2007年07月21日

超・格差社会アメリカの真実




よくできたミステリーを読むようなスリルがある。

「アメリカ人は四種類しかいない。
超金持ちと、仕事のプロと、貧乏人と、社会的落ちこぼれだ。」

と、本の冒頭からばっさりアメリカを伐ってみせる。

投資で生活ができる超金持ち、
そのまわりでコンサルタントなどをする仕事のプロ、
かつては中産階級だった貧乏人、
そして、社会保障に頼って生きるしかない落ちこぼれ。

アメリカ人はこれらに分類できるのだという。

アメリカ人は、メイキング・マネー・イズ・グッド、
つまり、お金儲けはいいことだと信じている。

逆に言えば、お金を儲けられないのは怠け者だから、
ということになるのだ。

そして、当の貧乏人や落ちこぼれは、
「自分が怠け者だから」
お金がないのだと思っている。

はたしてそれは真実なのだろうか。

比較的歴史の浅いアメリカで、
どのようにして特権階級が成立したのか、
著者は丁寧に述べている。

レーガン大統領の時代、軍備拡大を掲げながら
所得税は大幅に税率を引き下げた。

その代わり、社会保障税を上げ、
これによって投資でお金を儲ける富裕層の税負担が減り、
労働収入でお金を得る一般市民の税負担があがった。

クリントン大統領の時は、株価、不動産価格の上昇で
やはり富裕層の資産の積み上げを加速させた。

そしてブッシュ大統領は、イラク戦争をやってのけ、
石油・軍需関連企業の利益を膨大なものにした。

こうやって、富裕層とそれ以外の人たちの差は広がるばかりである。

しかし、アメリカでは成功者は、
いわゆる下克上がこのまれるので、
成功した人たちはその出自を明かそうとはしない。

結果、少数の本当に
下層階級から成り上がった人たちが有名になり、
それは誰でも努力すれば成功できるという、
アメリカ人の楽観的思想に影響を与えている。

ハリケーンカトリーナで被害を受けた黒人たちは、
南部の綿花産業が衰退する折に、
産業の交代ではなく、戦争によって開放されてしまった。

そのまま、何の対策も出来なかったせいで
(社会問題にならなかったため)、今でも放置されたままだ。

日本の格差は労働報酬の格差、アメリカの格差は資産の格差、
とまったく違う格差社会を見せつけられる。

知的好奇心をしっかり満足させてくれる。
現在のアメリカを知ろうと思う方には必読の一冊です。



????????
あなたのメールボックスに、このブログが届きます。
平日日刊。
メルマガだけの「前フリ」も好評です♪


まぐ2.JPG
posted by momo at 00:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 硬派!社会派系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/48714882

この記事へのトラックバック