2007年11月26日

でかした、ジーヴス!




「お前がいっそオウムだったら
よかったのにって思うときもある。
だったらお前にも少しは
正気があったってものじゃないかねえ。」

叔母のアガサにこんな言い方をされる若旦那のバーディ。
世間知らずでお人よし、行動派だけど少し抜けている。

そんな彼を補佐する執事のジーヴス。冷静沈着、頭脳明晰。
主人の服装から恋愛まで、的確かつ婉曲なアドバイスを与える。

こんなコンビが活躍する短編集。

私が一番好きなのは、二本目の「シッピーの劣等コンプレックス」。

場面はバーディがジーヴスを叱責している場面から始まる。
バーディが買ってきた花瓶を気にいらないジーヴスに、
主人の趣味に口を出すなときつく言い含めている。

さて、バーディにはシッピーという友人がいて、
彼は上流階級向けの雑誌の編集長をしている。

彼の目下の悩みは恋の行方と、
場違いな原稿を持ち込む執筆者である。

その執筆者は、シッピーの小学校時代の校長だ。
彼を見るたびにシッピーは
「くちゃくちゃ噛まれた吸い取り紙」みたいな気分になって、
その原稿を断ることができない。

そのシッピーを助けるために、
バーディは校長の威厳を失墜させる作戦を思いつく。

編集部に入ってくる校長の頭の上から小麦粉を落として、
粉まみれにしてやれば、
さすがのシッピーも校長に威厳を感じないだろう…。

しかし、作戦は失敗。校長は別のドアから入ってきてしまう。
うろたえるバーディ。
肝心のシッピーははつらつと見違えるようになっており、
校長の原稿掲載をきっぱりと却下する。

シッピーは恋が実ったことで自信を取り戻したのだ。

ジーヴスの策略で、シッピーはバーディの家に呼び出されていた。
そこで頭を殴られたところに恋の相手が登場。
倒れている彼を見た彼女は、抱いていた恋心を打ち明ける。

「シッピーを殴って、彼ははなはだしく気分を害しなかったか?」
そう問うバーディに、ジーヴスはあっさり答える。
「わたくしはあの方に、あなた様の新しい花瓶が
頭上に落下した旨、ご説明を申し上げました。」

そしてさらに言う。

「行為の信憑性を増すため、不本意ながら当該花瓶を
修復不可能なまでに破壊いたしてしまったものであります。」

見事、ジーヴスは問題を解決し、
気に食わない花瓶を割ったというわけだ。

最後はお約束どおり、
自分でしかけた小麦粉をバーディがかぶるというオチつき。

友人知人から困難を持ちかけられて奔走するバーディと、
それをもはやおちょくっていようにしか見えない
ジーヴスのフォローに何度も吹き出した。

文字の量も多く、じっくり読める。
イギリス流のユーモアたっぷり。

比喩が多く、ややまわりくどいと思われる文章なんだけど、
はまってしまうとこれがまたおかしくて仕方がない。

現実のわずらわしさを忘れられる一冊。

バーディがヒュー・グラント、
ジーヴスがアンソニー・ホプキンスで映画化を希望!



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posted by momo at 16:54| Comment(1) | TrackBack(1) | 話題の小説系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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はじめまして。

まぐまぐでメルマガを発行しているみどりのと申します。
http://blog.mag2.com/m/log/0000248919/

本日発行しましたメルマガにこちらのブログを紹介を掲載させていただきました。

事後報告になり恐縮ですが、取り急ぎご連絡いたします。


どうぞよろしくお願いいたします。

みどりの
Posted by みどりの at 2007年11月27日 13:26
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Tracked: 2007-11-26 23:01