有名人のブログなんて、
たいして面白くもないのになんでも出版しやがって。
そんなうがった考えで読み始めましたが、
もう、最初のページから苦笑、爆笑、そしてホロリという
黄金パターンにはまってしまいました。
守れる打てる書ける田口、なんて帯に書いてあるけど、
ほんと、壮さん、読ませますね!
生まれが関西であるせいか、オチがきちんとついている。
試合前、アメリカでは
メディアがクラブハウスに入っていいことになっています。
あれこれ質問されて、通訳なしで答えていると
昼ごはんが食べられないくらい時間がかかってしまった。
しかも、質問の内容はダブル松井について。とほほほほ、だと。
また、チームオーナーのお宅にお邪魔してみると、
ヘリポートがあり、家の前がマイ海、なんだだそう。
そこにグランドピアノがあり、
奥様が「何か弾いて!」とリクエストされたそうです。
豪邸、部屋に差し込むフロリダの夕日、手にはワイングラス、
ときて、奥様が弾いたのは「六甲おろし」というオチ。
下手な芸人さんよりうまい!
チームメイトや監督、コーチについても
実に生き生きと描写している。
ホワンという選手がスランプのとき、
同じ「打てない仲間」の田口に愚痴る。
ある日、ホワンが「今日は2本打つぞ。」と言うと、
田口はこう返す。
「何言うとんねん。5本打ってくれよ。」
(もちろん英語ですよね…。)
そして、自分は4タコというオチつき。これもとほほだ。
広島カープにいたペレス選手は、日本語が上手で、
日本からきたぺれすさん、という感じで
違和感なく日本語で話し込んでしまう。
トニー・ラルース監督は、奇妙な癖があって、
ベンチの中に捨てられている紙コップを足で集めるのが好きだ。
ひとつも落ちていない日、わざわざ飲んで捨ててあげると
満足そうにそれを足で片付けた。
そんな楽しいエピソードから、苦しいマイナー時代のこと、
そして、スタメンではなく、控え選手であることの誇りなど、
正直な心境も語られている。
私は冒頭の文章がとても好きだ。
「地球は目立つ奴ばかりで回ってるんじゃない!
もっと俺の働きを認めて欲しいと、
日々主役の影で泣いている、真の功労者の皆さんに、
心からこの本を捧げます。」
壮さん、大丈夫。あんた、主役だよ!
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