2008年01月17日

ネットカフェ難民と貧困ニッポン




ネットカフェ難民なる言葉を
最初に言い始めたのは日本テレビなのだそうだ。
その実態、問題点を描いた一冊。

ここまでひどいものだとは知らなかった。
若い人が夜遊びがすぎて寝る場所がなくて
ネットカフェを利用している。

その程度の認職しかなかったことを本当に、心から反省している。

最初に、ネットカフェに寝泊りしている人たちにインタビューし、
その生活と生い立ちを書いている。

IT企業に就職したものの、
手取りが15万程度で残業続き、休みなし。
思い切って転職したがうまくいかず、失業、
家を失った男性がいる。

最初はお金をためてアパートを借りるつもりだった。
しかし、洗濯にも、食事にもお金がかかるネットカフェ生活では
まとまったお金をためるのは難しい。

住所がないため日雇いの仕事しかなく、
安定していないのもネックになる。

「普通をキープするのは難しくない。
しかし、そこから一度落ちてしまうと
戻ることは無理なように思える。」

彼らは100円のお金を節約したために
体を壊してしまうような生活をしている。
そして、体を壊すと仕事に就けなくなってしまう。

彼らが貧困に陥る原因を、5つ、この本では述べている。
ゴジュウノハイジョと言っている。

・教育からの排除 
貧困層に陥る人たちは総じて学歴が低い。

・公的援助からの排除 
生活保護を受けられる立場にも関わらず、
公的機関はなかなかその認定をしない。

・企業福祉からの排除 
日雇いで、必要なくなったらすぐに
クビになってしまうような仕事しかない。

・家庭からの排除 
中には虐待を受けて家庭から逃げてきた人もいて、
家で生活をすることができない。

・自己からの排除 
自己責任という言葉が声高に叫ばれる現代において、
貧困に陥ったのは自分の責任だという考え方をしている人が多い。
自己評価が低い。

また、彼らを食い物にする企業もたくさんある。
貧困ビジネスと著者は言っている。

手数料を37%もとる人材派遣会社。
仕事で使う備品も自己負担なので手取りは雀の涙ほどしか残らない。

家賃を滞納したら即日退去、
残った荷物は取り上げるという形式の賃貸物件もあるという。

なんなんだ、いったい。
まともに働く場所も、寝る場所もなく、
ひとつのお弁当を2回に分けて飢えをしのぐような貧困が、
いつの間に日本にこんなにはびこったんだ?

努力の欠如、自己責任。
こんな言葉で片付けてしまって、本当にいいんだろうか。

非常に読み応えがある。
どうせテレビ番組の適当なまとめ本だろうなんて思っていたのだが、
今まで読んだ格差関連の本の中で
一番重い内容だった。

現実なんだもん。評論じゃないんだもん。

これで1000円は安い。おすすめ。





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posted by momo at 13:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 硬派!社会派系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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