テレビなどにもよく出ている華道家、假屋崎省吾氏の料理本。
なんだよ、華道家だろ?
有名人だからって適当な本出しやがって。
そんな声が(私の心の中から)聞こえてきますが、
読んでみるとなかなかよかったです。
何がよかったかというとこの二点。
・家庭でも作れそうな、地味で堅実で普通の食材を使っていて、
なおかつそれほど難しくない料理。
・母への思いを切々とつづった文章が載せられているのだが、
その個性的な文章によってつくられる假屋崎ワールド。
假屋崎氏はお母様を69歳で亡くしておられます。
ちょうどお母様と住むために新築した家が建ったばかりで、
「新築の家にひとりぽつねんと取り残されたわたくしは、
夜の闇に飲み込まれた小鳥のようでした。」
小鳥?小鳥ぃ?!
もうこの一文が脳天直撃。
假屋崎氏の世界にどーんとひきずりこまれてしまいました。
公務員のご家庭に生まれた假屋崎氏。
ご両親が園芸が好きで、
庭にはたくさんの花があふれていたそうです。
少年の頃の假屋崎氏が好きなテレビは、
NHKの「婦人百科」、「趣味の園芸」、「きょうの料理」。
少し変わった少年だったようです。
花は好きだったものの、それでは食っていけないだろうと
二浪して大学へ。
卒業後もアパレル関係で仕事をしていたそうです。
ですが、花への思いを断ち切れず、それを認め、支え、
背中を押してくれたのが母だったと假屋崎氏は言います。
そんなお母様はお亡くなりになりましたが、
「母の姿は見えなくても、
わたくしは心のなかにいる母と一緒にどこへでも出かけます。
母は今でもわたくしと一緒に歩み続けてくれている。
喜びごとがあるたびに、心配事を乗り越えるたびに、
そう感じるわたくしでございます。」
そう、この本は、料理本の形をした東京タワー
(BYリリー・フランキー)なのだ!
とはいえ、写真も多く、料理もとてもおいしそうである。
豆のサラダ、黒ごま豆腐和え、節約てんぷら、鶏すきやき、
さばの甘酢漬けなど、今日の夕飯の参考になるおかずが豊富。
ひじきに高野豆腐とするめ、昆布茶を入れるレシピがあって、
試してみたのですがなかなかおいしかったです。
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