2007年09月14日

書店ポップ術




梅原潤一さんは、
有隣堂書店という本屋さんの社員さん。
その梅原さんが今まで書いてきた本のポップを集めた本。

読んでみると、本当に本が好きなんだということがわかる。
通り一遍等の説明書きではなく、
まして売らんかな主義の適当なあおり文句でもない。

きちんと本を読んだ上で書かれたもので、
そのポップを見ているだけで梅原さんの興奮が伝わってくる。

レイアウトも素敵。
思わず手に取りたくなる、衝動買いを誘われそうなポップが多数。

たとえば、紺色のふちどりに同じく紺色の、
「CRAZZZY!」の文字が踊る、小川勝己の彼岸の奴隷。
コピーは、「クライムノベルはこいつで臨界点を突破する!」

ポップに影響されて買っていかれる本は、
やはり文庫が多いそうだ。
値段の関係があるという。衝動買いできる値段ということだろう。

それを逆手にとって、宮部みゆきのR・P・G 文庫版にはこうだ。
「模倣犯より軽くて安い! 
あの量と値段にマイった宮部ファンも今回は気楽にどうぞ。」

そうかそうか、と手に取ること間違いなし。

梅原さんは、それほど売れていなくても、
自分が読んで面白いと思う本には積極的にポップをたてる。

彼のおすすめの作家さんは萩原浩だ。

コールドゲームという本のポップは、
黄色の目を引くテープがふちに貼られている。

そして、「昔いじめたあいつが復讐に来る。」
本の内容も書いていて、そうやって小出しにされると
読みたくなる人のサガに訴えかけている。

面白いのは、ウラがあるポップ。
別に意味を深読みしろというものではないですよ。

文字通り、ぱらりとめくると別のポップがあると言う仕掛けだ。

雫井脩介の火の粉は、表のポップに、
「隣人は殺人犯?ズブズブ嵌まる犯罪小説!」とあおっておいて、
めくると、
「最凶最悪!モンスター級の犯人像があなたの心臓を鷲掴みする!」

このポップでもはや私の心臓は鷲掴みされてしまってあせる。

ポップを出した時期と売上の関係もグラフ化されており、
セールス術としてもおもしろい。

それ以上に、ここにも本が大好きな人がいた、と読書好きなら
思わずにんまりしてしまう愛情あふれる一冊。
おすすめ。



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posted by momo at 11:38| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス、営業系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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