平日日刊話題の本の情報をお届けします。
自己啓発、料理、動物、経済、趣味のコレクション、
一緒に本を楽しみましょ♪
2007年11月20日
六村チヨさんの「IS」という漫画を愛読している私。
ISとはインターセックスのこと。
男性でも女性でもない、
身体的にどちらの特徴も備えている性別のことだ。
日本語では両性具有という。
この本は、実際にISの方が書いた本。
話し言葉をそのまま本にしたような文章.
一人称が俺なので、やや乱暴な気がするけど、
内容がおもしろいのでそのまま読みすすめてしまう。
新井氏は現在36歳。漫画家。
幼少期から20代までは女性として過ごしていた。
31歳のとき、染色体検査でインターセックスと判明。
「女にしては変」と感じることはあったが、
それまでは人それぞれ、と自分を納得させるしかなかった。
新井氏が思春期の頃はインターネットなどもなく、
性に関する情報も手に入りにくかった。
20代の頃、男性と結婚している。男性と付き合うと、
女性ホルモンが分泌されて体つきも女性らしくなる。
だが、倦怠期に入ると、ヒゲが濃くなる(!)などの
男性的な特徴が出始めたそうだ。
新井氏は同性愛者ではなく、性同一障害でもない。
性同一障害というのは、
身体と精神が違う性ということらしいんだけど、
それとは違って身体が本当に変わるというのがおどろきだった。
現在新井氏は、ホルモン治療と縮胸手術で
外見的には男性として生活を送っている。
この本で、新井氏は自分のようなIS、同性愛者、
性同一障害者のことをセクシャルマイノリティーと言っている。
性別が身体と精神双方で合致していて、さらに異性愛者である人。
これに対してのマイノリティーということか。
漫画のIS(六村作品)では主人公は
ISとして生きていくというのだが、
新井氏は社会生活を送るなら
外見はどちらかに片寄らせた方がいいという。
この辺、漫画と違って実生活を送っている著者ならではの
ご意見ですね。
若い頃は、ユニセックスな服装でもいいが、
だんだんと年をとるにつれておかしく感じられるようになる。
それにしても、女性→男性の方が、男性→女性のよりも楽、
というのには納得。
身なりにかまわない女性がいても、ただのおばさんで済むが、
お化粧をした男性には、やっぱり好奇の目が寄せられてしまう。
文章としてはあまりまとまっていない、
ごちゃごちゃした感があるけど、難しくはないので手軽に読める。
知らない隣人の本音を知る、面白い一冊。こちらのブログがあなたのメールBOXに届きます。
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世間話、時事ネタ系
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2007年11月15日
小さい頃、
大きくなったら桃レンジャーになりたいと思っていた。
そんな私が食い入るように眺めてしまった本。
東映の特撮番組、スーパー戦隊も
30作品を数えるようになったそうです。
それを記念して、歴代のヒーローや
アクションシーンの写真が豊富に掲載されています。
日本人なら誰もが一度は
見たことのあるシリーズではないでしょうか。
それがいまや、日本だけではなく、海外にも進出しているらしい。
輸出版として放映されるだけではなく、
アメリカではパワーレンジャーという
別のシリーズが製作されているそうだ。
この特撮シリーズの一番目は、秘密戦隊ゴレンジャー。
1975年の作品だそうで、これは私が生まれた年である。
ゴレンジャー、見ていた記憶があるんだけど、
あれ再放送だったのかな。
熱血リーダーの赤レンジャー。
冷静な青レンジャー。
カレーが大好き、お笑い担当の黄レンジャー。
紅一点の桃レンジャー。
ミドレンジャーは影が薄い(失礼)んだけど、
ブーメランを武器にしていた、と書いてあって
あの勇姿を思い出しました。
77年にはジャッカー電撃隊、以後、電子戦隊デンジマン、
太陽戦隊サンバルカン、超電子バイオマンと続く。
こうやってみると時代の影響というものが見えてきて、
1985年の電撃戦隊チェンジマン、
86年の超新星フラッシュマンには隊員の二人が女性である。
女性も強くなっているのだ。
設定もだんだんと進化する。
高速戦隊ターボレンジャーでは、隊員はみな高校生。
学園ドラマの要素も取り入れた作品だったそうだ。
92年、恐竜戦隊
(こういうアイディア、どこから出るんだろう。)
ジュウレンジャーでは戦隊が六人。
従来の構成より一人増えている。
地球にやってきた宇宙暴走族と戦う、
激走戦隊カーレンジャーなるものもあるので、
だんだんとヒーローの設定にも
深み(?)が増して行く様子が手に取るようにみえておかしい。
2005年の作品、魔法戦隊マジレンジャーでは、
五人の兄弟が戦隊になり、母もマジマザーとして戦いに加わる。
家族の絆をテーマにした作品なのだ。
戦士たちの素顔の写真や、アクションシーン、怪獣、
そんなものを見ているだけで時代を感じさせる。
ちなみにこの作品は、フィルムで撮影することになっている。
ハイビジョンカメラで撮ってしまうと、
ミニチュアがおもちゃにしか見えないのだそうだ。
写真も見ごたえあり。巻末のスタッフのインタビューも面白い。
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世間話、時事ネタ系
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2007年10月25日
まず、本の帯を見てすごい興味がわく。
ウエストが1m以上ありそうなズボンの中に、岡田氏が入っている。
ズボンをはいている、のではなく、
ズボンの中に入っている、という感じ。
1年で50キロ痩せるとこうなるのか。強烈である。
さて、それでは、岡田氏はどうやって体重を落としたのか。
方法は簡単である。ただ食べたものを記録する。これだけだ。
どうして太っているのか。まずそれを知るために、
岡田氏は自分の食べたものと時間を記録するようになる。
すると、グルメだと思っていた自分が、
スナック菓子やピザなどの
ジャンクフードばかり食べていたことに気がつく。
自分の食べる傾向を把握する。
このダイエット方法の第一段階。助走、である。
次は離陸。
食べたものを記録して見返してみると、
そのカロリーが気になりはじめる。
この段階ではまだ、食べたいものを我慢したりはしない。
ただ、毎日体重を量り、食べ物のカロリーを気にしてみる。
上昇。
ここにきてカロリーの制限を始める。
一日の摂取カロリーを一定範囲内に抑える努力をする。
といっても、苦しい摂生をするのではなく、
摂取カロリーの範囲内で食べたいものを工夫することが大事。
無理をしていないつもりでも、リバウンドの衝動はやってくる。
痩せることに危機感を抱く、人間の体の本能だ。
それはたいてい75日目あたりが危ない。
この時期は、巡航。
いろいろダイエット方法を試しつつ、なんとか乗り切る。
このとき、今まで努力してきた記録が強い味方になる。
心の支えになるのだ。
そして、再加速、機動到達、となって、
ダイエットは卒業となる。
巡航の苦しい時期を乗り切ると、
体質や味覚が変わってくるそうだ。
本当に空腹のときしか食べたいと思わなくなり、
ジャンクフードに魅力を感じなくなる。
岡田氏は言う。痩せてから周りからの評価が変わった。
世の中は今、見た目が重視される時代に変わっている。
球場でビールを売る仕事があるが、見た目のいい子のほうが
売上は高いらしい。
また、仕事で使う企画書なども見た目のよさが重視される。
見た目印象主義の世の中に、太っていることはマイナスになる。
そのような分析も著者らしくて面白い。
いいなあ、この方法。岡田氏は
レコーディングダイエットと名づけている。
メールなんかで記録をまとめられるサービス、ないかなあ。
そう思っていたところ、
無料でそれを始めた会社を岡田氏が訴えたそうだ。
著作権の問題らしい。
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2007年10月24日
お笑い芸人、
麒麟の田村裕さんの実体験。
まあ、文章はあれですわ。
関西の中学生が作文したみたいな文章。
だけど、これが本職ではないし、親しみやすく読みやすいので、
文句はなしということでいきましょう。
13歳の田村少年は、ある日父親から突然、
「ご覧の通り、まことに残念ですが、家には入れなくなりました。
各々がんばって生きてください。…解散!」
と告げられる。
解散?
言葉の意味もわからないうちに、
父親は去り、兄、姉、田村少年は自力で生きていくことになる。
なぜか、兄たちに負担をかけまいと一人で暮らし始める田村。
といって、お金もなく、近所の公園で野宿を始める。
手持ちのお金は千円程度ですぐになくなってしまい、
自動販売機の小銭をかき集める毎日。
服を洗って鉄棒に干して風に飛ばされたり、
草を食べてみたり、雨で体を洗ったり、大変。
ビロウな話で申し訳ないが、
外で用を足しているときに野良犬に遭遇する話は笑える。
へたくそな文章だからこそ、
かえってリアリティがあるのがこの本のいいところで、
子供たちに石を投げられるエピソードなどは
悲惨とユーモアが紙一重で笑ってしまう。
だが、世の中にはいい人がいるもんだ。
友達の家にごはんを食べに行き、
そこの親が田村兄弟の面倒を見てくれることになる。
信じられないことに、彼ら3人のために
家を借りてくれたりまでするのだ。
やがて、兄の説得もあり田村少年は高校に入学する。
田村少年は、幼い頃に母を癌で亡くしていた。
大好きだった母。
末っ子なので、ただただ甘えていた記憶しかない。
その喪失感から、高校にもまじめに通えなくなる田村少年。
生活保護を受けているが、
将来返さなければいけないと知って辞退したことから、
生活は急にせっぱつまったものになる。
米しか食べるものがなくて、友達に
「ふりかけ持ってきて」と頼む話。
その米だってたくさんあるわけではなく、
少ない米を何度もかみしめることで、
「味の向こう側」に到達する話。
笑える話も多い。
しかし、切々と語られる母親への慕情、
弟を必死で守ろうとする兄の愛情もそのつたない文章で語られ、
笑いながらぼんやりと涙が浮かぶ。
中学生、高校生の方にはいいかもしれません。
こんな困難を生き抜いている人間がいること、
それでも世の中はまだまだ捨てたもんじゃないこと。
そういうことが、まるで
「ツレ」の口から語られるように
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2007年10月19日
亀田一家の大毅君については、
宮崎氏が、2006年8月の時点で
「純粋培養すぎて心配」と言っている。
まあそれはおいといて。
朝日新聞社の「論座」という雑誌に連載された対談をまとめた
もの。
2005年8月から2006年10月までのものなので、
話題は古いが、二人の分析は今から読むと、
こんなことがあったのかと面白い。
宮崎哲弥氏は
やしきたかじんのそこまで言って委員会などに
出演されている自称タレント。
川端氏に「小熊」よばわりされているが、うまい言い方だ。
川端幹人氏は、私は知らなかったんですが、
噂の真相という雑誌の副編集長だった方だそうです。
ホリエモンの逮捕は国策逮捕だと言い、
2005年の時点で、矮小な不正会計の問題に
終始するのではないかといっているが、まさにその通り。
野口氏の不審死の問題など、宮崎氏は
「オウム問題のように深い」と言う。
対照的なのが耐震偽造問題。政界にまで切り込んだ取材がない
ことを嘆いている。
格差問題については、「左翼中の左翼」川端氏が
宮崎氏にかみついている。
宮崎氏は、格差は小泉改革のせいではないと言う。
デフレのせいで、お金がまわっていないからだそうだ。
そんな宮崎氏に、川端氏は
「54歳の息子が86歳母を介護殺人」という
週刊文春の記事を見せた。
落涙し、言葉をなくす宮崎氏。
格差悲話でマクロ経済論を粉砕して一矢を報いてみせる。
川崎市で起きた児童投げ落とし事件は、
加害者は抗うつ剤を使用していたそうだ。
この抗うつ剤は問題のある薬で、
池田小学校の児童殺害事件の加害者も服用していた恐れがある。
しかし、それを指摘したのはSPA!の神足氏の連載だけだ。
また、宮崎氏は2006年7月の時点で、
安倍首相の敵になるのは右派の勢力だと言っている。
安倍氏が首相として歴史に名前をとどめるには、
外交政策と経済政策がかぎになる。
そして、中国との関係改善が大前提だが、
それをし始めたとたんに
右派勢力から総スカンを食らう可能性がある…。
ちなみに、その当時、民主党の幹部が
「日本のためなら福田、民主党のためなら安倍」と言ったそうだ。
これには少し笑った。
事件の裏話、マスコミの事件に対する姿勢など、
仲は良いが思想が全く違う二人の対談は面白い。
テレビの討論会を見ているような感じで読むのがよさそう。
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世間話、時事ネタ系
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2007年10月18日
今週は新書ばかり読んでるなあ。
だって、最近の新書ってタイトルのつけ方が面白いんだもん。
ほんと、言葉一つで売れ行きも変わってくるから
考える人も大変ですね。
と、いうわけで、言葉一つで四苦八苦しているこちらの本。
まったく知らない世界のことだったので、とても面白く読めました。
著者は映画の字幕をつけるお仕事をされている。
そのお仕事の中で感じたこと、
字幕をつける作業の裏側などを書いたエッセイ。
ただ翻訳すればいいというものではない。
字幕を訳すとき、言葉の数、文字の数というのが
非常に制約されるのが大変だ。
そうだよなあ。
字幕が5行も6行もあったら映画、観られないよなあ。
たとえば、下の台詞はこうなる。
男 「どうしたんだ」→5文字以内に
女 「あなたが私を落ち込ませるのよ」→5文字以内に
男 「僕が君に何かしたか」→5文字以内に
字幕にすると
男 「不機嫌だな」
女 「おかげでね」
男 「僕のせい?」
なるほど。ちなみに、著者は読点である
「。」の使い方にも頭を悩ませている。
「。」ひとつで一文字である。
一文字を入れる、入れないで相当に悩むのに、情
報としては意味のない読点を入れるのは
非常に損であるように思えるようだ。
そして、「!」や、「?」も同じ。
しかし、叫んでいる様子を表すのにはやはり「!」が必要。
また、一人称の問題もある。
女性の場合、「私」で済むが、
男性は「僕、おれ、私」と、一人称を変えるだけで
キャラクターの性格まで決めてしまうことになる。
キャラクターの位置づけまで字幕担当が決めることになるのだから、
気を使う。
笑ったのが、禁止用語についての話。
視聴者からのクレームを恐れるあまり、自主規制が多くなる業界。
ちなみに、絶対に使ってはいけないA級禁止用語がある。
それは、「き○○い」という単語。
一度、「まるでき○○い騒ぎだ」と訳したのを
修正しろといわれて、かなり抵抗したことがあるそうだ。
また、ドストエフスキーの名著、「白痴」。
これがそのものずばり、A級禁止用語。
しかし、台詞の中でこの作品の名前が出たから大変。
天下の公共放送とやり合って、なんとかそのまま通したとか。
本にも書いてあるが、この「白痴」。
パソコンの変換では一発で出ないんですね。
知らなかった。変換機能まで自主規制なんて、徹底してるなあ。
言葉を扱うお仕事だけに、日本語の乱れも気になる。
上品ぶった「おソース」などの「お」の使い方、
メールの文章にも触れている。
また、映画を売るために、
字幕を改変(改悪?)せざるを得ない状況があること。
若手の翻訳者が使い捨てにされている状況。
状況を読み取ることが難しい人が増えて、
説明ばかりが多くなること。
映画ファンなら気になる話もたくさん書かれている。
今まで何の気なしに読んでいた字幕。
この本を読むと、さらりと流せなくなりそうだ。
映画ファンなら必読の一冊。
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世間話、時事ネタ系
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2007年10月12日
タイトルにけじめとあるが、
この本自体からけじめを感じられないのがおかしい。
エッセイ集である。
いろいろな雑誌や新聞に寄稿したものを集めたようだ。
前半は、タイトルにふさわしく資本主義の過酷さ、
英語教育への批判、
武士道についてなど、国を憂える論が展開されている。
が、後半は、内館牧子に会ったことだとか、
小川洋子に取材されたときの話だとか、
とたんにやわらかいエッセイになる。
しかしおもしろい本である。
前半に関しては、国家の品格に書いてあることとそう変わらない。
明治までの日本人には、金や物を持つことへの執着はなかった。
金も物もない武士という階級が支配層であり、
彼らはいざとなると国のために命を投げ出す存在であった。
そのようなことが書かれている。
後半では、著者の人柄がよくわかる文章が多い。
ガチガチの、小うるさいオッサンだと(失礼!)思っていたのだが、
意外にユーモアセンスにあふれ、
しかもそれが上品なのが本当に面白い。
諏訪大社の御柱祭を見学した著者。
長さ100m、傾斜35度の急な坂を男衆を乗せた巨木が落ちていく。
死傷者が出ても、それは名誉と考えられているので問題ない。
この諏訪からは、自然科学や文学の逸材がたくさん生まれている。
それは、この壮大な愚挙を大事にしてきた風土があってこそ、
と著者は言う。
また、ケンブリッジから休暇にやって来た18歳の青年が、
日本で漫画を買いあさっている様子を見て、
バケーションとはこうであるべき!と論じる。
その文章も軽快でいい。
多くページを割いているのは、父新田次郎のことだ。
気象庁に勤めていた父だが、東大出身者が役職を占める中、
万年課長補佐と陰口をたたかれるほど、出世ができなかった。
父は気象技術者で理系の人だったが、
なぜ文学にめざめたのか。
それは、母と息子(著者)が、
相次いで病床に伏したからだという。
苦しくなった家計をしのぐために
小説を書き始めたということになっているそうだ。
だが、役所の仕事を終えて、疲れてた体に鞭打つように、
「戦いだ、戦いだ。」と言いながら
書斎に向かう様子を読むと、
やはり創造者としての情熱が彼にはあったのだと思う。
この、新田次郎の伝記だけで
一冊本を書いてもらいたいと思う私である。
国家の品格に比べれば、ごった煮、
寄せ集めの感がある本書。
ですが、適当にページをめくったところから
読んでいける気軽さもある。
(後半は一遍が短い。)
著者の洒脱なユーモア、新田次郎の横顔。
ごった煮のいい味を楽しめる一冊。
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世間話、時事ネタ系
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2007年10月10日
話題になった本50冊の内容を、
まさにザクッと、
しかし、わかりやすく解説してくれた一冊。
東京タワーにはじまり、アイルケ、ハリー・ポッター、電車男、
セカチュー、新宿鮫、佐賀のがばいちゃん、蛇にピアス、鈍感力、
女性の品格、国家の品格、社長のベンツ、その他いろいろ、
ベストセラーになった本が網羅されている。
面白いわ〜。
読みたい、読みたいと思いつつ、巻を重ねているので
なんとなく手を出していなかった「一瞬の風になれ」。
だいたいのあらすじを読んで、きちんと読んでみたくなりました。
また、自分が読んでメルマガでご紹介させていただいた
本の解説を読んで、
やはりプロのまとめ方はちがう、と勉強になりました。
さて、こんな本を買って、やっぱり気になるのは
自分が読んだことのない本のこと。
今回、この雑読の私が全く手を出していない分野の本が
何冊か紹介されていました。
私が手を出していない分野、それは携帯小説。
最初にコンビニに並んでいる
YOSHIの本を手に取ったのが運の尽き(?)だった。
あまりにも稚拙かつ不可解な日本語にやられてしまったのだが、
よく売れてるもんなあ。
それでは、本のレビューを読んで
そのまとめを紹介するという荒業に挑んでみたいと思います。
携帯小説の中で、気になっていたのは「恋空」。
本屋でもよく見かけるもんなあ。
さて、どんなものなのでしょうか。
主人公は高校生の美嘉。
友達の友達というヒロと知り合い、恋に落ちる。
ヒロには以前付き合っていた女の子がいて、
その「元カノ」から嫌がらせを受けるようになる美嘉。
元カノの罠にはまってレイプされたり、
ヒロとの子供を流産させられたりしてしまう。
ある日、ヒロは人が変わったようになってしまい、
結局ヒロとも別れる美嘉。
数年後、ヒロが癌に犯されていること、
そのために自分と離れたことを知り、
再びヒロの元に戻る美嘉。
他の携帯小説の解説も読んだけど、
みんな、エイズになったり性的な虐待を受けたり、
ハードな人生を送っているようだ。
私が高校生の頃、
「会話だけでほとんどのページが埋まっている」といわれた
コバルト文庫の本が流行した。
内容は今の携帯小説ほど過激ではなかったが、
それでも不治の病に犯された
高校生と看護士の恋の話なんかを読んで
泣いていた同級生をふと思い出しました。
ペーパーバックのような本で、値段も安い。
それでだいたいの流行の本をおさえられる。
とっても得した気分になれた一冊でした。
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2007年10月03日
前田建設工業という
ゼネコン企業のHPから生まれた企画本。
前田建設ファンタジー営業部には、
空想世界対話装置なるものがある。
そこには空想世界からの建築依頼が舞い込んでくる。
受けて立つのは土木畑を歩いてきたA部長、
アフロヘアで関西弁、同じく土木出身のB主任、
建築出身のC主任、
新入社員のD職員の四人だ。
今回、ファンタジー営業部が請け負ったのは、
銀河鉄道999の列車が地球から発射する際の高架橋である。
発注者は999のメインコンピューター。
メーテルファンのB主任、メーテルと話せなくて少し残念そう。
・現実にある材料を使うということで、透明の材料は使わない。
・キャプテン・ハーロックのアルカディア号を
クレーン代わりに使わない。
・TVシリーズと劇場版1、2作のみを参考にする。
・地球上の設定のみを参考にする。
以上の過酷(?)な条件をもとに、
ファンタジー営業部の健闘がはじまる。
品質要求は、最終勾配20度。意匠(デザイン)を最優先する。
最終到達点99.9メートル。鉄筋コンクリート製。
線路を支える橋脚は、外側をパネルで固め、
H鋼を建てこんだあとで生コンを流し込むREED工法を採用。
振動も問題。
列車にはメーテルが乗っているのだ。(鉄郎もだけど。)
のどかに、優雅に飛び立ってもらうために、振動はおさえたい。
そのために、アクティブ・マス・ダンパーを使う。
高層ビルに使われる、自分でうごくおもりのこと。
工事の際にクレーンを使わなければならないが、
通常のものは使えない。何しろ高いのだ。
アルカディア号に頼むという意見は、
見積もりに友情価格を提示するわけにはいかないので却下。
これは、前田建設の機械グループ課長さんの意見で、
ウインチつきの台車で補助する方法を採用することにする。
これ、おもしろいのが社内の人たちだけでなく、
社外の人にも協力を仰いでいるということ。
アクティブ・マス・ダンパーは
三菱重工の鉄鋼建設事業部の方に
見積もりを出してもらっている。
また、東日本旅客鉄道の建設工事部の部長さんには、
レールと桁を一体にしてしまえばいいというご意見をいただく。
予備知識がまったくなかったけど、おもしろかった。
これ、建設関係の方が読んだらたまらないんじゃないかな。
同時に、建築物というのはこれだけの技術と知恵が集まって
作られるものだと心から感嘆する。
最終見積
メガロポリス中央ステーション銀河超特急発着用高架橋一式
37億円 土地代除く
工期 3年3ヶ月
以上。
気になる前田建設のHP
http://www.maeda.co.jp/
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新書。
理路整然とした文章で、大変読みやすい。
あまり知られていないが、
実際に始まると私たちの生活に
重大な影響を及ぼしかねない制度のことなので、
ぜひご一読いただきたい一冊。
裁判員制度とは、普通の一般人が
ある日いきなり裁判所から呼び出しを受け、
裁判に参加し、判決を下す側になる、というもの。
もともと国民が望んだものではない。制定された経緯も、
この本を読む限りでは必要に迫られてというものではない様子。
原案を出した司法制度改革審議会には、
法律の専門家は半数以下しか参加していなかった。
残りは、制度の導入という結論ありきという態度で
審議会に臨んだので、
制度の問題点や違法性は議論されていないままである。
それなのに、2009年までには実施されようとしているこの制度。
ちなみに、本書によると、判決というものは裁判官が
「憲法及び法律にのみ拘束」されて下すものである。
そこに素人の意見が混じるのは違憲である、
という見地に立っています。
私たちがもっとも気になるのは、
もし裁判員に選ばれたらどうなるのか、
どんなことをしなければいけないのか、ということ。
裁判員に選ばれるのは基本的にくじ。
義務教育を終えている、ということが条件なので、
誰でもその立場に立つ可能性はあります。
選ばれると、最初に質問状を書かされ、面接を受け、
この時点でプライバシーが簡単に暴かれることになる。
そして、裁判員が関わる裁判というのは
軽微な犯罪のものではない。
殺人、強盗などの重い犯罪のもののみ、という決まりがある。
そういった犯罪は、判決が出るまでに
時間がかかることが通常だ。
一日中拘束される日が少なくとも二週間は必要かと書かれている。
これはきついな。みんなひまではないのだ。
また、犯罪の詳細な状況を聞かざるを得ないので、
精神的に非常につらいものがある。
その秘密を漏洩すると罰金などの処罰が下される。
裁判員自身の身の安全も保証されてはいない。
巻末には、裁判員として呼び出されたときの
断り方が書かれていて、
これだけでも一読の価値は十分にあると思う。
著者いわく、呼び出し状は「犬が食べてしまった」と言って、
知らないふりをするもの手だそうだ。
とはいえ、気になったこともある。
著者はやたらと裁判員を「素人」扱いし、
プロである法律家に任せておいて何の問題があるのか?
と問いかける。
「いまのわが国において、
裁判官だけの審理、判決では信用できない。
あるいは国民感情から離れているということがあるでしょうか?」
この一文には、山口県光市の母子殺害事件の件を
問うてみたい私である。
制度の未熟な点、話し合いが不十分な点はわかるんだ。
だけどしかし、何の問題もないというのはどうなんだ、
思ってみたんだな。素人なりに。
生意気なことを書いたけど、やっぱりおすすめ!この本。
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2007年09月14日
著者は元アイフルの社員さんらしい。消費者金融の内側をリアルに書いているので、
興味のある方はぜひどうぞ。
文章は平易、実例が多いので、読みやすいです。
こんなことを言うとあれだが、読んでいて、
借金漬けになる人のだらしなさには驚いてしまう。
もちろん、貸す側の視点で書いたものなので、
多少は割り引いて見なければいけないとは思うが。
いや、それにしても、著者は決して
消費者金融を一方的に善としてはいない。
むしろ、新人の頃には取り立てに罪悪感すら覚えたことを
正直に書いている。
先輩社員が関西弁で暴言ともとれるような
恐ろしい電話をしているのを見て、
つい意見してしまう著者。
すると先輩は、「そしたらお前が取り立ててみろ。」と
リストを渡してくれた。
丁寧な口調で電話をして、明日には入金するという約束を
リストの全員からとりつける。
ほら、きちんと話せばわかってくれる。
しかし、翌日の入金はゼロ。その日また電話すると、
皆、明日には支払う、と言う。
が、翌々日も入金はゼロ。
先輩が例の口調で電話して、やっと返済分を入金させた。
「どうせ他からも借金してるのだから、
なめられたらうちへの入金は最後にまわされる。
彼らは怖いところから返していくんだ。」
借りた金は返す。その当たり前のことができていない。
そのため、「いい大人を教育している気分」になることもある。
貸す側だってリスクを負っているのだ。
貸す資金を調達しなければいけないのだが、
同業者から金を借りることはない。
手の内を知っているものに借りると、取立ての際が不安である。
そのため、あるスポンサー筋から資金を引っ張っているが、
利息は18%と高い。
借り手が逃げてしまえば
それはそっくりサラ金の損になるのだから、
取り立ても必死だ。
また、担保にしやすいのは農地や山林なんかより、
ごくごく普通の一戸建て。
理由は、買い手が多いから。
他で借金はないと言っても簡単に見破られる。
金融業界で共通するデータベースがある。
そんな内側もよくわかる。
借金、安易に手を出さないためにも一読の価値あり。
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世間話、時事ネタ系
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2007年09月06日
こういう人、いるなあ。
自分の欲望に忠実で、それがあからさますぎて
えぐい印象すら与える人。
戦後の混乱期を、したたかに、欲にまみれて生きてきた
悪漢の一代記として読めばおもしろい。
細木数子は1938年4月4日、
民生党員外団の細木之伴の子として生まれ、
本妻と妾が同居する家で育った。
家は、いわゆる「青線地帯」にあった。
街娼が立つような町である。
数子は売春の斡旋で金をため、
次々と喫茶店、スナックなどの店を出し、
商売に目覚めていく。
夜の仕事の関係で、
暴力団関連の人間とつながりを持つようになる数子。
滝沢組組長、滝沢良次郎と関係を結び、
その後に生涯連れそうことになる堀尾昌志と出会った。
堀尾は小金井一家総長という人間である。
やがて、
「政界、芸能界、暴力団にパイプを持つミニフィクサー」とされる
安部正明氏の家に出入りし始めた数子は、
蓄財の原点になる島倉千代子との出会いを果たす。
島倉千代子の興行権を握り、そのギャラをほぼ掠め取り、
なおかつマンションまで奪い取ったそうだ。
島倉にも非があるだろうとは思うが、
カモを見つけると徹底的に利用する、
その暴力団的な手法にはため息しか出ない。
やがて、歴代首相の指南役だったという安岡正篤氏と結婚をする。
(これは痴呆の始まった安岡氏をだましたものに近いという。)
安岡氏が四柱推命という占いに詳しかったことから、
数子は彼を宣伝材料に使うことができた。
こうやって読んでみると、細木数子はその生涯で
まともに占いの勉強をしたことがないのがわかる。
有名人の名前を挙げているが、
皆、細木を弟子にしたことはないと言っている。
ちなみに、彼女の占いは、
「的中率34%、はずれ率64%」なのだそうだ。
占いは彼女にとっては商売への入り口だ。
講演会を開き、10万円もする個人鑑定へ客を誘導し、
墓石を買わせる。
彼女の年収は24億円になると本書では推定している。
テレビで芸能人に暴言を吐いても、
暴力団の人脈が怖くて反論できないのが実情なのだそうだ。
著者も、暴力団から執筆を控えるよう圧力を受けたと書いている。
細木数子の出ているテレビ番組は視聴率も高く、
彼女を支持する声も多い。
いいことを言う、と考えている人もいる。
そのことを本書も認めている。
客観的な視点であるよう努めて書かれた本であり、
興味本位のスキャンダラスな内容ではない。
今年もそろそろ、例の細木氏の占いの本が
本屋さんに並び始めますね。
ナントカ星人の運命というやつです。
それを手に取る前に、ぜひこちらをどうぞ。
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世間話、時事ネタ系
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人間、何かと自分や他人を分類したくなることがあるもの。
こちらの本は田舎者の度合いでもって人を分類してみようという
試みで書かれた一冊です。
田舎者の私としては、ヒガミと反発いっぱいで読み始めたのですが、
これが意外におもしろい。
著者の方が生粋の都会人ではなく、
大分県の田舎の出身の方だったのもなんとなく救いである。
さて、田舎度を基準にして人間を分類すると、
5つのタイプに分かれると著者は言います。
・混じりけなしの田舎者
このタイプは義理人情に厚く、仲間意識が強烈に強い。
人の話を鵜呑みにし、疑うことを知らない。
とりあえず「一番」と評判のものを買おうとする。
また、仕事とプライベートの区別がつかないのもこのタイプだ。
仕事を休むときは、
「祭りに参加しないといけないので。」などの言い訳が有効。
・都会人気取りの田舎者
上昇志向が強く、ブランドに弱い。
影で努力をして、その姿を見せるのを嫌がる。
仕事は安請け合いし、回りの迷惑を考えない。
が、結局は田舎に頼り、案外ともろい面を持っています。
「○○さんってセンスいいですね。」とほめておこう。
・田舎に戻れない都会人
転職願望が強く、かといって真剣に考えているわけではない。
マイホームは庭付き一戸建てにこだわる。
同郷人が好きで、出身地のニュースが大好き。
説教したがるくせがあるので、だまって聞いておくのがよい。
・都会生まれの田舎者
派閥意識が強く、都会生まれであることを強調する。
残業している姿をアピールしがちで、人の出世をうらやむ。
本心では、男尊女卑の古い考え方をがっちり持っていて、
「うちの課の女の子」なんて言い方をフツウにしてしまう。
・どこから見ても都会人
他人に干渉せず、また干渉されるのも嫌う。
空気を読むのがうまく、どこでもその場になじんでしまう。
結果のみを意識し、役職にはこだわらない。
結婚の必要性も感じていない。
ドライな面を持っているので、チームワークが苦手である。
このタイプは韓流ドラマがきらいである。
どうでしょう?
周りの人を思い浮かべると、
ああ、なるほどね、と納得するところがあるのではないでしょうか。
職場での人間関係にお悩みの方、
こういう切り口で見てみると案外と
解決のヒントがあるかもしれません。
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世間話、時事ネタ系
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2007年08月10日
井形慶子さんというと、
おしゃれなイギリス生活の本を書く人、というイメージがある。
だからこの本を見たとき、
今までの本と違う分野なので少々驚きました。
占いの世界を深く掘り下げた、筆者の体験からなるレポート。
筆力があるので小説のように読める。
ミスター・パートナーという雑誌を創刊して、
4人から始めた事業は、
もはや30人ほどの社員を抱える会社になった。
著者はその社長である。
昔、仕事で知り合ったサワダという男性から、著者に、
占い師の取材を行ってほしいと依頼が来る。
それは、サワダ氏が私財を投資して始めた企画であった。
正体は偽って、架空の人物「けい子さん」として、
サワダ氏が選んだ3人の占い師にコンタクトを取る著者。
折りしも、会社はその頃、転換期に入ろうとしていた。
情熱をもって始めた創業期の人間と、
指示待ちで責任感のない新人たちとのあつれき。
いろいろな問題を占い師に相談する。
占い師たちは、お互いにはその存在を知らない。
口裏を合わせているわけではないのに、
その言っていることは3人とも同じである。
しかも現実にも合致していた。
右腕的存在の、トドロキくんが会社を辞めたいという。
ともに創業時から仕事をしてきた大切なパートナーだ。
何度も衝突するものの、占い師たちはみな、
「彼はあなたから離れることはないから安心して。」という。
トドロキくんは会社を辞めるが、
付き合いが切れることはなかった。
他にも、部下のことや一緒に仕事をする編集者のことを相談し、
次第に占い師たちのアドバイスに傾倒していく著者。
占いがいい、悪い、ではなく、彼女らとのやり取りを通して
ある程度人の運命が決まっているもの、ということをにおわせる。
同時に、占いを悪用する人たちの様子も描かれている。
最終的に、占いだけに頼るのではなく、
自分で運命を切り拓いていくという終わり方にはなっている。
会社の創業期から安定期に入った頃の、
働く人たちの意識に揺れる起業家の
迷いの5年間の物語でもある。
サワダ氏の失踪、著者の見た不安の塔の夢など、
ラテンアメリカの小説みたいな幻想的な描写もなかなか。
私は、最後まで読んで明るい気持ちで本を閉じることができました。
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世間話、時事ネタ系
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ファーストフードの歴史、
その経営の内情、
香料という不思議な物質。
これらのことが詳しく書かれていますので、
章ごとにまとめてみようと思います。
1章 ファーストフードの歴史
工場のような生産方式で
ハンバーガーを売り出したマクドナルド兄弟。
それをレイ・クロックという男が
フランチャイズ方式で全米に広め、
真似をしたファーストフードチェーンが続々と誕生した。
2章 子どもは大事なお客さま
子どもはテレビの番組とCMの違いがわからない。
CMで言っていることを真実だと思う傾向がある。
それを利用して、子どもを洗脳していく様子がよくわかる。
3章 マックジョブ
マックジョブとは、単純でキャリアにならない仕事のこと。
ファーストフード店は、若者を低賃金、保険なし、
長時間労働という悪条件で雇用することで利益を出している。
4章 フライドポテトの秘密
大規模な工場で、ポテトは作られる。
昔の個人経営のジャガイモ農家は、
大手の値段設定にあわせなくてはならず、
潰れていくところが多い。
5章 清涼飲料水
子どものうちからファーストフードの味に慣れさせるために、
学校のカフェテリアに出店する大手チェーンが多い。
清涼飲料水の自動販売機があるのも普通の光景だ。
6章 牛や鶏
これは。書けない。その飼育方法、殺され方、怖すぎる。
とりあえず、生物の自然に反する飼育がなされている、
と言っておく。
7章 ファーストフード中毒
アメリカでは肥満の人の数が多くなり、
中には胃を小さくする(切り取る)手術をする人も増えてきた。
これは100人に1人が術後30日以内に死亡する、
危険な手術である。
ああ、怖い。そして、最後の章では、
学校の校庭で野菜畑を作り、
食物のことを基本から教える運動があること。
ファーストフードでも、従業員を人間らしく扱い、
きちんと店の台所で調理して利益を出している店があること。
これらが書かれている。明るい情報で終わるのが救いである。
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世間話、時事ネタ系
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昨年、ウェブ進化論なる本がヒットし、
Web2.0なる言葉が雑誌などで見られるようになりました。
そして、Web2.0を体現する企業として、
さかんにグーグルの名前があげられれています。
あの巨大なマイクロソフトを倒した、
グーグルこそが世界政府に成りうるものである…。
Web2.0バンザイという本が多い中、
Web2.0という言葉のもつあいまいさ、
実態のなさを警告している本。
著者は、「マスコミでは言えないこと」という
メルマガを発行されている方です。
http://www.mag2.com/m/0000125990.html
さて、では、グーグルとは果たしてそれほど巨大で、
無謬の企業であるのか?
グーグルの基本的な姿勢は、
自ら何かを生産するのではなく、
他人の作ったHPを検索させたり、
衛星写真を使ったり、
誰かの作業にただ乗りでサービスを提供している。
インターネット回線にしても、他者のサービスを使い、
自らはその維持費用などを負担していない。
これはYou tubeにも言えるのですが、
大きなデータをダウンロードすることは
回線に多大な負担をかけるもので、
こういうコストを負担しないことに、風当たりが強くなっている。
まだ、旧来のスタイル、Web1.0と揶揄されるヤフーですが、
Webメール、ブログ、SNSなどのWeb2.0といわれるサービスも
一通り提供している。
決してグーグルの一人勝ちではないのである。
そして、Web2.0の特徴として挙げられる「集合知」。
不特定多数の人たちが集まって意見を述べ合い、
知恵を出しあうということですが、
あの悪名高い2ちゃんねるもそれに相当する、という。
要するに、グーグルとアマゾンだけが
Web2.0ってわけじゃないぞ、ということか。
素人が集まる集合知の危うさ。
グーグルが実は膨大な個人情報を握っていること。
そして、グーグルは中国で、天安門という言葉を
検索できないようにしたことがある、
政治的には幼い企業であること。
その幼い企業が、
たとえば米国の支配のもとにおかれたらどうするか…。
楽天的だけではいられないWeb2.0の実態が浮かび上がる。
実は私、これを読みながら違和感がありましてね。
Web2.0という言葉は知っていたけど、
それほどナーバスになることだろうか。そう思いました。
だいたい、普段の会話の中では聞かないし。
一部のIT関連の人とマスコミが騒いでるだけなんじゃないか。
そう思うこと自体が、Web2.0という言葉はBuzz Word、
つまり根拠のない、明確な実体のないものであるという
著者の主張を肯定しているんだな。
インターネットの抱える問題点に興味のある方には必読。
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世間話、時事ネタ系
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2007年08月08日
しまった。
読んでて不快感しか残らないなんて、
内田春菊、やりおるな。
「そこまで書いちゃって、いいんですか──!?
異能の作家が創作の秘密を初公開。
話の作り方からデビューの話まで、
舞台ウラのエピソード満載の異色創作入門!」
これ、本の宣伝文句なんですが、
売るためとはいえ出版社もよくやるよ。
そして、へえ、この人の創作入門なんておもしろそう、
と思った私もバカにもほどがある。
最初に、人称の違いについて少し書かれている。
小説を書くのに、主人公が語る一人称、
主人公と相手が中心の二人称、
客観的な視点で描く三人称。
最初、春菊さんは一人称でお話を書き始めたそうだ。
小説を最初に書く人というのは
たいていそうだと思う。書きやすいのだそうだ。
ちなみに、新人賞の応募作品のほとんどはこのタイプなんですって。
しかし、主人公の語りだと、
主人公がいない場面を書くのが難しくて、
今は三人称の方が楽なんだそうだ。
と、小説の書き方っぽいのはこのくらい。
あとは、基本的に、
「作家相手に話してるんだから、書かれてもいいってことでしょ。」
という解釈のもと、
人の悪口をかきつづられている。
その場で反論できないタイプの人間だから、
後で書くしかないんだそうだ。
日本では、女は男に口答えできない。殴られるから。
家庭のことは外で話してはいけないらしい。
そんな描写が多々見られるが、いつの時代の考えなんだと思う。
殴られたら殴り返す、そもそもそんな男は相手にしない。
私の周りの女の子はたいていそうだけどな。
鬼嫁日記とか読んでないのかな。
男性誌のグラビアを例にとって、
こんな妄想ありえないと憤慨してみせるが、
妄想なんだからいいじゃない。
三浦しをん読んでみろよ。
男性からすると噴飯モノの妄想がくり広げられてるよ。
作家は編集者と寝るべきか。
扇情的なタイトルにしたところが内田春菊らしい、
そう見せかけてこの人らしい
異質な小説論でも書いてくれるのかな。
最初は好意的に思えたタイトルでしたが、
読み終わる頃には、
「お前が誰と寝ようが関係ないよ!」と、
やや乱暴になってしまった夏の午後でした。
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世間話、時事ネタ系
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2007年07月21日
週刊プレイボーイの
人生相談コーナーに寄せられた質問と回答集。
その中でも傑作と思われるものを編集した本です。
これは。
文句なしに手元に一冊置いておきたいおすすめ本。
回答者がいい。
柴田錬三郎、松本人志、岡本太郎、アントニオ猪木、
リリーフランキー、開高健、赤塚不二夫、吉本隆明、
遠藤周作、松山千春…。
こんな豪華な顔ぶれで、面白くないわけがない。
みんな、常識を軽く飛び越えていて、
フツウの人生相談では聞かれないような回答が
たくさんある。
若者の悩みに、人生経験豊かな大人の男性が答えていて、
時には叱り飛ばし、時には共感し、時には笑い、
時には切々と諭す。
せっかくなので、いくつかの質問と回答を。
人生は賭けだと思います。
僕はまだ若いのでそんな瞬間はないのですが、
という悩みに、岡本太郎はこう答える。
「二者択一をするとき、いつも危険なほう、
破滅へつながるほうへ賭けてきた。」
ブサイクで、整形手術を考えている若者に、
リリーフランキーは。
「整形してもいいと思う。カツラをかぶっている人が、
カツラをかぶることで安心しているのと同じだから。
でも、ブサイクで得をすることもある。
きれいな子が歌を歌っても、アイドルね、ですんじゃうけど、
ブサイクだと音楽性を高く評価されるよ。」
リリー氏の回答にはもっと、
彼らしいエロ爆発のものもあるんですが、
とりあえずこちらでは割愛いたしますね。
ご了承ください。
アントニオ猪木に、猪木さんは誰かに悩みを相談しますか、
と聞くと、
「ストレスよりおれのほうが早い」。
開高先生、男性はなぜにスケベなんでしょうか、
という質問には一言。
「女がいるからです。」
野坂昭如に、友人に彼女をとられた、と相談してみると、
「もと友人を殺し、旧恋人に首を届け、
『俺たちの分まであわせてシアワセになってくれ』
と言うしかない。」
みんなふざけているようでいて、
その中にきらりと光る名言があり、
その洒脱、達観、諦念、楽観にはなんともいえない味がある。
自分の悩みもたいしたことがないみたいに思える。
これ、自分に10代後半の男の子がいたらぜひ読ませてあげたいなあ。
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世間話、時事ネタ系
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日本人とユダヤ人と聞くと、
やっぱり山本七平の書いた同名の本を思い出してしまう。
豊かな自然に恵まれ、外国に征服されたことのない日本人は、
艱難辛苦を乗り越えてきたユダヤ人に比べると、
あまっちょろい子供みたいなもんだ、という内容の本です。
高校生のときに読んで、ほお、と感心し、
その後本多勝一とぐだぐだの論争を繰り広げているのを見て
幻滅した記憶がある。
「また日本人がボロボロに言われてるのかな」なんて、
少し自虐的なヨロコビにひたりながら開いてみた本書、
思っていたものとぜんぜん違いました。
著者のエリ・コーヘン氏は駐日イスラエル大使で、
空手の達人でもある。
そのコーヘン氏が、日本人とイスラエル人は
多くの素晴らしい共通点を持っていると主張している。
日本人は宗教的な民族ではないと思われがちだが、
実は大変宗教が日常に溶け込んだ民族である。
家に神棚を作ったり、子供の成長に合わせて神社に参ったり、
神道の教えが浸透している(ちょっとかけてみました)という。
それは、ユダヤ教の教えが日常生活に大きな影響を与えている
ユダヤ人の生活様式に似ているものである。
また、ユダヤ教には報いを求めない献身がある。
それは、日本の武士道に通じるものである。
コーヘン氏が属する空手の流派は
松涛館というところらしいのですが、
そこでは4日間昼夜問わず集中的に練習する
「集中稽古」なるものがある。
それは、ユダヤ人にとっての
大贖罪日の概念と合致するものである。
大贖罪日にはただ神への祈りを行い、
食べることも飲むこともしてはならない。
そのストイックさこそが空手の教えにつながるという。
他にも、ユダヤ今日の教えの中の英雄たちが、
時には壮絶な自決を遂げたことも、
日本のカミカゼ、切腹の精神との共通点としてあげている。
伊勢神宮に参っては、灯籠にダビデの星を見つけ、
男系男子が継ぐ祭祀の家系と皇室の共通点を見つけ、
四国では神社の紋が、
ユダヤのろうそくを立てる燭台に似ていると感嘆する。
外国人が好きそうな日本がたくさん出てくる。
なかなか興味深い一冊でした。
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世間話、時事ネタ系
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多分、私の頭が悪いせいだと思うんだけど、
いまいちおもしろく感じられなかった。
新書には何度か、こうやってタイトルにだまされたことがあるが、
今回もその感をぬぐえない。
無血革命って、そんなこと言われたら
幕末の江戸城無血開城を連想させて、
こりゃまたすごい
ドラマチックな提言がされてるように思いません?
それはいい!
ぜひこの年金が不透明な今に求められる本ではないか!
そう思ったのに。
と、ながながと前置きを書いているのも、
あんまり紹介すべきところをピックアップできないからなんです。
この本、私がタイトルをつけるとしたら、
「年金の歴史及び豆知識」ってとこだな。
ね、売れそうにないでしょ。
では、本書に納められている年金トリビアをご案内。
もともと年金とは、
貴族が妾や芸術家に対して与えるものであった。
産業が発展するにつれ、
労働者を確保するためのインセンティブとしての
役割を果たすようになる。
米英で初めて年金制度を導入したのは
アメリカン・エクスプレス社である。
日本では、明治維新後、
武士たちに対する生活保障として始まった。
現在、日本で年金といえば、
企業が従業員のために支払う厚生年金、
公務員のための共済年金、
主に自営業者が加入する国民年金がある。
年金積み立ての問題点は、
加入者がどれだけ支払ったのかが明確にわからない。
改革を先送りにしたので、
問題が大きくなっている。など。
あと、欧米各国の年金制度に関しても
くわしく説明がされています。
著者は生命保険会社に勤務されていて、
年金の仕組みや歴史に関しては
とても深い知識をお持ちのようです。
なので、そういったことに興味のある方にはとても
役に立つ本ではないでしょうか。
ただなあ、無血革命というほどの明るい提言が、
いまひとつ読み取れなかったのは私の読解力不足でしょうか。
せっかく、
シンクタンクを立ち上げよという提言がなされているが、
読んでみると戦前の「満鉄調査部」の歴史が延々と
書かれていていささかがっくり。
これじゃあやっぱり不安だよ、年金。
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