お笑い芸人、
麒麟の田村裕さんの実体験。
まあ、文章はあれですわ。
関西の中学生が作文したみたいな文章。
だけど、これが本職ではないし、親しみやすく読みやすいので、
文句はなしということでいきましょう。
13歳の田村少年は、ある日父親から突然、
「ご覧の通り、まことに残念ですが、家には入れなくなりました。
各々がんばって生きてください。…解散!」
と告げられる。
解散?
言葉の意味もわからないうちに、
父親は去り、兄、姉、田村少年は自力で生きていくことになる。
なぜか、兄たちに負担をかけまいと一人で暮らし始める田村。
といって、お金もなく、近所の公園で野宿を始める。
手持ちのお金は千円程度ですぐになくなってしまい、
自動販売機の小銭をかき集める毎日。
服を洗って鉄棒に干して風に飛ばされたり、
草を食べてみたり、雨で体を洗ったり、大変。
ビロウな話で申し訳ないが、
外で用を足しているときに野良犬に遭遇する話は笑える。
へたくそな文章だからこそ、
かえってリアリティがあるのがこの本のいいところで、
子供たちに石を投げられるエピソードなどは
悲惨とユーモアが紙一重で笑ってしまう。
だが、世の中にはいい人がいるもんだ。
友達の家にごはんを食べに行き、
そこの親が田村兄弟の面倒を見てくれることになる。
信じられないことに、彼ら3人のために
家を借りてくれたりまでするのだ。
やがて、兄の説得もあり田村少年は高校に入学する。
田村少年は、幼い頃に母を癌で亡くしていた。
大好きだった母。
末っ子なので、ただただ甘えていた記憶しかない。
その喪失感から、高校にもまじめに通えなくなる田村少年。
生活保護を受けているが、
将来返さなければいけないと知って辞退したことから、
生活は急にせっぱつまったものになる。
米しか食べるものがなくて、友達に
「ふりかけ持ってきて」と頼む話。
その米だってたくさんあるわけではなく、
少ない米を何度もかみしめることで、
「味の向こう側」に到達する話。
笑える話も多い。
しかし、切々と語られる母親への慕情、
弟を必死で守ろうとする兄の愛情もそのつたない文章で語られ、
笑いながらぼんやりと涙が浮かぶ。
中学生、高校生の方にはいいかもしれません。
こんな困難を生き抜いている人間がいること、
それでも世の中はまだまだ捨てたもんじゃないこと。
そういうことが、まるで
「ツレ」の口から語られるように
感じられるのではないでしょうか。
こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
平日日刊・メルマガだけの前フリも好評です♪
★blogランキングに参加しています★

