なんだかなあ、
この人もこういうのが好きだなあ。
三浦展。下流社会、難民世代、富裕層の財布など、
社会の経済的な格差についての著作が多い。
今回の本は文芸春秋と共同で、
男女2000人にアンケート調査を行ない、
団塊の世代と呼ばれる人たちが
どのような生活をしているかをまとめたもの。
データが多い。というより、
基本的に得られたデータを分析しているだけという本。
シンプルな構成なので、
団塊の世代にはどういう人たちがいるのかを
知りたい方には役に立つと思う。
団塊の世代と一言で言っても、
そこに属する人たちはさまざまである。
マスコミや広告会社が言うほど、均一というわけではない。
まず、所得における格差。
60歳になって、所得が150万円未満の人が10%いる。
一方で1000万円以上の人が13%。
一番多い層は所得が700万円から1000万円という人たちだ。
また、退職金のなかった人たちが35%おり、
年金が不安という人も多い。
所得の格差を生み出すのは、ついた仕事によるものだが、
団塊の世代の男性の過半数は、
仕事人生に満足だったと答えている。
学歴に関係なく出世ができた世代であるそうだ。
今、若者の離職が問題視されているが、
実は団塊の世代の若い頃の離職率も
今とそう変わらないそうだ。
だが、彼らは働かなければ生きていけなかったし、
就職口はそれなりにあった。
働かなければ生きていけない。
そういう時代をすごした彼らは、
子供たちは好きなことをすればいいと考えている人が多い。
こういう考えが、ニートやフリーターを生み出す土壌に
つながっている。
彼らの子供たちのおおよそ3割が非正規雇用者である。
そのため、団塊の世代の8割は60歳以降も働く人が多い。
民間企業の営業職、事務職(管理職ではない)の人たちの中には
退職金が500万円未満という人たちがいる。
年金も不安だし、今後も働き続けなければいけないが、
社会に対する反発心はない。
仕事への満足度は、半数以上の人が
「満足」「やや満足」と答えている。
私が一番面白いと思ったのは、
団塊の世代の人たちが買う洋服のこと。
収入や資産の多い、少ないは関係なく、
彼らが一番服を買う店はユニクロなのだそうだ。
そう考えると、高級志向というよりはのんびり、
リラックスというのが彼らが求めていることだという
本書の分析にも納得できる。
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