作者の実体験を描いた話。
主人公は東北のある地域に生まれる。
まだ昭和のはじめくらいか。
3人の姉がいるが、長女と三女はほかの人とは少し違っていた。
生まれつき色素の薄いアルビノだったのだ。
肌の色も、髪の毛も白い。
瞳の色素が薄いため、視力も次第に衰えてくる姉たち。
まわりからも異質としてみられ、ひっそりと姉たちは暮らし、
家族の中にも重い空気が漂っている家庭。
ずっと昔に読んだのであまり内容は正確ではないのですが、
雪国の重い風景の中、
静かに息を殺して暮らしている様子が描かれています。
女性として、人間としての幸せを放棄して静かに生きる二人。
その重みに耐えることができなかったのか、
恋の破綻から、津軽海峡に身を投げた次女。長男の失踪。
長男が、病を治しに湯治に出かけるのですが、そこで恋に落ち、
そしてそれも彼女の死という形で不幸な結末に終わります。
そのときの、長男の静かに傷ついている様子が、なんとも言えず
胸に迫ります。
不幸な生まれつきの長女と三女。
自殺した次女。行方不明の長男。
破綻していく自分の兄弟たちの様子を、冷静に、
そして哀しみをもって描いています。
その様子を、白夜のような薄明かりの中を歩いているさまに例えて
いるのがこのタイトルになっています。
白夜行がヒットしましたが、この小説もなかなか。
「白夜行が好きなの」という女子には
「この本もなかなかナカセルヨ」なんて、
かっこよく決めてみませんか。
もう一回読みたくなってきたな。
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タグ:三浦哲郎

