2008年03月04日

ブルーバレンタイン・新堂 冬樹




今日はまず、本の表紙を見ていただきたい。
価格は1000円、文章は横書き。
話題のケータイ小説を、
新堂冬樹が書いてみましたということらしい。

楽しかったでしょうね、こういう企画。
いや、私も読んでて楽しかったです。

とはいえ、中は絵文字もなく行間もつまっていて、
一般的な携帯小説とはちがう。文章も三人称で語られている。

どうせだったらぐだぐだ女の子の一人称で、
「殺人マシーンのあたしが恋をしてしまった…。
相手は…やっぱり殺し屋のヘリオス!キャハ!」
くらいのノリでもよかったのに。なーんてね。

さて、内容はというと、さっき書いたとおりのものだ。

主人公のアリサは、5歳のときに家族を皆殺しにされた。
家族を殺したのは、青い蝶のペンダントをした男。

天涯孤独になったアリサを引き取ったのが小野寺という男だ。
彼は殺し屋、アサシンを養成し、
殺しの仕事を引き受けるというビジネスをしている。

過酷な訓練を積んだアリサは、優秀な殺し屋として成長した。
コードネームはバレンタイン。

ある日、小野寺はかつて小野寺と一緒に仕事をしていた
門馬という男を殺すことをアリサに命じる。

門馬はアリサの家族を殺した黒幕なのだという。

復讐心に燃えるアリサ。
しかし、門馬には四天王という腕利きの殺し屋がいる。
アリサはヘリオスという男とチームを組んで門馬に向かっていく。

ヘリオスは殺し屋には見えない男だった。
アリサにも、「女のコは素直じゃないともてないぞ!」
などという軽口をきく。

しかしその腕は一流で、
次第にアリサはヘリオスに心を開いていく。

この辺の過程がまた、
「あるある!どこかで見た見た!」というお決まりのパターン。

「こんな気持ち、感じたことがなかった」
「殺し屋として生きてきて、初めてのやすらぎ」みたいな描写が
最高に快い。お好きな方はぜひどうぞ。

四天王との戦いもなかなかハード。
ゴルゴ、ガゼル、スパイダー、ゼウスという名前の四天王。

それを弱い順に倒していく、
つまりだんだん難易度が増していく少年ジャンプの漫画的展開で、
これまたお好きな方にはたまらない構成になっている。

敵の奇襲を受け、謎の少年に助けてもらいながら
門馬に肉迫する二人。
しかし、二人の前に立つゼウスは人の心を持たない、
生まれつきの殺し屋だった。

ゼウスとの戦いで、致命的な傷を負うヘリオス。
死が迫る瞬間、ヘリオスはアリサに二つの大きな告白をする。

アリサに恋をしてしまったということ。
そして、アリサの家族を殺した青い蝶のペンダントの男の正体…。

ラスト、たった二つしか残っていない銃弾で、
アリサは小野寺に立ち向かっていく。死の覚悟をして。

いつの間にか門馬は殺しの対象からははずれてしまっているが、
それはまあいいや。

ちょっとちゃかして書いちゃったけど、面白かったです。
アクションシーンも充実してるし、
トラウマを負った二人が打ち解けてゆくシーンも
ありきたりだけどいい。

新堂ファンならとりあえず手にとってみたい一冊。




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posted by momo at 16:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 話題の小説系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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