これは!久々の大ヒット。人間ってすごい!
好奇心と謎の解明への情熱にひたすら圧倒され続ける。
科学の進歩には実験が不可欠。
その実験を、自分の健康をものともせず
自分自身の体で試してきた科学者たちの記録。人体実験の記録だ。
ジョージ・フォーダイス博士は
人の体がどれだけの熱に耐えられるのかということに関心があった。
1770年代、体温計はあったもののおもちゃのような代物だった。
体温は通常36.7度くらいが平均だと知られていたが、
なぜその温度なのかはわからない。
博士は自分の体を使って、人体と熱の関係を解明しようとした。
蒸気のたちこめる部屋にこもり、まず摂氏32度で5分間過ごす。
次は43度、49度と温度をあげてみた。
心拍数が1分間で145回、普段の倍である。
実験終了後、自分の足で歩くことができず、
家までイスに座ったまま運んでもらったというから、
消耗の度合いが知れようというもの。
さらに実験はエスカレートし、
今度は四人の紳士が仲間に加わった。
服を着たまま65度と72度の部屋に入った。
身に着けた金属製品は触れないくらい熱くなっている。
なのに、人体は36.7度、平熱のままだ!
そのとき、自分の体に触れた一人が
「横腹が死体のようにつめたかった」と記述している。
そりゃあそうだろうよ!
最終的に、彼らは92度の高温にまで耐える。
ここまで来るとおかしいとしか言いようがない。
それでも好奇心は止まらない。また4人加えて合計9人。
今度は127度まで挑戦した。
卵はゆで卵になり、肉はステーキになるほどの高温なのに
人の体は平熱から変わらない。
人の体の熱が平熱と変わらないのは、汗のおかげなのだそうだ。
体内に水分があるうちは、人体は一定の温度に保たれる。
(もし彼らが十分に水分を摂っていなかったらと
考えると恐ろしい)
とにかく、身を挺した実験のおかげで
医者たちは病人の体温に気を配るようになった。
私たちが体温計を使って体調を知ることができるのも、
ひとえに彼らのおかげなのである。
他にも、消化のしくみを知るために
食べ物を木の筒に入れて飲み込んだ男、
自分の体に麻酔をかけまくった男、
炭鉱夫のために一酸化炭素を13回も吸い込んだ男の話などが
書かれている。
ちなみに、一酸化炭素を吸った男の家の家訓は
「耐えろ」というものだったそうだ。
それぞれ独立している話なので、どこから読んでもかまわない。
笑いながら、顔をしかめながらゆっくり堪能できる一冊。
感動はする。スゴイと心から思う。だけど理解はできない。
奇人変人列伝としても大変おもしろい、とにかく最高の一冊。
こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
平日日刊・メルマガだけの前フリも好評です♪
★blogランキングに参加しています★

