2007年02月08日

不都合な真実




アル・ゴア氏は元アメリカ副大統領。
ジャーナリスト出身の政治家です。
以前書いた「地球の掟」という本でも
環境問題を扱っていました。

前作が論文だとすると、
今回の著作はプレゼンテーションといったところでしょうか。
カラー写真、グラフがいっぱいで、
視覚で、地球の危機を訴えています。

それにしても、温暖化ってこんなにひどいことになってるのか。
改めて愕然とさせられる。

30年前の写真と現在の写真を比べてあるページがあるんだけど、
30年前は氷だらけだったところが茶色の荒地、というのが
けっこう多いんだなあ。

たとえば、南米のパタゴニア氷河。
有名な写真らしいですが、一面の氷原だったのが、
今ではきれいな湖に。

いや、きれいなんですが、
ここが以前は氷河だったとはまったく想像できない。

他にも、アルプスの雪原が緑の高原になっていたり、
アフリカの川が干上がって砂漠になってしまっていたり。

また、去年アメリカを襲った台風についても言及。
あれだけ大きな規模の台風が起きたのも、
温暖化の影響だと言っています。

去年、アメリカでは台風が頻発し、
台風につける名前のストックがなくなってしまったんですって。

このまま地球が暖かくなり続けると、
両極の氷が解け、水面があがる。

土地を奪われた避難民が一億人にもなる、
というのにはぞっとします。
水没すると考えられる地域の地図も示されています。

生物が生まれてから、
二酸化炭素は常に吐き出されてきたわけでですが、
その排出量は20世紀に入ってから激増している。

それにともなって、
地球の気温もかつてないほどに高くなっています。

温暖化は地球の活動の一環で、人的な影響だけではない。
そんな論調もありますが、このグラフを見る限りでは、
不自然な主張に思えてしまう。

こんな地球の危機を、どうしてゴア氏は訴えるのか。
それは、身内の人間を失いかけ、
また失った経験からのものだそうです。

ゴア氏は姉を亡くしていますが、死因は肺がんでした。
10代から喫煙を始めた姉。
煙草と肺がんの因果関係は明らかだったのに、
「みんな死ぬわけじゃない」などと、
「不都合を直視しなかった」せいで死なせてしまう。

また、お子さんが事故に遭い、
瀕死の重傷を負ってしまう事件がありました。

そこから奇跡的に回復した息子を見て、
「絶望せずに、まだやれることはあるはず」
だと思ったそうです。

確かにね。
必要ないのにテレビをつけて、灯油をいっぱい燃やして、
大きな車に乗ってドライブに行って。

そんな生活をエンジョイしてる私たちからすれば、
資源の枯渇とか、地球の温暖化って「不都合な真実」。

きちんと目を向けて、やれることをやろう、
というメッセージです。

二酸化炭素削減条約に署名しないブッシュ政権を、
しっかり非難もしています。
自分が政権にいないんだもん、どんどん批判しちゃって。
資源浪費王国アメリカを。

巻末には
・使っていない電気製品のスイッチを切る
・白熱灯を蛍光灯に変える
などなど、
家計節約にも役立つ身近な温暖化対策が載せられています。

写真が多いので、一度ぱらぱらめくってみてください。
けっこう考えちゃうかも。



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posted by momo at 12:58| Comment(0) | TrackBack(2) | 硬派!社会派系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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