まずお詫びから。
今日ご紹介する本については、
私はこの本の魅力を100パーセント
皆様にお伝えすることができません。
難解。
というのも、バイクの改造に関する
専門的な言葉がたくさんでてきます。素人にはきつい。
が、そんな部分が理解できなくても、
このバート・マンローという人の魅力は損なわれることはない。
十分に面白い。
バート・マンロー。1899年、ニュージーランドに生まれる。
機械が大好きで、戦争中には家族を守るために
大砲を自作したという。
1920年、彼はインディアン・スカウトというバイクに出会った。
彼が生涯改造を続け、スピードを追求し続けたバイクである。
彼は機械工学や空力について、
専門的な勉強をしたわけではない。
工場も持っていなかった。
「こうするといいかもしれない」。
そんなひらめきを得ると、ただちにそれを実行し、失敗し、
また新しいアイディアを試してみる。
そんな無鉄砲とも思えるような改造を続けた。
結婚はしたが、妻は愛想をつかして出て行き、仕事もやめた。
それからは休みなしで一日16時間も働き(バイクを改造し続け)、
必要な部品も自分で作った。
普通、部品などはどこかで買ってきたりするのが
当たり前だと思うが、バートはなんと、
自分で鋳型にアルミを流し込んで作っていたというのだから
恐れ入る。
きっと、時間がかかるのは
そういうすべて手作りという作業のせいだと思う。
なんというか、執念と根気の恐ろしさを感じる。
作業場に寝泊りし、ひたすらスピードを追い求めるバート。
彼はバイクの装飾には一切興味がなかった。
少しきれいにしたら、と言われても、
それでスピードがあがるのか?と問い返したという。
彼がアメリカでのレースに参加し始めたのは60歳になる頃。
改造がすぎて、車体がゆれ、ブレーキもまともにきかず、
コースをなぞることすら難しいバイクで、
彼は何度も記録を塗り替えた。
足にやけどをしたり、止まれなくて
大怪我をするのもしょっちゅう。
それでも、彼はスピードを上げることにこだわり続けた。
彼は人懐こくて、けっこうずうずうしい性格だったようだ。
アメリカでバイクを整備するのに、空軍基地に出向き、
そこの工作機械を借りたりするくらいの度胸がある。
まわりを省みず、70歳を超えてもバイクにまたがり続けたバート。
うらやましい一生である。
世界最強のインディアンというタイトルで、
映画化もされているバート・マンローの生涯。
バイク好き、特にご自分でバイクを改造できる人に
はたまらない一冊だ。
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