2007年02月08日

墨攻




中国の春秋戦国時代、秦による中国全土統一前のこと。

当時、中国にはいろんな思想家集団がいたそうです。
有名なところでは、孔子の儒家。孫子もこの時代の人らしい。

その中で異彩を放っていたのが墨家。

大国に攻められた城に入り、城を守る「戦闘職人」がいた、
というのが他の集団にはない特徴です。

土木、武器の考案から作成、用兵、食料の管理。
さまざまな技能を持つ人間たちが、
ひたすらにその城を守りぬいたそうです。

さて、ストーリーを。

大国趙に攻められた、小さな梁の国。
その城を守るために、墨家から革離という男が派遣されます。

不審がられる革離ですが、王を説き伏せて、
城中の全権を委託されることになります。

村人は全員、男も女も戦うべし。
小さい集団に分け、連帯責任を負わせる。
男と女は会ってはいけない。
戦闘中は、男女の接触は禁止する。

厳しい規律を与え、革離は着々と防御の備えを進めます。

壁を、武器を作り、素人である村人を指導し、
超人的な働きぶりの革離。
戦争は作業である、という徹底した職人ぶりが、
なんとも言えずクール。

やがて、趙兵が進撃してきますが、難なく撃破。

城壁に群がる兵だけでなく、
地面を掘り進んできた敵に対しても、
墨家には対応できるノウハウがあった。

こちらからは3本のトンネルを掘り、
敵の3倍の兵力を投入することで退けたのだ。

強い!強すぎる墨家。

しかし、一方で、強い指導力を発揮する革離に、
王の息子、梁適が、不信感を募らせている。

その頃、趙の軍隊には退却命令が出ていた。
将軍の港は、梁の捕虜から
墨家が守りを指揮していることを聞き出します。

墨家が相手なら、この苦戦も仕方がない。
それでは、今一度攻めてみて、だめであったら退却しよう。

港は捕虜を城に戻し、最後の出撃を始める。

梁の城では、戻ってきた捕虜を、革離が処刑します。
その捕虜とは、梁適の最愛の女性だった。

梁適の怒りが頂点に達し、その矢が放たれた先には…。

戦闘シーンも迫力がありますが、
まず、墨家という集団の魅力に取り付かれてしまう。

薄い本ですが、読み応えは十分。
映画とあわせていかがでしょうか?



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posted by momo at 12:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 話題の小説系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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