漫才コンビ、
次長課長の河本さんの自伝的エッセイ。
「お前に食わせるタン麺はねえ!」の人です。
この人、意外と苦労されてるんですね。
生まれは名古屋。
父は電気工事の店を営んでいて、
暮らしはそこそこ裕福だった。
それが一転するのは彼がまだ小学生のとき。
父が、なんと同じマンションの、
家族ぐるみで付き合いのあった
おうちの奥さんと不倫してしまうのだ。
父と母は離婚。
そして、河本と姉をつれて、
母は実家の岡山に帰る。
とたんに貧しくなる暮らし。
母は遅くまでスナックで働くようになった。
そのうち、ある男性と一緒に住み始めるが、
ひどいDVに夜逃げならぬ、昼逃げを決行する。
このとき、男の連れ子だった弟を置いてこねばならず、
そのことはいまでも彼の気がかりであるそうだ。
小学校時代のエピソードで、おもしろいものをひとつ。
同じ小学校にオダギリジョーも在籍していた。
オダギリ帝国と呼ばれるファンクラブもあったほどもてた彼に、
一度だけ人気投票で勝った事があるのことが書かれている。
へえ。ちょっと感心。
中学校に入り、バレー部に入部。
しかし、翌年には野球部に入りなおし、
ここで相方の井上に出会う。
母は魚の卸市場で働き始めたが、貧乏暮らしは相変わらず。
パンチパーマでいつも同じジーンズをはいている母は、
どこからみてもオッサンだが、案外と、恋多き女であった。
具がなくておいしい味噌汁を作れるのはオカンだけ!
と笑う明るさと、
ふとしたときに見せるかわいらしさが、その秘密だろうか。
やがて、高校に入学し、サッカーに打ち込む彼。
卒業が間近になっても就職は決まらない。
友人宅に遊びに行ったところ、本当に偶然に、
吉本のNSCのパンフレットが机の上においてあった。
友人と、井上を誘って3人で試験を受けに入ったが、
あくまで軽い気持ちであった。
やがて売れっ子になり、
オカン、姉、オカンの親戚、父、
父と一緒に住んでいる父の恋人、奥さんの家族、
みんなを連れて旅行に出かける河本。
過去の出来事を洗い流して、
打ち解ける姿に涙する親戚が笑えます。
楽しい口調で書いてあるが、ほろっとくる場面も。
さらっと読めます。
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