2008年04月15日

MM9・山本弘




結論から言うと、
私はあんまり好きじゃなかった。
だけど普段本を全く読まない夫が熱中し、
転げまわって喜んでいる。そういう本、なのか。

MMとは怪獣の規模を著す単位である。
読み方はモンスター・マグニチュード。
怪獣のサイズから予想される災害の脅威度を数字化したものだ。

世界各国には怪獣が頻繁に現れる。そういう設定の世界。
日本で怪獣に対応するのは気象庁特異生物対策部、略して気特対。

いまどきの若者風だが、実は仕事熱心な涼。
ちょっとどじな女の子、さくら。
美人科学者の悠里。
仕事のストレスで胃が痛い、最高責任者の久里浜。
彼らが気特対のメンバーである。

なんかパトレイバーみたいだな。

暴走するエビの群。放射能を浴び、
アフリカから飛んできたコウモリの変種。
巨大な女児の怪獣。
気特対は怪獣から日本を守るべく日々奔走している。

しかし、この小説の世界では、
怪獣が現れるのは日常の普通の出来事である。
怪獣の規模、発生場所が一般市民には警報として知らされるが、
予報が間違っていたら非難されることもある。
パトレイバーみたいなんだよなあ。

さて、5編収められている小説だが、
最終話がクライマックスになる。

日本に、九つの頭を持つ竜の怪獣が現れた。
規模はMM9。かつて存在しなかった大きさだ。

これは日本古来から伝わる神話の竜、ヤマタノオロチではないか。
色めく気特対。

その気特対のオフィスに、ある団体が乱入し、鎮圧しようとする。
それは、科学者悠里の知己だった男だ。

彼は自分の正体を妖怪だと告白した。

妖怪はかつて存在していた。いまもしている。
しかし、それは伝説や昔話としてなかったものにされている。

怪獣だってそうだ。
いつか、テレビの連続ドラマだと思われてしまうかもしれない。
存在を忘れられることは苦痛だ、そうだろう。
怪獣が存在しないものなら、気特対だって…。

神話の中で、ヤマタノオロチを制するのは巨人、
それも女性である。
そうだ、つい先日出現したではないか。
人間の女児の容姿をもった怪獣が…。

皆さん、お忘れではないですか?
さっきさらっと書いてしまいましたが、
巨大な女児の怪獣、彼女こそがヤマタノオロチと対決できる
神話の女性だったのです。

著者はと学会の方。
「物理法則に従えば、そもそも体重100トンを超える生物が
地上で直立歩行できるわけがないのである。
しかし、この重大な謎をいまだ生物学者は解き明かしてない」
なんて文章もある。

科学なんて関係ねえ!怪獣が存在する、それが現実!
お好きな方はぜひどうぞ。





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posted by momo at 07:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 話題の小説系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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