ふじのはるかさんは漫画家。
そのふじのさんがはまっているガーデニングについて書いた本。
漫画、イラストも多いけど文章も多い。半々くらいかな。
ふじのさんは漫画家なので、基本的に家で仕事をしている。
担当者さんと家族に会うくらい。
そういう対人ストレスのない生活をしていた。
それが一念発起。ガーデニングを縁にして、
いろんな人と出会うために家を飛び出していきます。
ふじのさんはマンション住まい。
ベランダ一面に植木鉢を置いて花を育てている。
花が大好きみたいだ。
私みたいに食べるものしか作らない人間には追いつけない(?)、
きれいなものを愛する気持ちというのがよく書かれている。
高尚だ。うらやましい。
彼女がはまっているのはクリスマスローズ。
ガーデニングというと、きれいな花、
優雅な時間みたいなイメージが私にはあったんだけど、
書かれていることの地味なこと。
ふじのさんはクリスマスローズの株(苗のことか)を購入し、
ベランダで育てる。
花が咲くまでは2年から3年かかるのだそうだ。
開花間際の株は、そうでないものに比べて10倍くらい値段が高い。
値段の問題だけではなく、「葉も美しい!」
「咲くのを待つのが楽しみ」とあるから、
園芸家の方たちというのはとても地道な作業を
楽しんでされているのだなと思う。
クリスマスローズの愛好家たちのコミュニティをネットで探し、
いろんな方に会いに行く著者。
花に伝染する病気をもらうという悲しい事件もあったが、
たいていは花を愛している優しい人ばかり。
お互いに株分け、タネ分けを楽しんでおられるのだが、
このシーズンに取れない株は来シーズンに分けてあげる、など、
やっぱり気の長いお話が自然にされているのがほほえましい。
花を地道に愛する姿にもいやされるが、
文章で書かれているガーデニングに影響される
著者の内面もまた興味深い。
花を育てることに人生を重ね、悲しいことにも喜びにも、
執着せずに過ごしたいという哲学的な一文も。
いや、そんな理屈はええですわ。
花を愛する人たちの庭、ベランダ。いいもんです。
また、すずめに部屋を開放している人の話も出てくるんだけど、
かわいらしいなあ、小鳥って。
読んだらついつい園芸店に行きたくなる。そんな一冊。
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