豊田自動織機が乗っ取られそうになって、
トヨタグループが結束して株を買い戻した話なども載っています。
そういった動きを止めるために、長い間日本では、
株式を会社同士で持ちあう状況が続いたんですって。
売るときは前もって連絡してからにしてね、なんて約束しあって。
株式市場は公正・平等であるべき。
なんだけれども、一筋縄じゃいかないんだなあ。会社って。
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