結論から言うと、
私はあんまり好きじゃなかった。
だけど普段本を全く読まない夫が熱中し、
転げまわって喜んでいる。そういう本、なのか。
MMとは怪獣の規模を著す単位である。
読み方はモンスター・マグニチュード。
怪獣のサイズから予想される災害の脅威度を数字化したものだ。
世界各国には怪獣が頻繁に現れる。そういう設定の世界。
日本で怪獣に対応するのは気象庁特異生物対策部、略して気特対。
いまどきの若者風だが、実は仕事熱心な涼。
ちょっとどじな女の子、さくら。
美人科学者の悠里。
仕事のストレスで胃が痛い、最高責任者の久里浜。
彼らが気特対のメンバーである。
なんかパトレイバーみたいだな。
暴走するエビの群。放射能を浴び、
アフリカから飛んできたコウモリの変種。
巨大な女児の怪獣。
気特対は怪獣から日本を守るべく日々奔走している。
しかし、この小説の世界では、
怪獣が現れるのは日常の普通の出来事である。
怪獣の規模、発生場所が一般市民には警報として知らされるが、
予報が間違っていたら非難されることもある。
パトレイバーみたいなんだよなあ。
さて、5編収められている小説だが、
最終話がクライマックスになる。
日本に、九つの頭を持つ竜の怪獣が現れた。
規模はMM9。かつて存在しなかった大きさだ。
これは日本古来から伝わる神話の竜、ヤマタノオロチではないか。
色めく気特対。
その気特対のオフィスに、ある団体が乱入し、鎮圧しようとする。
それは、科学者悠里の知己だった男だ。
彼は自分の正体を妖怪だと告白した。
妖怪はかつて存在していた。いまもしている。
しかし、それは伝説や昔話としてなかったものにされている。
怪獣だってそうだ。
いつか、テレビの連続ドラマだと思われてしまうかもしれない。
存在を忘れられることは苦痛だ、そうだろう。
怪獣が存在しないものなら、気特対だって…。
神話の中で、ヤマタノオロチを制するのは巨人、
それも女性である。
そうだ、つい先日出現したではないか。
人間の女児の容姿をもった怪獣が…。
皆さん、お忘れではないですか?
さっきさらっと書いてしまいましたが、
巨大な女児の怪獣、彼女こそがヤマタノオロチと対決できる
神話の女性だったのです。
著者はと学会の方。
「物理法則に従えば、そもそも体重100トンを超える生物が
地上で直立歩行できるわけがないのである。
しかし、この重大な謎をいまだ生物学者は解き明かしてない」
なんて文章もある。
科学なんて関係ねえ!怪獣が存在する、それが現実!
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