世の中のノウハウ本は、
得てして大企業向けであったり、
抽象的な精神論であったりすることが多い。
「地方で起業するため」とあるが、そういった方はもちろん、
これから起業する人、まだ小規模な会社を経営されている方には
特におすすめ。
コアラ社長こと小原氏は、岐阜県多治見市で
不動産会社を経営されている。
人口10万人そこそこという規模の都市。
そこで成功された秘訣をほんと、丁寧に、
そこまで書くの?というくらいに説明してくれている。
いろいろなノウハウが書かれていますが、
地方都市、小規模な会社向けと思われる部分を
いくつかご紹介してみます。
・会社の場所はアウトカーブで説明しやすい場所に。
地方都市での主な交通手段は車。
車でゆるやかなカーブを走るとき、目に入るのはカーブの外側。
目に入りやすいアウトカーブに建物を置くのが鉄則。
また、電話で説明しやすい場所を選ぶのもコツ。
目立つ建物のそばというのがいい。
・タイムマシーン効果。
地方都市でナンバーワンになるためには、
いち早く流行を取り入れ、
その分野でのシェアを拡大することが大事。
そのために、社長は月に一度東京にでかけます。
ただ、そこでつかまえたトレンドを即実行してみるのは時期尚早。
それから地方の主要都市を観察し、
そのトレンドの波及具合を確かめてみてからのほうがよい。
・宣伝戦略
客が店を選ぶのは、実は
「無難である」という理由であることが多い。
安心感、というのかな。
親しまれる会社であることがとても大切になる。
会社のキャラクターを定め、これを大々的に宣伝する。
こちらの会社はコアラをキャラクターにして、
チラシの裏に塗り絵をつけたり、大きな人形を置いているそうです。
これで、「コアラの会社」というイメージができるわけですね。
テレビのCMも、地方では思ったより安くできるので、
キャラクターを前面に出して作成。
また、車が主な交通手段である地方都市では、
ラッピングバスも宣伝効果が高いそうです。
従業員を雇うときは地元の人間を雇う。
親類縁者、知人友人がいるというのは大きな強みである。
他にも、経営者の方にはおなじみのランチェスターの法則、
事業計画書の重要性、経費削減のしかた、
税理士の選び方など、内容はかなり充実しています。
いや、最初地味なテーマだな(失礼!)だと思ったんですが、
サービスしすぎの内容に思わず熱中してしまいました。
経営者の方に、と最初に書いてしまいましたが、
どんな仕事の方にも読み応えのある本になっています。
創意工夫ってこういうもんなんだ、と背筋の伸びる一冊。
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