2008年05月13日

普通の家族がいちばん怖い





1999〜2000年、2004〜2005年の二回にわたり、総計223家庭を対象として行われた
「フツウの家族の実態調査・クリスマス、お正月編」を元に書かれた本。
調査回答者は主婦。
著者はマーケティング関連のお仕事をされているようです。

まずお正月。

正月は基本的にどちらかの実家で過ごす。
御節を作るのは老いた両親だ。手伝いはあまりしない。

手伝いをするとかえって申し訳ない。
手伝いをしないのも気遣いのうちである。
たまに手伝うと「女中みたいでいやになった」。

そういう主婦たちは、御節の作り方も知らないし、
料理の意味も知らない。習おうとはしない。

彼女らが大事にするのは自分の感覚である。
自分の好き嫌いが基準であって、
「主人が実家風の雑煮を作ってくれと言いますが、
自分の口に合った、自分の実家のものをつくります」。

この考え方はクリスマスの場面でも適応される。

「家を飾り付けるのは子供が喜ぶのがうれしいから」
「子供が喜ぶのをみて病み付きになりました」
家をイルミネーションで飾るが、料理には手が回らない。

「それらしく見えるから楽」とばかり、
鳥料理を買ってきて並べるのがクリスマスの食卓だ。

とはいえ、無邪気に子供が喜んでくれるのはやっぱりうれしい。

しかしそれがエスカレートして、
中学生、高校生の子供にまで
サンタクロースの存在を信じさせようとする親がいると聞くと
やや不気味だ。
「子供が夢をなくすのは寂しい」のだそうだ。

家族は楽しい思い出作り、イベントを大切にしなければならない。
面倒くさい御節作りやその意味を語るようでは
「うるさい親」として子供にいやな思いをさせてしまう。

クリスマスもお正月も、形にのっとりイベントとして消化し、
楽しい思い出ができればいい。

子供を叱らず、いつまでも夢の世界にいて欲しいという
いびつな家庭の姿が見られる本である。

まあ私も主婦なので、読んでていやになることもありました。

御節を作らない、クリスマスにケンタッキーを買ってくることを
非難されているような気持ちになるんですよ、これがまた。

だけどそれがテーマではない。
そのことを肝に銘じて読めば、著者の言いたい
「普通の家庭」の怖さが理解できる。






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posted by momo at 14:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 世間話、時事ネタ系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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