狼のガブと山羊のメイの友情を描いた
「あらしのよるに」。
大ヒットして、映画にもなりました。
その作者が書く、ヒットするお話の作り方。
人をひきつける話の作り方にコツってあるのかな?と思って
読みましたが、
内容としてはこの作家さんの
創作の裏話という感じの一冊でした。
実際にヒットした作品の著者なので、
きむらさんの創作の秘密イコールミリオンセラーのつくりかた、ということでしょうか。
さて、それではきむらさんはどんな風に作品を作っているのか。
ヒットする商品としない商品の差は、
実はほんのちょっとでしかない。
そのほんのちょっとを意識すること。
(この「ちょっと」の中身を知りたいんだけど、
これに関しては記述がなかったように思います。残念。)
それから、常にアンテナを張っていること。
生活の中で気になることがあったら、
必ずメモをとるようにしているそうです。
あらしのよるにも、ちょっとしたメモが、
一年、二年とたつうちに少しずつたまり、
最終的にあのお話になったとか。
メモを取るのは、日常生活を客観的な視点から見直し、
人間の本質的な部分を見つけた時。
この時の客観的な視点に、
きむらさんは「日常プリズム」という名前をつけています。
大事なのは色気。
なにより楽しい、心地いいという味が大事。
普段の生活の中から、視点を変えてテーマ
(描きたい人間の本質)をすくい取り、
物語として成り立つように肉付けしていく。
こういうことでしょうか。
あらしのよるには、
実際に著者が漫画を読んでいてひらめいたそうです。
読者だけが秘密を知っていてはらはらする展開。
主人公の一方は狼。
暗闇で天敵と出会うが、それと気付かない。
こんな思い付きを書いたメモを、
「狼と山羊の話」という封筒に入れ続けた。
そして、それがたまったとき、
自然に物語ができたのだそうです。
あらしのよるには、ガブがメイを助けるために狼と格闘して
雪山に消えるシーンでいったんは終了します。
そのあと、ハッピーエンドの巻が新しく出るんですが、
その誕生秘話なんかも載っていて、
きむらゆういちファンの方にはおもしろい一冊になっています。
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