2008年03月13日

生きさせろ!





生きさせろ!
非常に生々しいタイトルである。
フリーター、ワーキングプアをテーマにした本。

著者は1975年生まれ、32歳。就職氷河期と呼ばれる世代である。
彼女自身、美大受験失敗の後フリーターを経験している。
そのせいか、やや感情的なのがこの本の悪いところでもあり、
よいところとも言えるかもしれない。

著者によると、現在の劣悪な労働環境を作り出したのは
95年に出された「新世代の日本的経営」という提言だそうだ。
まとめたのは日経連である。

それによると、不況に陥る日本において、労働者は

1、長期蓄積能力活用型
2、高度能力専門活用型
3、雇用柔軟型

の3つのパターンに分けるべきだという。

1が正社員、
2が、どうなんだろう、フリーで活躍する
クリエイティブな仕事をする人か。

そして、3が仕事の量に応じて調整する派遣、
日雇い労働者ということだ。

この本は、「あなたは悪くない!」というメッセージを
何度も発している。

フリーターになって、その状況から抜け出すことができなくても
自分を責めないで。
国家と大企業が、その状況を作り出しているのだ、ということを
何度も述べる。

その根拠となるのがこの提言というわけだ。

この本には、劣悪な労働環境で働かされる人々のことが
たくさん出てくる。
中でも驚いたのが、カメラの製造メーカーで派遣として働き、
過労死した23歳の若者の話だ。

彼はアメリカの大学に留学するため、
派遣をして学費を貯めようとする。

不規則な勤務、海外出張、長時間の残業、休日出勤。
これ、非正規雇用の若者がこなすべき仕事なの?

やせこけて、うつ病になり自殺。
死後2日発見されなかったというのだが、
23歳の若い男性の人生がこんな風でいいわけはない。
残されたお母様の心痛を思うと胸が痛い。

彼の場合はまだ帰る家があったわけだが、
何らかの理由で家族のもとへ帰れない人間だっている。

そんなときは、我慢しないで生活保護を堂々と申請すればいい。
するための支援団体、申請マニュアルなども掲載されている。

なんというかなあ。

著者が非常に感情的なので、読んでいて
少し引いてしまう部分はある。それが悪いところ、よくない部分だ。

しかしこの、ある意味「なんでも企業と国が悪い!」という
鬱屈した、理不尽ともいえる怒り。

これは、同じ就職氷河期世代の私には少なからず
同調もできる部分なのである。
冷静に見たら「ちょっと自分勝手だろ」とすら言える怒りを
素直に表現しているという点ではいい本と言えるのではないか。

生きる権利は誰にだってある。
憲法で保障もされているはずなんだよな。




こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
平日日刊・メルマガだけの前フリも好評です♪
まぐ2.JPG

★blogランキングに参加しています★


posted by momo at 12:02| Comment(0) | TrackBack(1) | 硬派!社会派系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/89410346

この記事へのトラックバック

話題 本
Excerpt:  プラチナゲルマローラー【送料無料】 13,000本突破!TVショッピングで話題の<ヤーマン>美顔器商品価格:14,800円レビュー平均:4.32リリイ...
Weblog: 時事ネタ通信
Tracked: 2008-03-22 06:46