や、やったー!
脳みそがひっくり返る、これこそ小説の醍醐味。
2020年、金正日が亡くなり、日本にあてた遺書が公開される。
日本人拉致事件を遺書の中で詫びる金正日。
日本を褒め称え、日本海の名称を認め、
竹島を日本の領土と明言する。
日本と北朝鮮は同盟国であるのだ。
北朝鮮は、中国と戦争を経験しており、
かつての国境地域だった鴨緑江の西側は
「西岸ベルト」と言われる国連の管轄下にある。
その世界では、戦争はWAR3.xというレベルに到達しようとしている。
第一次世界大戦までの戦争はWAR1.x。
それ以降の大量殺戮型の戦争がWAR2.x。
WAR3.xでは、従軍するのはロボットであり、
にんげんの犠牲が出ない。
そういう戦争である。
ちなみに、その世界では
にんげんがロボットに乗り込んで戦闘を行う
ガンダムのようなアニメは子どもたちに敬遠されている。
リアリティがないというのだ。
しかし実際にWAR3.xを決行しようとすると莫大な資金が必要だ。
だから、それを行えるのはアメリカくらいしかない。
主人公たちが所属する天海堂は、その不公正を正すために、
ロボットで戦闘を行う
民間軍事会社としての仕事を秘密裏に行っている。
人が死なない軍隊。それが天使の軍隊というだ。
中国は、北朝鮮に戦争をしかけるためにテロリストを雇って
西岸ベルトを制圧し、北朝鮮を挑発する。
その挑発に乗るわけにいかない北朝鮮は、天海堂に助けを求めた。
これがだいたいのストーリーです。
登場人物のキャラクターがいまいち際立っていない。
人間ドラマとしてはまったく面白くない。
無駄な会話も多いので、読んでいてツライのも事実だ。
が、この本の主役はロボットです。その知識、技術です。
著者の方も、この本は
現実のロボット工学の知識が十分に活かされていると言っている。
遠隔操作で操られるロボット。
それを操るものはダンサーと呼ばれ、
体に何十本もの細いベルトをつけられている。
人間工学に基づいて作られたロボットと
動きをシンクロさせることができるのだ。
センサーなどは胴体部分にある。
頭につけることは重心が頭になってしまうのでバランスが悪い。
首の取れたにんげん型ロボットが
バイクを乗り回す描写はぞっとする。
理系の方向けの小説と言えるかも。
これを面白く思えるかどうかで、
この小説の評価は真っ二つに分かれそうです。
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