2010年11月23日

あなたの身近な人が「新型うつ」かなと思ったとき読む本






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あなたの身近な人が「新型うつ」かなと思ったとき読む本  
倉成 央  ¥ 1,575  すばる舎 (2010/1/14)

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そもそも「新型うつ」とは何なのか。従来のうつ病と、何が違う
というのだろう。

これまで、うつになる人は責任感の強い、真面目な人が多かった。
年齢は40代から50代。一日中気が晴れない、物事への興味が失わ
れてしまうなどの症状が見られた。不眠、体重の減少もある。

この新型うつは、20代から30代の人に多く見られる症状である。
真面目な人というよりも、自分はなんでもできるといった、漠然
とした万能感を持つ人がなる例が報告されている。

納期にストレスを感じる、協調性に欠ける、仕事熱心ではない、
人から認められたいという強い願望がある人も、この新型うつに
なりやすいそうだ。

対処法も書かれているが、先にこの新型うつ、従来型とどう違う
のか、先に述べておこうと思う。

まず、従来型のうつの人は、自分がうつであることを自覚しない
場合が多かった。だが新型うつの人は自らうつであると公言し、
進んで医療機関に相談に行く。

また、元気に過ごせる時間があるのも特徴だ。従来型うつの人が
沈みっぱなしであるのに対し、新型の人は休日になると生き生き
する例が見られる。趣味に打ち込むなど、元気を取り戻す時間が
ある。

他責の症状が見られるのも新型うつの特徴である。

従来型うつの人は「仕事がうまくいかないのは自己管理が悪いせ
い」と考える。自分を責める。だが新型うつの人は「過剰なノル
マ、上司のパワハラのせい」と、他者を責める思考に陥りがち。

そしてこの新型うつ、従来の治療があまり効かない。投薬も効果
がなく、長期の療養はかえって病状を長引かせる恐れがある。復
帰できても、すぐに再発する可能性が高い。

新型うつの人に対して、周りの人が戸惑う例が多く報告されてい
る。

うつ病であると診断はされているが、好きなことには元気に取り
組んでいるのである。がんばれと励ますと逆ギレされることもあ
り、どのように手を差し伸べるべきか、周囲の人は悩んでしまう。

よい対応は、淡々と事実を伝えること。感情的にならず、冷静に、
患者に対して「できること」を伝える。彼らが何でつまづいてい
るか、一緒に探してあげる気持ちで話しかけよう。

実例が出てくる。この新型うつになり、仕事に行けないという夫
のために、毎日会社に電話をしてあげる妻がいる。

著者はまず「私が電話をするのはどう考えてもおかしい。あなた
がしてください」と、きっぱり断るようにすすめた。してあげな
きゃ、という気持ちを捨て去らなければならない。

事務的に、だが、相手を思いやっているのだということを念頭に
置いて、患者がするべきことを伝えてあげなければならない。


読んでみた、正直な感想。「こりゃ、周りの人が大変だなあ」

甘えてるだけのようにも、わがままなだけのようにも、見えちゃ
うもんなあ、この新型うつという病気。(ごめんなさいよ)

だが切り捨ててはいけないのだという。この病気が、人と人との
関わりの希薄さの中で生まれたものだとしたら、もう一度他者と
のコミュニケーションを見直すべきだと先生は言うのだ。

とても易しい文章なので読みやすかった。ご興味のある方はぜひ。














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2010年11月17日

映画館の入場料金は、なぜ1800円なのか







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映画館の入場料金は、なぜ1800円なのか  斉藤 守彦
¥ 1,680   ダイヤモンド社 (2009/11/28)

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恋人ができた。彼女の前の彼氏は頭の固い、経済観念に疎い男
だったのだそうだ。彼女はいつもその男の悪口を言っている。

なぐさめ、同意し、優しく抱き寄せようとする。と、突然、彼
女ははっとした顔で言うのだ。「私、やっぱり前の人が好き!」

……と、まあ、こんな感じの肩透かし感が残ってしまう本だっ
た。ちょっと残念。だけど内容はとても興味深かったので、そ
の要点をさらりとまとめてみようと考えている。

映画を鑑賞する料金は、通常1800円である。多くの人がこれを
高いと考えている。そしてほとんどの人が、実際にはもっと安
い値段で映画を楽しんでいる。

映画の日、レイトショーなど、さまざまな割引制度があるから
だ。実質的には1200円。これが人々が映画を見ている料金と考
えられる。

映画が消費者の下へ届く仕組みをまず見てみよう。作るのは製
作会社だ。そしてそれを配給会社が、文字通り配給する。上映
するのは映画館である。

それぞれは、メーカー、卸問屋、小売店に例えることができる。
問題は、その三つがすべて同じ資本のもとにあることだ。

映画の値段がどのように決まるか、ご存知の方はおいでだろう
か。実は映画には、卸価格というものがないのだ。

映画館で上映されて、得られた興行収入を、配給会社、映画館
であらかじめ取り決めたパーセンテージで分ける。つまり、興
業収入の低下は映画館だけでなく、配給会社にも大きく影響す
るものなのだ。

だが、小売店が販売価格を決められない業界などほかにあるだ
ろうか。同じ資本だからこそできる、馴れ合いがそこに見られ
るのが問題。

近年ではその状況にも変化が見られる。きかっけはスターウォー
ズ・エピソード1の上映に関する、公正取引委員会の裁定だ。

この際、配給会社は大都市の一部の上映者に、鑑賞料金の値上
げを迫っていたのだ。これは公取委によって阻まれ、以後映画
館側が料金を決める流れが一般的になった。
(サービスデイなどの増加はこの流れによるもの)

実はこれまでの映画料金の高騰は、来場者の減少を覆い隠すた
めのものであった。客が減っているから、客単価を上げて興業
収入を維持していたのが現状だ。

一転、値下げ合戦の様相を呈している現在であるが、これも消
費者の側を向いているとは言えない部分がある。

映画館でできるサービス。本当に喜んでもらえる仕組みを作れ
ず、安易に値下げに走っているのが現状なのである。

外資系のシネコンができるまで、日本の映画館の施設は最悪
だった。硬い椅子、見えないスクリーン。本当の客のための改
革こそ、真に必要なものではないだろうか。


と、いう感じの論調なんだけど、やっぱり最後は「でも1800円
は妥当だよね」という締めで終わる。なんか、ちぐはぐ。

バイトの子が一生懸命だもん、いいじゃん、的な感じだったけ
ど、私はいまいち納得はできなかったな。自分だって、散々書
いてきたじゃない、という肩透かしが最後に残る。

でも勉強になったわ。ぜんぜん知らなかったもの。映画業界の
こういうお話。昔は映画を見るのに税金を取られてたんだって
ね。以来映画界は、内向き、身内意識というものが非常に強く
なったんだって。お上など信用できぬ、といわけらしい。

私にはやっぱり、1800円は高い。観るのはいつもレイトショー
ばかりだもの。自然にそうなっちゃう。

著者にもその結論で締めてほしかったな。でもこの方はとても
映画が好きなようだし、お仕事柄そうも言えないのかなとも思
う。

しかし読み応えあり、面白い本だったのは確か。












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2010年11月16日

心に響く小さな5つの物語







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心に響く小さな5つの物語  藤尾秀昭(著)、片岡鶴太郎(絵)
¥ 1,000  致知出版社 (2010/01)

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世知辛い世の中やけどね。いい話だってたくさんあるのよ。

胸が熱くなるお話が五つ。文字は大きくふりがなもある。小学生
なら十分読めるんじゃないかな。

縦の長さは約20センチ、厚みは2センチに満たない。鶴太郎さんの
挿絵がふわりと素敵なので、プレゼントなどにしてもよいかも。

・イチローの話

イチローは小学生のとき、こんな作文を書いていた。

「三年生の時から今までは、三百六十五日中三百六十日は激しい
練習をやっています。そんなに練習をやっているのだから、必ず
プロ野球選手になれると思います」

夢に対して本気、夢を見る代償を進んで払おうとしている。見習
うべき姿勢がそこにある。

・ラジオで聴いたOLの話

父が交通事故に遭った。働き者で、村の共同作業にも骨身を惜し
まず走り回る父だった。

病院にかけつけた娘に父は言う。「いいか、これからは『おかげ
さま』と心で唱えて生きていけ。みんながきっと助けてくれる。
『おかげさま』をお守りにしていけ」

父の死後、彼女は親切にしてくれる人に「おかげさま」と唱え続
けた。皆が親切にしてくれた。父がくれたお守りは、彼女を裏切
らなかったのだ。

・縁を生かす

小学校の先生のお話。受け持ったクラスに、気に食わない男の子
がいた。服装が不潔でだらしない。記録には、当然悪いことばか
り書いた。

ところが一年生からの記録を見直すと、大変朗らかで明るかった
その子が、母親の死をきっかけに暗く沈んでいった様子が記され
ていた。

同時に、母親のいない家庭が荒れているらしいことも。

先生は放課後、その子供に声をかけた。「先生、仕事をするから、
あなたも勉強をしない? わからないところは教えてあげる」

それから毎日子供は勉強を続けた。

彼は卒業しても、先生に便りを送ってくる。奨学金をもらって大
学へ進学したこと、医者になったこと、そして生涯の伴侶を見つ
けたこと……。


「縁を生かす」については、これでもかなり内容をぼやかしたつ
もりであります。読んでいただければもう号泣は必至。

短いお話ばかりだ。優しい気持ちになりたいときに。













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2010年11月02日

作家の酒






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作家の酒  コロナ・ブックス編集部
¥ 1,680  平凡社 (2009/11/25)

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この「作家の」シリーズは他にもいろいろあって、私個人は「作
家の猫」が一等気に入っている。もちろん「作家の犬」も好きで、
その上品な作りにはいつも感動させられるばかりだ。

ほんでもって「作家の酒」。しかしお酒ばかりではなく、彼らが
愛した食事も一緒に紹介されている。写真多し。各著書からの抜
粋、知人、家族らのコメントが寄せられている。

どの方もお酒を愛し、剛毅でいらしてそのエピソードはほほえま
しいものばかり。人間味豊かなお話ばかりで、何から紹介してい
いのか迷った。

田村隆一さん。詩人であり、翻訳家でもある彼は、毎朝ステーキ
を出すよう奥様に申し渡していた。添える酒は赤ワインだ。目覚
めると飲み始め、食事を終える頃には三杯は空いていた。

ウィスキーも飲む。あんまり飲むので奥様、思案されて、ミニ
チュアボトルに詰め替えて渡すことにした。この話を聞いて、訪
問客がこぞってミニチュアボトルを土産に持参したのだという。

しかしこの方、一日の終わりは納豆のお茶漬けだったというから
かわいらしいわね。ほうじ茶の茶漬けに、ウィスキーを添えて。

料理や暮らしのことをエッセイにつづった秋山十三子さん。お生
まれは京都の造り酒屋だったそうだ。

この方、お酒はたしなまれる程度だったとか。だが料理にはふん
だんに高級酒を使った。「酒塩」だとよくおっしゃっていた。

特級酒を贅沢に使った「ちりめん雑魚の炊いたん」(ちりめん雑
魚をしょうゆと山椒で味付けしたもの)は、店で買うものにはな
い特別な滋味があった。

ショートショートの星新一さんは、イタリア料理がお好きだった
ようだ。六本木「キャンティ」という店によく通った。ピザが好
きだったのだ。

明るい酒の人だった。小松左京氏がそう語っている。陽気で冗談
が好きで、酒は自然にそこにあった。

夢遊病かと訪ねられたことがあった。星氏、答えて曰く「そんな
こと酒乱」

宮脇俊三さんのおうちでの献立の写真がある。焼き松茸、くさや、
松茸の土瓶蒸し、板ワカメ、おぼろ昆布、枝豆、たたみいわし。
酒は日本酒とサントリーオールドだ。

手を加えていないものこそに、本当の美味があるとお考えだった。
大根おろしが特別に好きで、「腹いっぱい食べてみたい」と言う
のが口癖だった。

お嬢さんが台所に入ると、母親から「大根四本、全部すりおろし
て」と言われたことがある…。


こういう豪快なお酒のエピソード、最近はあまり聞かないような
気がする。豊かだったのだなと思う。

写真、どれも風情があって美しい。本屋などで見かけたら、ぜひ
手にとってぱらりとめくってみてもらいたい。






以後、ちょっとした煮物にも酒を使うようになった。
実にうまい。
そして金泉がなくなった。
また買わねば。









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2010年10月31日

できれば機嫌よく生きたい






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できれば機嫌よく生きたい  岸本 葉子
¥ 1,470  中央公論新社 (2010/09)

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エッセイ。がんをわずらったことがおありなのだそうだ。体のこ
と、暮らしのこと、本のこと。ほっと優しく息抜きをするような、
できるようなエッセイだった。

・がんの告知を受けて、「がんから始まる」という本を書いたの
が七年前。月日は過ぎたが、がんとのかかわりが一切絶たれたと
いうわけではない、あやふやな日々。

再発の懸念は消えない。レントゲンに影が見つかったときは、胸
に釘が差し込まれるような思いがした。漢方と食事療法も続けて
いる。再発の防止になっているかもしれないと思うと、やめる勇
気が持てないでいる。

話は変わって先日マンションのローンを組んだ。老いた父のため
に、部屋を買うことにしたのだ。返済期間は20年。

不思議なものだ。つい最近まで一年先のことすら考えられはしな
かった。それなのに、20年も先のことを考えて、私は話をしてい
る。心の回復が実感できた出来事だった。

・近所の化粧品屋を訪れたとき。お店のお姉さまに「シミが増え
たわね」と言われた。言いにくいことをずばり、言ってくれるの
は正直な人だと考えた。

お姉さまのすすめる品を、いくつか買って帰途に着く。

後日、友人と話をする。ほとんどの人が、化粧品は近所の店です
すめられたものを使っているのだと語った。

情報過多の時代でも、頼りになるのは昔風の人間関係だったりす
るみたいだ。

・書斎のラグに紅茶をこぼしてしまった。ベージュで毛足が長い
ものだ。

前に読んだ、おばあちゃんの知恵の本を思い出す。みかんの皮を
使うとよいと書いてあった。さっそくみかんの皮でラグをこすっ
てみるが、汁で黄色く染まってしまった。

泣きそうになる。しかしその後、洗剤を含ませた布で拭くと、紅
茶のしみは赤ん坊の手の平くらいに薄くなっていた。

場合によって違うとは思うけど、とりあえずこのたびはみかんに
助けられたみたいだ。

・何のために生きているのかと考えたことがある。就職をしたと
き、友が結婚をしたとき、仕事に意義を見出せなくなったとき。

しかしがんになってみて、「生きたい」と願う本能を目の当たり
にすることとなった。そこに「何のため」という理由づけは一切
必要ないのであった。

若くて健康なうちは、生きることに付加価値を求めがち。だが本
当は、生きていること自体が極めて希な、価値のあるものなのだ。


装丁が素敵。文章も上品で、すごくのんびりした気持ちになれた。

ゴミを捨てるために悪戦苦闘なさっていたり、干物が好きだった
り、家電製品を値切ってみたり。

普通の生活がきらっと光る、こういうのがエッセイを読む醍醐味
だよねえ。おいしい和菓子をいただいたような気分。














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2010年10月26日

あなたより貧乏な人






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あなたより貧乏な人  岡崎武志
¥ 1,260  メディアファクトリー (2009/10/14)

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役者、作家、貧乏だった人のエピソードを集めたもの。

一番最初に出てくる天本英世さんの話が強烈だった。仮面ライ
ダーで死神博士を演じた役者さんだ。

晩年テレビで人気者になるまで、彼は知り合いのクリーニング屋
で居候をしていた。営業が終わった夜の時間だけ、二階の部屋を
借りていたというのだ。昼間はホームレスである。

しかしその天本氏には、実は持ち家があったのだそうだ。

かつて彼には結婚を考えた女性がいた。十一歳年上の、それは美
しい未亡人であった。結婚までこぎつけたとき、天本氏の父が二
人のために家を用意してくれたのだ。

だが女性は去ってしまった。天本氏は「家は結婚した人のための
必需品。だから、結婚をしない男には必要がないものだ。家族が
いてこその家」と語っている。

「家も物も持たないことで、かえって度胸がすわった」とも言っ
ていたそうだが、その心中はいかばかりだったのだろう。

超売れっ子の芸人さんにも苦労の日々はあった。あの明石家さん
まさんも、大変な貧乏をしたことがあるのだという。

弟子入りをしたものの、女性問題で辞めてしまい、彼は一度東京
に出た。金がなくて借りた部屋は、新小岩の四畳半、八千円の部
屋である。

家具も夜具もそろっていなくて、タオルケットを巻いて押入れで
寝た。パチンコの稼ぎで食いつなごうとしたものの、うまくはい
かず景品の角砂糖で糊口をしのぐ羽目となった。

「まるでクマや。曲芸のクマと同じや。うろうろして角砂糖…!」

貧乏は男性ばかりではない。女性の芸能人にもいた。吉永小百合
さんも、貧しい家の出身でご苦労をされていたようだ。

吉永さんのお父様は、もともとは広い土地を持つお金持ちであっ
たのだそうだ。しかし事業に失敗し、税務署により差し押さえを
食らった。

彼女が芸能界に入ったのは、傾いた家計を助けるためである。空
の米びつを前に暗い目をした家族を、支えるためであったのだと
書かれている。

中学ではほとんど授業に顔を出せなかった。そのため、同級生か
らのいじめにあい、友達もろくにできなかった。

普通の暮らしがしたいと高校にも進んだが、この頃になると親が
仕事を抜けることを許してくれなくなっていた。学費を稼げと言
うのである。

期末テストを終えたその足で、撮影に向かったことがあった。
たった一人夜行列車に乗って、金沢まで行ったのだ。財布を盗ま
れ、三千円を失ったことに動転した。女優として、大金を稼ぐ身
であったというのに…。


貧乏話を集め、まとめた本ということだけど、ややとっ散らかっ
た印象があった。

まず、時代がバラバラ。昭和の話があれば、平成の話もあり、中
には大正の話もある。一口に貧乏と言っても、時代によってその
「味」の違いはあるはずなんだ。

また、著者の考えによると「金のあることが幸福ではない、貧乏
は怖くない」ということであるようなんだけど、その割りに笑え
るエピソードがそう多くないように思える。私にはね。

第二段のために、より面白いエピソードを手元に置いているそう
なのだが、できれば第一段から思い切りはじけてほしかった。
残念。












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2010年10月15日

ラクガキ・マスター 描くことが楽しくなる絵のキホン






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ラクガキ・マスター 描くことが楽しくなる絵のキホン 寄藤文平
¥ 1,500  美術出版社; 初版版 (2009/12/19)

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さらさらっと、上手に絵が描ける人がうらやましい。

「大人たばこ養成講座」などでおなじみの寄藤文平さんが、ラク
ガキの極意を述べておいでの本だ。絵の技法書というのとは少し
違っている。

「自分の考えを絵にするときの手がかり」。本の趣旨はこれであ
る。もやもやーっとした頭の中の考えを、より「らしい」イラス
トにするための線の描き方選び方がいくるも紹介されている。

同時に、著者ご自身の絵に対する考え方、世界観も文章の間から
垣間見られる。彼にとっては、たとえば木一本であっても、そこ
から広がる世界を表現することが絵の楽しみであるのだそうだ。

木一本。棒を描いて先に丸をつければそれも木である。だがそれ
では何がなんだかわからなくなってしまう可能性も大いにある。

特徴をうまく捉えて表現することが、ラクガキ画の基本といえる。

木には葉がついているものだけど、これを描くのは意外と複雑で
難しいように思える。

しかし葉を短冊だと考えてみたらどうだろう。棒に結びつけられ
た短冊と置き換えてみると、揺れるものしなるもの、動きをつけ
るのも簡単である。

枝はトーナメント表と考えよう。下から順に勝ち上がっていくあ
の表を、逆さにしてみるとうまい枝の構成が描ける。線に丸みを
持たせて、適当に葉を並べていくとそれらしい木が出来上がる。

広葉樹を描くときは、葉を開いた傘と置き換えてイメージする。
針葉樹は犬のシッポをたくさんくっつけたもの。

山は紙や布を何かにかぶせてできたシワを真似て描く。川は溝。
溝に橋を架ければ都市の川になるし、岩や葉っぱをくわえれば上
流の流れに見えるようになる。基本ができれば応用もたやすい。

粘土を細長くしたり、ちぎってみると雲になる。鳥の翼を描くと
きは、人の手の平をイメージするとわかりやすい。

面白かったのは犬猫、牛馬の違いだ。どちらも四つんばいの人を
考えて描くというのだけど、犬や猫は指で立つ人、牛や馬は爪で
立つ人を想像しろというんだ。牛や馬にはひずめがあるからだそ
うなんだけど、言われてみれば確かにそうなのかもしれない。

人を描くコツが秀逸。ラクガキの華はやっぱり人だと思うんだけ
ど、これにも独自の工夫がされている。

まず、モデルがある。想像してみていただきたい。

丸い頭、厚みのある胸部、そして腹の部分は薄っぺらいゴムのよ
うに伸び縮みが可能である。そして骨盤。これも立体に描かれて
いて、手や足はただの線だ。

わかりにくいかもしれないけど、上記のような人形をまず基本と
し、それから肉付け、動作を付け加えていく。胸部と骨盤の間が
薄くなっていることが、人の体の動きを表現するコツなんだそう
だ。

続く絵を見ると納得がいく。この薄い部分が硬直すると、力んで
いる人に見える。曲げると緩んでいる人になる。この動作一つで
だるそうに歩く若者、ダメ人間、疲れた人、酔っ払い、挙句の果
てには体を斜めにして歩くチンピラにも見えてくるのがほんと、
すごい。

人の体の基本の動きをマスターすれば、どんな人でも描けそうに
なるからつくづく感心、感動してしまう。

町を歩く人の動きも、このモデルに当てはめ、分解してしまいそ
うな自分がちょっぴり怖くなる

見える世界も変わりそうだ。新しい自分に出会えるかもしれない、
なんだかとっても楽しい一冊だった。













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2010年10月13日

バカボンのパパよりバカなパパ 赤塚不二夫とレレレな家族







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バカボンのパパよりバカなパパ 赤塚不二夫とレレレな家族  
赤塚りえ子  ¥ 1,680  徳間書店 (2010/7/1)

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痛々しい本だった。酔っ払って、電信柱にぶつかって溝にはまり、
頭から血を流しながらうずくまって吐き戻している人が「あたし、
酔ってないよー、楽しいよー」と言っているような切なさが、私
には残った。少なくとも私には。

著者は赤塚不二夫氏の娘さんだ。亡き父のエピソードをまとめた
もの。

薬品工場で働いていた赤塚氏は、つげ義春氏の誘いを受けて仕事
を辞める。漫画一本で生きていこうと考えたからだ。トキワ荘に
住む石森章太郎氏の手伝いをしながら技術を磨いた。

遅咲きだった。が、昭和58年、デビューを果たし、アシスタント
にやって来た登茂子さんと結婚。著者のりえ子さんが生まれたと
き、すでに赤塚家は貧乏とは無縁の家となっていた。

遊ぶことが大好きな両親だった。登茂子さんは芸術家肌の感性が
鋭い人で、モダンな作り、サイケデリックな内装の家では、仲間
を招いてのホームパーティがよく行われていた。

りえ子さんは幼いながらもパーティの席に顔を出し、酒の酌をよ
くしていた。常識にはとらわれない両親で、父からは酒を、母か
らはタバコを呑まされたことも覚えている。勉強しろと言われた
ことは一度たりともなかった。

赤塚氏は女性関係が派手な人だった。旅行に行くにも交際してい
る女性が同伴するのが常だ。母が皿を割って泣いている姿を、り
え子さんはその目で見たことがある。

離婚。母は八つ年下の幼馴染と結婚した。キータンと呼ばれたそ
の男性は、母とりえ子さんのよき理解者となった。

赤塚氏、つまりは父と再会したのは祖父の病気が悪化したときで
ある。最初は気を使っていたものの、すぐに打ち解け「バカオヤ
ジ」と呼ぶこともできるようになった。

破天荒な親だった。スカトロのアダルトビデオを、赤塚氏に見せ
られたことがある。とはいえ、AVは初見ではなかった。ラブホ
テルが好きな母と旅行に行って、それ自体は何度も見た覚えがあ
る。カテゴリーの複雑さに感心するばかりだった。

父に言われてヌード写真を撮ったこともある。雑誌に掲載するの
に際して、りえ子さんは背中だけが写ったものをと父とカメラマ
ンに頼んでおいた。しかし掲載されたのはばっちり前が写ったも
のだ。

抗議すると「誰がお前の背中なんか見たいか」と叱られ、それも
そうかと納得した覚えがある。

りえ子さんはイギリスに渡り、芸術を学んでよき伴侶を得た。父
と母、それぞれを見送り、赤塚氏が残した会社を継ぐことになっ
た。

赤塚氏の二番目の妻がよい人で、手はずを整えていてくれたの
だった。困難も多かったが、タモリさんなど、温かい人の励まし
を受けて、著者は父の作品を守って生きようと考えている。


レレレの家族なんて副題がついているので、あのお話系のほのぼ
の苦労話かな、温かい気持ちになれるかな、なんて思って手に
とったのだけど、読んでみてげんなりするばかりだった。辛いわ。

家族についてのインタビューを受けて、りえ子さんは正直に、楽
しいばかりを話した。だが記事はなんだか悲しい論調になってい
て驚いた。記者もいい加減だな、という感じの文章があるのだけ
ど、これにはつい、腕組みをしてうなってしまいそうになった。

痛々しいと感じている人は、私一人ではないのだなと思った。

アマゾンのレビューすらやらせに思えてくる今日この頃。ほかの
人の正直な感想を聞いてみたいところ。












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2010年09月28日

着ればわかる!







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着ればわかる!  酒井 順子
¥ 1,400   文藝春秋 (2010/09)

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要はコスプレ! 制服好きの酒井順子さんが、思いつくまま気の
向くまま、ついでに欲望の赴くままに、さまざまな制服にチャレ
ンジされている。

セーラー服、自衛隊、バスガイド、ビーチバレー、キャバクラ嬢、
スチュワーデス、ゴスロリ、合唱団、巫女、十二単などなど。

どれも楽しそうなのだけど、これは私もやってみたいと思うもの
を、独断と偏見で選ばせてもらいました。どんな感じか簡単にご
紹介。

・タカラジェンヌ、男役

宝塚の役者さんは、皆ご自分でヘアメイクをなさるのそうだ。

鼻の両脇に影を入れて鼻を立たせ、まぶたにくっきりラインを入
れてつけまつげで飾る。眉はいったんドーランで塗りつぶしてか
ら、上から男性らしい鋭い眉を書く。

グレーのタキシードを着て、足を開いて座ってみると、これまで
味わったことのない感情が湧いてくるのがわかった。

女の子たちを寿司屋のカウンターに連れて行って「何でも好きな
ものを頼みなさい」と言いたくるような気持ち。

宝塚の女性たちは、ドーランで顔を塗りつぶし作りかえるように、
自分の性を一度消して異なる性を演じている。そこに禁忌の色気
がにじみ出るのではないだろうか。

・茶摘娘

着物に前かけ(エプロンではないぞ、断じて)、手ぬぐいを頭に
巻いたあのスタイル。かわいいよね。

今は機械で摘むことが多いが、昔は人の手で摘んでいた。仕事を
するのは若い娘さんで、この季節だけ周辺地域から集められてき
ていたのだそうだ。

絣の着物に伽半を巻いて、動きやすい格好をする。このとき、絣
の着物を膝上まで折り曲げるので、裾から腰巻が見えるのがとて
もかわいい、色っぽい。

腰巻は、既婚の女性は浅黄、未婚の女性は赤とはっきり区別され
ていた。男性も、誘うべき女の子を見分けやすかったのではない
かと、酒井さんは妄想をたくましくしておいでだった。

この時期、茶畑にはたくさんの人が仕事に訪れていた。先に述べ
た茶摘娘もそうであるが、茶師と呼ばれる男性たちも多くこの場
所にやってくる。

恋の一つもしてしまう、スキー場のアルバイトのようなものだっ
たに違いないと、これも楽しそうな酒井さん。

実際には大変な仕事だったみたいだけど、くたくたになるまで働
いて、ちょっぴり胸をはずませるようなことがあったのかもしれ
ないね。


着てみることでいろんなことがわかってくる。自衛隊では所属す
ることの厳しさと美しさに感心した。スチュワーデスはアスリー
トのような自律が必要とされる。カウボーイならぬカウガールに
もなってみたが、肉食のアメリカ人との違いをほとほと感じ入る
ばかり。

ゴスロリファッションを着ると、笑顔になっちゃいけないんだっ
て。あるがままの自分を見せるなんて、はしたないことをしては
いけない。

たかが服。しかしそれ一枚で、まったく違う自分を垣間見ること
ができるみたいだ。













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2010年09月27日

セックスしたがる男、愛を求める女






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セックスしたがる男、愛を求める女  ¥ 1,575
アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ  主婦の友社 (2010/7/14)

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「話を聞かない男、地図を読めない女」の著者による男女論第二
弾。なるほどと思う箇所も多かった。

内容を一言で言うと「男性が考えることの大部分はセックスと食
べること。女性は資源を持った強い男が好き」ということ。

人の本能について論じている。

愛や恋、結婚に関しては、近年それを取り巻く社会的状況が大き
く変化した。だが一万年前の狩猟時代から、人の本能というもの
はそうそう変わってはいない。

コンピューターに例えてみる。社会的状況や育ちから得られた思
考はソフトのようなもの。対して人の本能は、それを動かすハー
ドのようなものと考えられる。

生き残るため、種を残すための本能が、愛や恋にも大きな影響を
及ぼしている。男性と女性はそれぞれの役割から、愛や恋に対す
る考え方もまるで違っているのである。

男が好きな女と、女が理想とする女は違う。女はモデルのような
スリムで平らな体型の女を目指すが、男が好きな女の体はバスト
とヒップの対比が7対3。子供を作るのに適した体型なのだという。

男はやせた女が好きとは、女の思い込みなのである。

一方で、女は笑わせてくれる男が好きだ。人生の明るい面を見る、
健康な人が好き。狩猟時代、食べ物を持ってきた名残もあるのか、
料理ができる男も好む。コミュニケーションが上手で、安心させ
てくれるというのも大切なポイントになる。

向上心があり、豊かで健康で、そういう意味での「資源がある男」
が女には好まれる。

誠実であることも重要だ。子供を生み、育てる期間をともに生き
てくれる男性を、女性は選びたいと考えている。

また、男性の脳にはたくさんの小部屋がある。特定の機能を発揮
する部屋だ。一度に一つのことしかできないが、集中力には長け
ている。

男性が愛とセックスを別々に考えられるのは、この機能のおかげ
といえる。女性にはわかりづらい部分でもある。

そして私が本書でそらもう、ものすごく勉強になったことがある。
それが、これ。男性の脳には、空っぽの小部屋があるらしいとい
うこと。

実は私、このことで夫とよくけんかをしたことがあるです。彼が
ぼんやりしているとき、私はつい、何を考えているのか強く問い
つめてしまうのですよ。

すると彼は答える。「何も考えてないよ」

でも私は納得がいかない。起きて、覚醒している時間帯に、何も
考えないことがあるのだろうかとひたすら疑問に思ってしまう。
問い詰めてしまう。

女性の脳は、同時にたくさんのことを考え、処理する力があるそ
うなのだ。その私にしてみれば、本当に本当に、空っぽの時間と
いうものはまったく理解ができないものだったんだ。

しかし、本当らしい。びっくりしたよ。

男性にはこの、空っぽの小部屋に閉じこもり、何も考えない時間
が絶対的に必要なのだそうだ。一日に数時間、それがないとおか
しくなってしまうらしい。はあ、ご苦労さんだこと!


まあいろいろね、社会的な環境とか、そういうものをかんがみる
とあれこれ文句も言いたくなる一冊かもしれない。しかしまあ、
こういうホンネもあるわいなあと、納得できる部分も十二分に
あった。

両性がうまくやっていくコツは、女性は男性を「たくさん理解し
て少なく愛し」、男性は女性を「理解することなどあきらめてた
くさん愛する」ことなんだって。

なるほどなあ。














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2010年09月21日

禁煙セラピー イラスト版






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禁煙セラピー イラスト版  アレン・カー
¥ 950  ロングセラーズ (2007/3/1)

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増税を機会に禁煙を宣言する人、いざ踏み切る人、踏み切るよう
命令される人、周りにいろいろいる。みんなやめたいと、本音で
は考えているものらしいんだな。

決して楽しくはないみたいだ。ではなぜ、やめることができない
のか。

その心理状況まで詳しく分析した「禁煙セラピー」。15カ国で翻
訳されたベストセラーで、もちろん今でも売れ続けている。そん
でもってこの本は、その禁煙セラピーをイラストつきで解説した
もの。

じっくり読むなら禁煙セラピーの方がいいと思うけど、本を読む
ことに慣れていない人なら、こっちを渡してあげた方がよさそう。

さて。喫煙者は実は、タバコを吸うことをあまりよくないことだ
と、自らも考えているらしい。その証拠に、吸った本数などをご
まかして報告することが往々にしてある。

タバコに含まれるニコチンは、あのヘロインよりも依存性が高い
のだという。しかし、喫煙は未だ「愚かな習慣」程度の認識でし
かなく、その危険度が軽視されているといえる。

喫煙者は、タバコを吸うことに利点をいろいろと見出そうとする。

楽しい。リラックスできる。集中できる。手持ち無沙汰が解消で
きる。菓子やワインと同じ嗜好品じゃないか!

しかしよく考えてみて欲しい。タバコを吸えばリラックスできる
というが、そもそもタバコを吸わなければ、タバコがないことで
いらいらせずに済むのである。

タバコを吸うとリラックスできるという「幻想」は、タバコへの
飢餓が一瞬満たされることを意味している。だが先も述べたよう
に、タバコと縁を切れば飢餓そのものから「永遠に解放」される
ことになるのだ。

タバコを吸うための言い訳はいろいろできる。だがそれは、タバ
コという悪魔が喫煙者の目を、耳をふさぎ、タバコを吸い続ける
ための欺瞞を語らせているのにすぎない。

そう、タバコを悪魔だと考えてみれば筋が通る。親友のふりをし
て、慰めの顔をして、喫煙者を縛り続ける悪魔なのだ。

タバコの本当の姿をちゃーんと見てみよう。おいしくない。タバ
コを吸うことは、本当はストレスなのである。退屈はまぎれない
し、集中力も出ることはない。いいことなんかない。

やめてみれば、肉体的な禁断症状は二、三日でおさまる。問題は
その後の心理的な焦り、苛立ちだ。

一本くらいならいいかな。念のために取っておこう。そう考える
うちはまだ禁煙はできない。もう一度心を開いてよく本書を読み、
「最後の一本」を口にする日を選択してもらいたい。


すごい面白い表現があったのでご紹介してみる。

いわく「喫煙は脱いだときの安堵感を味わうために、わざときつ
い靴を履くこと」。

脱いでしまう、もしくはきつくない靴を履けばいいということな
んだね。自ら苦しいことを選んでいるというのがよくわかった。


夫に読ませてみるつもりなのだ。効果が出ますように。











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2010年09月15日

オータ教授の居酒屋ゼミナール






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オータ教授の居酒屋ゼミナール  太田 和彦
¥ 1,365  ぴあ (2010/08)

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「昨今の若者は酒を飲まないというが、飲み方を知らないだけな
のである」

そう豪語(?)するオータ教授が、三人の若者に酒の飲み方を指
南していくというもの。四人のおしゃべり形式で進んでいくので
読みやすい、面白い。

教授のおすすめ居酒屋も多く紹介されているが、こちらは東京限
定というのが少し寂しいかな。でも、生き生きとした写真で雰囲
気は十分伝わってくる。この方の著作には全国の居酒屋を紹介し
たものもあるようなので、ご興味のある方はぜひどうぞ。

さて、この居酒屋ゼミには守るべき五カ条がある。

一、自分たちだけで騒ぐな。周りの人と調和してこそ居酒屋。

二、注文は早く。居酒屋料理は基本的に一人前にあつらえられて
いる。自分の食べたいものをパパッと注文してしまおう。

三、食べ物を残すな。卓の上には常に二皿程度というのがいい。

四、年長者を敬え。いい居酒屋には長老がいる。

五、携帯電話禁止。これはもう、いわずもがな。

そして教授は絶対的な「とりあえずビール」推進派なのである。
居酒屋に着いたら人数分のビールをとりあえず注文してしまえと
若者に命じている。

誰かが飲めばいいのだ。特にビアホールなどでは、ささっと注文
して届いたビールをごくごくと飲み干してしまいたい。若いうち
にそういった、明快で健康的な酒を味わって欲しいと考えている。

また、日本には素晴らしい酒がたくさんある。日本酒もぜひ学ん
で、楽しんでもらいたい。一人でたくさん注文はできないから、
複数人で行ってそれぞれ別の酒を頼んでみるといいだろう。

合間に水を含みながら、いろんな酒を試してみる。いくつか飲ん
で、その日一番を見つけることができれば、次第に好みもわかっ
てくるというものだ。酒の浮気は自由。たくさん試そう。

料理はその店のおすすめを頼んでみるといいだろう。四季折々の
味が楽しめるのが日本の居酒屋の素晴らしいところ。タケノコだ、
鮎だ、マツタケだと、旬の味に合う酒を探すのもまた楽しい。

料理を頼むとき、あわててしまう人がいるが、そんなときはまず
お通しを食べて落ち着こう。ビールさえ頼んでおけば立派な客だ。
ゆったりとした気持ちでメニューに向かえばよい。

女性をデートに誘うときは、初めての店には行かない方がいい。
慣れた店で、等身大の自分を見せることが大切だ。

女性の側でも「あなたが普段行く店に連れて行って」と頼んでみ
るとよいと思う。彼がどんな人間か、行く店の雰囲気でわかろう
というもの。


行きたくなっちゃったな、居酒屋。週末に読むべき本だったかと
しばしの後悔を味わっているところ。













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2010年09月14日

「若者はかわいそう」論のウソ







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「若者はかわいそう」論のウソ   海老原 嗣生
¥ 798  扶桑社 (2010/6/1)

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なんや、いろんな意味で息苦しい本だった。こう、子供のバタ足
みたいな。文章もちょっと、バタバタかな。

とはいえ、関心、興味はてんこ盛りでこの本を手に取りはした。
今年も就職氷河期だというが、それが「ウソ」だというならこれ
ほどありがたいことはない。いざ、気分を明るくしたいと思って
読み始めたわけだ。

最初に「若者かわいそう」的な主張をするベストセラーをぶった
切る。

・ワーキングプア 門倉貴史著

ワーキングプアは546万人。門倉氏はこれを「全労働者の4人に1
人」と書いている。しかしそれでは全労働者数は2184万人という
ことになるのだが、それは少なすぎると感じないだろうか。

理由は、門倉氏が「賃金構造基本統計調査」というデータを使っ
ているせいだ。上記のデータはお役所が民間企業から徴収するア
ンケートを基に作られている。

回答数は年によりまちまちだし、調査項目も変わる。回答する企
業そのものも少ない。全体を見ているとは言いがたいデータだ。

・若者はなぜ三年で辞めるのか 城繁幸

城氏は著者の中でこのように主張する。年功序列に支えられた日
本の企業では年配者が厚遇されている。若者はその将来が見えず
転職してしまう。

著者、以下反論。現在でも40歳前後で課長になれる人は5割いる。
リクルートの調査によると、役職者、昇進者は過去とそう変わり
がない。

若者が昇進できないというのは恣意的なデータによるウソである。

ホワイトカラーの仕事は昔と変わらず、数は減っていない。問題
はブルーカラーの仕事が減ったことだ。また、大卒の就職率の低
下が嘆かれているが、これは大学が増えすぎたことが問題である。
大学生の質の低下も気になるところ。

大学生の仕事選びはブランド重視のままである。中堅企業、目立
たないが良質な企業とのミスマッチが就職難を加速している。

また、正社員の数が減っているというが、若年人口も減っている
のだから当たり前のことと言える。

著者は非正規雇用、派遣という働き方の上手な活用を提案してい
る。解雇が簡単である分雇用も易しいはずだ。仕事がない人たち
の受け皿になるべきであるし、また、がつがつ働きたくない人の
ための仕事があってもしかるべきと考えている。

納得できることも多い。だが乱暴な論もある。

たとえば移民についての考え方。著者は経済活性化のための移民
導入を提案しているのだが、それに少しばかりの疑問符がわく。

移民は最長25年で帰国させることを前提とし、契約を結ぶ。日本
人との間にできた子には日本国籍を与えるが、外国人の夫婦に生
まれた子は帰国させ、本国での教育を推奨する。(手当てを出す)

しかしこれが机上の空論であることは、一般的な生活を営む大人
なら容易に看破できることと思う。

生活の基盤ができた国を、25年経ったからと簡単に離れられるも
のだろうか。また、教育が必要な幼い子供を親から離して生活さ
せることが人道的に是とされるだろうか。(私はいやや〜)

「若者がかわいそうではない」ことが大前提としてあげられてい
るわけだが、少々薄い。そもそも「ブルーカラーが減っただけ、
ホワイトカラーが減ったわけじゃないから安心だよ」などと、よ
く簡単に言えるものだと、ちらっと考えてみたりした。

関西にいた頃は気づかなかったが、ここ愛知県に住んで「ブルー
カラーで安定した正社員」というのがどれほど暮らしの安心につ
ながるか、若者の支えになるか、骨身に染みてわかるようになっ
た。

地方には大事なんでっせ。そういう仕事。

最後「派遣村」などで有名になった湯浅誠氏との対談が載せられ
ている。まるでかみ合っていないのがものすごく面白い。ほんと、
よくこれを載せたものだと感心するばかり。新書。















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2010年09月10日

ヘンな校則






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ヘンな校則  ヘンな校則研究会
¥ 500   イーストプレス (2010/07)

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ペーパーバック。コンビニコミックのような体裁。安くて面白い
からありがたい。全国のおかしな校則を集めたもの。

名誉のためだろう、校名は伏せてあるものが多いので、ここでも
それに倣うこととする。

・テストの当日「今日、徹夜なんだ」と自慢してはならない。
・夏場に下敷きを使って扇ぐことを禁止する。
・プールに入るときは溺れたまねをしない。

先生方もお困りなんだろうけど、わざわざ校則で禁止すべきこと
なんだろうか。

男女交際についても、妙な校則はたくさんある。

・校内で異性と会話する場合は会話用紙を提出し許可をもらい、
会話室で会話すること。
・男女交際をする場合は、6者面談すること。
(両親を交えてということだろか。6人そろえば誰でもいいのだ
ろうか)

これはどうかと思ったんだけど。うん、いろんな意味でどうかと
思う。

・校内での性行為は原則禁止。校長に申請後はある程度許す。

校名は伏せてあるが、どの県かはまるわかり。鹿男先生の学校に
はこういう校則はなかったんだろうか。

・登下校中、鹿に乗ってはいけない。

休み時間にも目を光らせている。しかし特定の業者をひいきする
のはどうなのだろうか。

・お菓子禁止。ただしうまい棒は休み時間のみ許可する。

・少しでも官能的な言葉を発したら停学とする。
・教室から最寄のトイレ以外は使用禁止。

・服装違反をした者は半年間教頭と交換日記をする。
・髪の毛が薄い人の頭を見て笑わない。
・下着をはいて登校すること。(制服は着なくてもいいのか?)
・靴は革靴。色は黒、茶、白。(白の革靴ってどうなの?)

学校に持ってくるものも年々変わってるよね。先生方が神経をと
がらせるのもわからなくもないが。

・携帯電話は学年主任が折る。同じく、マンガは学年主任が破る。
・女子は原則として、最低一つはぬいぐるみをつけること。
・本物、玩具は問わず銃の持ち込み禁止。(もはや犯罪)
・ナイフ、スタンガンは持ち込み禁止。(なんてバイオレンス)

休日の過ごし方。

・カラオケに行っても歌ったり食べることは禁止。
・夏休みのキャバクラでのアルバイトは禁止。

一番すごい、いろんな意味ですごいと思ったのがこれ。

・校庭の一部は祟られているので、半径3メートル以内立ち入り
禁止。


自分の学校にどんな校則があったのか、思い出そうとしたけれど
思い出せなかった。そもそも読んだ記憶もない。平和な学校だっ
たんだ。













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2010年08月31日

インパラの朝 ユーラシア・アフリカ大陸684日







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インパラの朝 ユーラシア・アフリカ大陸684日  中村 安希
¥ 1,575   集英社 (2009/11/13)

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第七回開高健ノンフィクション賞受賞作。二十六歳の女性がバッ
クパックを背負ってアジア、アフリカを歩いた。旅行記。

以下、いくつかのエピソードを抜粋してみたい。

インド、コルカタ。ボランティアを志願し、マザーテレサの家を
のぞいた。美しく整備されたその家では「人手は足りています。
寄付金ならば受け付けますが」と言われた。

オーストラリアから来た女性と知り合った。教師の仕事を辞めて
来たのだという。彼女は理想と現実に揺れながら「今日も自分は
がんばったと、疲れて眠りにつきたいの」と語った。

中東イラン。ここでは旅の計画があやふやになった。イランの人
は親切で、ぼんやりした旅人がいるとあれこれ世話を焼いてくれ
る。彼らに任せた。

ある家に招かれ、バラのジャムを貰った。彼らは言った。「イラ
ンの国際的なイメージが良くないのは知っている。だが私たちは
宗教の束縛があまりない社会を望んでいる。宗教より経済」と。

ヨルダンでは爆撃音を聞いた。彼女はかつて、イラクで人質に
なった青年を思った。もし自分がその立場になったら?

「責任だって追及される。責任を取るのも死んでいくのも個人で
あって国家ではない。個人となって責任を取り、死んだりするの
は嫌だけど、国家という無責任な総体の、陰謀の一部を担いなが
ら、誰かが死んでいく様を眺めているのも嫌だった」

アフリカへ移る。アジアでの旅の記録はぶつ切り、例えて言うな
らAVのサンプル版みたいなもどかしさが残る文だったが、アフ
リカへ移る頃になると思考、文章がまとまってくる。ちゃんと最
後まで、一応流れるようになる。

イエメンからジブチへ。荷物を運ぶ船に乗せてもらおうとする。
一人で乗り込もうとするが、犯罪に巻き込まれる恐れがると聞き、
同じく旅をしていた韓国人の若者と便宜上、夫婦になる。

ケニアでは彼とともにタンクローリーに乗り込んだ。助手席など
ではなく、燃料を運ぶタンクの上だ。

サバンナの真ん中でトラックが故障し(文中では車軸が折れたと
ある)、乗客は皆下ろされる。代わりの車を待つが、国連やNP
O、テレビ局の「高級車」は止まってくれなかった。

ケニアの男性が彼らに謝罪し、我々は恥を失ったと嘆いた。

ウガンダで、HIVの子供たちの孤児院を訪ねた。子供たちは彼
女になつき、特に一人の少年と心を通わせた。孤児院を経営して
いるのは個人である。行き届いた援助、本当のボランティアとは
何かを、彼女はこの出来事を通して考え始める。

ジンバブエではインフレのため、生活が破綻していた。そんな状
況で、ドルを持っている者は勝者だった。

彼女は映画を見、CDを買い、友人たちと中華料理を食べに行っ
た。その帰り、男たちに襲われた。友人が引きずられて輪から離
される。

あわてて追いかけ、敵につかみかかった彼女はしたたかに殴られ
た。警官が来て一大事にはならなかったが、敗北感が残った。

自分がしているのは「貧乏旅行」であったはず。間違いではな
かったが、所詮は先進国に生まれた者の道楽でしかない。金がす
べてと、ドルの強さに目がくらんだ己の心がうとましかった。


まあなあ、いろんな意味で「若いなあ」と思わせられる本だった。
考えはごちゃごちゃ、書くことにも手馴れてはいない。

そのくせもったいぶった言葉で寸止めをくり返すから、なんか賢
そうには見えるけど、結局何が言いたいのかわからんという。

ヨルダンの箇所で引用した文章だってそうやで。ここでは旅行者
と国家、旅行者の責任の取り方が論じられているはずなのに、突
然「国家の陰謀」なんて言葉が出てくる。読者は唖然、呆然だ。

多分なのだけど、著者はイラク戦争について、ここで「思い出し
た」のだと思う。前後にイラク戦争と自衛隊派遣についての文が
あるからそう見当違いではないと考える。

「旅行してて何かあっても個人の責任だよね。国家がどうのって
ことじゃないよね。あ、そういえばさ、国家がおかしなエゴをむ
き出しにするからイラク戦争なんか起きるんだよね。悲しいこと
だよね」という、連想ゲーム型の、いたって未整理の思考がそこ
にあったと推察される。(編集、直せよ!)

おまけにこの文がみっともないのは、「国家なんか陰謀だらけ
じゃん。関わってほしくないし、私はフリーなんだわ。だけど責
任をとって死ぬのはイヤなのよー」という、泣き言が挿入されて
いること。

いや、もちろん死ぬのはイヤやで。それはわかる。しかし国家が
どうのこうのと言うのであれば、ここは一つ「自由な旅行者であ
る以上、私の旅には私が責任を負う」みたいな啖呵を切っておく
べきだったのではないだろうか。泣き言はその後でしかるべき。

ぜえんぶごっちゃにしてしまって、なおかつその未熟さを難しげ
な言葉で隠そうとするところがみっともない。さらけ出す勇気を
持て、と言いたい。それが読みたい。

以前読んだ「絶対貧困」がランバ・ラルだとすれば、「インパラ
の朝」はガルマ・ザビみたいなもんだ。過剰な感傷、過度の装飾
に頼るのは、そう、坊やだからさ。

しかしまあ、読みたいという人をコロニー落としまでして阻止し
ようとは思わない。若さにあふれた、繊細な旅行記であることは
認める。



だけどさ、同じ年齢の頃に書かれた深夜特急に比べると、やっぱ
り落ちるな。

これはだけど、筆者だけのせいではないよ。ちゃんと整理する人
が、言うべきことを言ってあげなきゃいけなかった。










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名言で楽しむ日本史







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名言で楽しむ日本史  半藤 一利
¥ 819   平凡社 (2010/6/11)

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文庫。これはもう、楽しい本だった。

何せ名言の数が多い。そして解説が面白い。「花の色は移りにけ
りな」だとか、「敵は本能寺にあり」とか、ふうんそれが名言な
のわざわざ取り上げる必要があるの的な言葉もあるのだが、解説
が面白いからいい。

それに、「私に何の罪があるッ」とか、「鎧が重とうなった」と
か、それただのぼやきかつぶやきじゃねえの的なものも収録され
ているんだが、しかし、読ませる。解説が。

もうさすが、なんである。歴史小説家の半藤先生と一緒に、過去
つぶやかれたキャッチーな言葉を知りながら、歴史を学んでいけ
る。歴史の面白さはエピソードにあると書かれているが、まさに
その通りだと思う。

「私に何の罪があるッ」は、大化の改新で殺された蘇我入鹿の言
葉である。悪政を正すための大改革であったと私たちは習ったわ
けだが、著者は坂口安吾の言葉をここで引用している。

「大化の改新は悪政を正すクーデーターなどではなかった。蘇我
『天皇家』を倒す武力革命だった」

「天皇制」がまだ確立されていない時代、それはただの権力闘争
であったというわけだ。歴史は強者によって語られるものである。
と同時に、一つのつぶやきがその当時なりの真実を私たちに伝え
てくれる。

時代はさかのぼって大阪夏の陣。このとき、豊臣方についた武将
を、徳川家康はなんとか己の手の内に引き入れようとした。

一人は後藤又兵衛。播磨の国を与えると誘われて「武士の本懐に
あらず」と断った。

徳川方は朝日の出る勢いであろう。十日二十日、持ちこたえるの
も大変そうな豊臣方を裏切っては、武士の看板をおろさねばなら
んと彼は言ったそうだ。

また、真田幸村も徳川の誘いを断って豊臣方につき、戦死した。
彼は又兵衛よりも多く、信濃一国を条件として提示された。彼の
答えはこうだ。「日本国を半分賜るとも(わが決意)ひるがえし
難し」

昔の日本人は一本骨が通ってたねえ。

その他諸々、本当に面白いものがたくさんあるのだけど、一気に
人気の幕末まで歴史を辿ってみようと思う。

やはり、龍馬だ。

「姦吏を一事に軍(いくさ)いたし打殺し、日本をいま一度せん
たくいたし申し候事にいたすべくとの神願にて候」

「土佐の芋堀りともなんともいわれぬ居候に生まれて、一人の力
で天下を動かすべきは、是また、天よりするべき事なり」

「恥ということを打ち捨てて世の事はなるべし」

著者はこの解説で、龍馬を暗殺したのは大久保利通ではないかと
推察している。武力革命に反対する龍馬が、彼にとっては邪魔で
あった。彼の居場所を一番知っている可能性があったのも、利通
である…。


なんだか、メジャーどころばっかり取り上げてしまったな。地方
紙にて連載されたものなのだそうだ。名言の数は265。どの解説
もユーモアに富んでおり、詳しく、興味深い。

自己啓発のためのそれそれあおり型名言集ではない。じっくりと
「人間観察」ができる一冊。歴史小説が好きな方、歴女さんには
ぜひともお勧め。










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2010年08月29日

世界でいちばん小さな三つ星料理店






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世界でいちばん小さな三つ星料理店  奥田 透
¥ 1,365  ポプラ社 (2009/10/1)

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ミシュランの覆面調査員は七度、八度は店に足を運ぶのだそうだ。
店主、店員にものを尋ねて、外国人が利用しやすい店であるかど
うかも調査している。

銀座小十の奥田透さんは、ほかの店の様子を尋ねられて、本屋に
並ぶグルメガイドを買って手渡した。相手が世界に名だたるグル
メガイド、ミシュランの覆面調査員だと知らずに。

奥田さんは静岡県生まれ。大の王選手ファンだった父の影響を受
けて野球を始めた。真面目で勝気な性格だったようだ。練習は誰
にも負けないくらいにした。

中学ではキャッチャーを務めた。がんばったが上位にはいけず、
チームプレーの限界を悟った。高校で始めたサッカーも、常に他
者以上の練習量をこなしたが選手にはなれなかった。

自失の時期を送っている彼に、母は親戚の家に行ってみるようす
すめた。そこでマグロの仲買人の仕事を手伝うようになり、その
面白さに目覚める。

努力して極められるような道に進みたかった。チームプレーには
懲りていたので、個人の技量を突き詰めたいと考えていた。

仲買人になろうと弟子入りを申し出るが、相手は「料理人はどう
だ?」と考えてもいなかった道を示した。

そこから、ただ上を目指していく彼の料理人人生が始まる。

最初にアルバイトをした静岡の店で、就職をさせてもらうつもり
だった。だが基礎を学んでからの方がよいと諭された。

「一番大変で一番厳しいところ」を望んで紹介されたのは、実家
のそばの喜久屋という料理屋だった。兄弟子達と二段ベッドで寝
泊りする修行の日々が始まった。修行は厳しく、給料も安かった
が、辛いと感じたことはなかった。

仕事の場では、できる限りの工夫をした。「自分がやります」と
仕事を買って出て、教えてもらうのも忘れなかった。

アルバイトもした。金のためではない。将来店を開くために、経
験を積みたかったのだ。接客を学ぶためにバーで、魚を知るため
に朝四時に起きて中央市場で働いたりもした。

京都にも修行に出た。半年あまりそこで過ごし、日本料理の歴史
の深さに感嘆した。

彼は次に「青柳」という店に弟子入りを志願する。店主が書いた
本にいたく感銘を受けたからだ。

半年間電話を続け、ようやく会ってもらった。最初は店主の運転
手としての入社だった。次に青柳そごう店に配属され、お運びの
仕事をするようになった。

ここでもただ努力と工夫を重ねた。ほかの社員に反感を買うほど、
熱心に取り組み続けた。だが、三年それを続けているうちに限界
を悟り始めた。

料理の修業がしたかったのに。店主に訴えると、やっと青柳の料
理人としての仕事を与えてもらえることになった。頑張った甲斐
があったと思う。これが一年、二年であったらだめだったと思う。
黙々と与えられたことをこなしたことが、評価されたのだ。

青柳で修業した後、彼はやっと念願である自分の店を開くことが
できた。憧れだった陶芸家、西岡小十にも店を訪れてもらうこと
ができた。

順風満帆であったはずだが、彼はもう一つ、やりたいことがあっ
た。地元の食材を使って工夫を凝らした料理を作ること。

日本一、世界一と彼が考える町、東京で勝負することに決めた。
客が来ず、資金繰りも滞って死を考えたこともある。だが妻や、
周りの人たちの協力を得て軌道に乗せることができた。


ざっとご紹介すればこんな感じではある。が、書ききれなかった
情熱こそが、この本の趣旨、魂である。この本は、徹底徹尾妥協
のない人の生き様を描いたものであるんだ。

よいと感じたこと、損得ではなく必要だと思ったことに体当たり
でぶつかり、道を切り開いてきた人の記録。その情熱と気力に圧
倒されそうになる。

下がり気味のモチベーションに、夏の疲れでくたくたの体に、カ
ツを入れてくれる一冊。













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2010年08月24日

2013年、アセンション後の地球








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本日は ◆世間話、時事ネタ系

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2013年、アセンション後の地球  中丸 薫
¥ 1,365  青志社 (2010/06)

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「話題の本」という定義もあいまいに思えて、数年前から自分な
りのルールを定めて置いている。

町の本屋でちらほら見かける本であること。アマゾンの売上ラン
キングが十万位以内であること。その二つだ。それがかなえばそ
こそこ「動いている本」であるのかなと、最近は考えている。

その定義をもってすれば、これも相当の「話題の本」であること
には間違いがない。この人の著作はうちの近所の田舎本屋でも、
ついでに言えばブックオフでもよく見かける。読んでいる人が確
かにいるんだ。

とまあ、言い訳をしておいて。

中丸薫さんはコロンビア大学を卒業後、企業のコンサルタントを
一時務めた。だが彼女の真の目的は、平和のために尽くすこと、
真実を人々に話すことである。当時築いた人脈を生かし、彼女は
日々、地球の真実を人々に語り続けている。

2012年、地球に大きな変化があるという。中丸さんはそれを禊だ
と考えている。

地球を蝕んでいるのは裏社会、影の勢力だ。それはインフルエン
ザを流行させたり、オバマ大統領の暗殺を計画したりしている。
あの中川昭一大臣も、彼らの手によって封殺された。

食糧危機に乗じて、人々を支配することも考えている。ICチップ
を埋め込み、気に入らない人には食料の配給をしないという施策
をとる可能性がある。

禊は、そういった影の勢力を一掃するためのものである。

実は地球には、何度かそういった禊の時期があった。ムー大陸や
アトランティス大陸が滅びたのは、そういった禊のせいなのであ
る。

次の禊、2012年に行われるそれは、人々の心の浄化で乗り切れる
可能性がある。人の心が革新されることで、地球は新しい段階に
踏み出すことができる。

地球の内側、地下の奥深くには地底人がいる。地上人と違い、2万
5千人ほどのわずかな人数で暮らしている。だが彼らはより進んだ
科学と考え方を持っており、地上人もそのレベルに達しなければ
ならない。

それこそが2012年の禊を生き残る鍵になる。

自給自足を試み、食料による支配から逃れ得るよう、各自努力し
よう。わがままな人は周りの人との協調を学び、他者依存の人は
自己の確立を進めよう。

案ずることはない。地球外には進んだ文明を持つ宇宙人が57種族
存在する。友好的な人が多い。中丸さんの知人にも、宇宙と交信
してそのメッセージを受け取っている人がいる。

彼らは、万が一禊がうまくいかなかったとき、地球人を救うプロ
ジェクトを用意しているのだという。地上と見まごう大きな船が
何隻も作られ、救出の手はずは整えられている。案ずるなかれ。

911のテロはアメリカの自作自演だった。イラクの戦争において、
アメリカは古代人の残した大切な文書を略奪した。オバマ大統領
はインカ帝国の皇帝の生まれ変わりで、世界平和と人種差別を心
から憎んでいる。

ちなみに我らが鳩山元首相は、ブッダの弟子の生まれ変わりなの
だそうだ。幸夫人も女性ながらにブッダに帰依した人だったとい
うから、友愛がその指針であるのは当然だった。


はあ。いろんな意味で目がすべってなかなか前に進まない本だっ
た。だいたいやね、根拠がまるでないのよ。こうなる、こうだ、
とさまざまな事象が述べられているが、その根拠の記載がない。

まあ、愛情に生きよ、真実を追究せよというのは人として間違っ
てはいない、とは思うけどね。

だが、だ。しかし、だ。でも、だ。一度世紀末を生き延び、ノス
トラダムスの預言をかいくぐり、おまけに五島勉氏のその後を案
じている私としては、眉根につばをつけてやり過ごすのが精一杯
というところ。

(今アマゾンで検索したら、五島氏、2010年にも本を出されてい
るのね。また読んでみようかしら)












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2010年08月17日

Q人生って?








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Q人生って?  よしもと ばなな
¥ 1,260   幻冬舎 (2009/10)

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装丁が素敵で思わず手に取った。よしもとばなな氏の人生相談。
これもよい本だった。

どの質問も、どの回答も素敵だ。適度に大人で悟りがあって、と
いって突き放しているわけでもない。ときに苦笑を浮かべながら
納得してしまう自分がいた。

Q、過去に付き合っていた男性をひどく傷つけてしまい、彼が薬
物中毒になってしまった。以後誰かと深く関わるのが怖い。

A、たとえ付き合った相手が死んでしまっても、それは自分の責
任ではない。人と密に付き合うとはそういう覚悟がいる。

それに、深い付き合いでない、軽い付き合いであったからと言っ
て、人を傷つけてしまう場合がないわけではない。また、相手が
どれくらい傷ついているかなんて、誰にもわからない。

自分の足で立って初めて恋愛はできるものだし、傷ついたからと
自暴自棄になって薬物に走った男性との恋が、本当に深いもの
だったのかどうか、再考してみてはどうか。

Q、こんな世の中で、子供をまっすぐ育てるのにはどうしたらい
いか。

A、ダントツに多い質問であり、よしもと氏自身が日々悩んでい
る事柄である。目に映るものは変なものばかりだからだ。

子供の心は柔らかい。見なくていいものは見せなくていい。親が
ネットになって、落ちてしまう心をケアしてあげたい。

あと、子供は「言っていることとやっていることが違う」とすぐ
に気がつくものだ。いい加減は良いけど、インチキはやめよう。

たとえば、ホームレスのすごいにおいの人がいるとする。思わず
よけてしまって、「差別はよくない」と言えるものか。

子供には、「あの人には問題はないけど、あまりにも臭かったの
で思わずよけてしまった」と本当のことを伝えよう。

そして「でももしあの人が倒れていて助けを求めていたら、あの
人がいくら臭くても、救急車が来るまでくっつきそうな距離でそ
ばにいる」と、教えてあげるのがいいと思う。


他にもいろいろ、素敵に優しい回答があるけれど、私はこの答え
がとても好きだと思った。

ホンネと建前をさり気なく教えつつ、さらに人とは世間とは、ど
んなにきつく見えてもどこかに善があることを、伝えてあげられ
る素晴らしい答えではないかと思う。

他にも、仕事に悩む女性だとか、死とは何かを考える問いだとか、
読み応えのある質疑応答がたくさん。寝苦しい夜に。












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2010年08月15日

くじけないで







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くじけないで   柴田 トヨ
¥ 1,000   飛鳥新社 (2010/3/17)

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もともと自費出版で出された本なのだそうだ。今年で99歳になる
柴田トヨさんが、新聞に投稿した詩を集めたもの。

短い詩だ。難しい言葉もない。ややこしい比喩も、難解な暗示も
そうないように思える。たとえて言えば「お母ちゃんの言葉」と
いった感じ。

・倅に
何かつれえことがあったら 母ちゃんを思い出せ 誰かにあたっ
ちゃあだめだ あとで自分が嫌になる ほら 見てみなせ 窓辺
に 陽がさしてきたよ 鳥が啼いてるよ 元気だせ 元気だせ
鳥が啼いてるよ 聞こえるか 健一

・先生に 
私を おばあちゃんと 呼ばないで 「今日は何曜日?」「9+
9は幾つ?」 そんなバカな質問を しないでほしい

「柴田さん 西条八十の詩は好きですか? 小泉内閣をどう思い
ます?」 こんな質問なら うれしいわ

・思い出
子どもが授かったことを 告げた時 あなたは「ほんとうか 嬉
しい 俺はこれから 真面目になって働くからな」 そう答えて
くれた

肩を並べて桜並木の下を 帰ったあの日 私の一番幸福だった日

・くじけないで
ねえ 不幸だなんて 溜息をつかないで 陽射しやそよ風は え
こひいきしない 夢は 平等に見られるのよ 私 辛いことが
あったけれど 生きていてよかった あなたもくじけずに

・貯金 
私ね 人からやさしさを貰ったら 心に貯金をしておくの さび
しくなった時は それを引き出して元気になる あなたも今から
積んでおきなさい 年金より いいわよ

・二時間あれば
世間には まだ解決されていない たくさんの事件がある コロ
ンボ警部 古畑任三郎警部 二人が協力してくれたら 犯人を
きっとつかまえてくれる筈 二時間あれば


トヨさんのご実家は米穀を商う商家。幼い頃は裕福だったが、彼
女が十代の頃に家が傾き、奉公に出された。

最初の夫との結婚は失敗。三十三歳で再婚し、息子の健一さんを
授かる。賭け事が好きな夫だったが、辛い少年時代を送った人で、
家庭は大事にしてくれたのだそうだ。

空襲にもあった。死ぬほど辛い目にもたくさんあった。今は息子
の健一さんが来てくれる日が楽しみで、別れる時間が来るのが辛
い。一人暮らしだ。

だが、前向きに生きていこうとしている。詩作は彼女の幸せな時
間を過ごすやり方の一つらしい。

トヨさんの言葉は温かい。決して大上段に構えるのではなく、隣
にこっそりと座って語りかけてくれるよう。諭す言葉も親身なも
ので、肩の力を抜いて素直に受け入れることができる。

お母ちゃんの言葉。温かい気持ちになれる一冊。















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