2006年07月14日

白夜を旅する人々



作者の実体験を描いた話。

主人公は東北のある地域に生まれる。
まだ昭和のはじめくらいか。

3人の姉がいるが、長女と三女はほかの人とは少し違っていた。
生まれつき色素の薄いアルビノだったのだ。
肌の色も、髪の毛も白い。
瞳の色素が薄いため、視力も次第に衰えてくる姉たち。

まわりからも異質としてみられ、ひっそりと姉たちは暮らし、
家族の中にも重い空気が漂っている家庭。

ずっと昔に読んだのであまり内容は正確ではないのですが、
雪国の重い風景の中、
静かに息を殺して暮らしている様子が描かれています。

女性として、人間としての幸せを放棄して静かに生きる二人。
その重みに耐えることができなかったのか、
恋の破綻から、津軽海峡に身を投げた次女。長男の失踪。

長男が、病を治しに湯治に出かけるのですが、そこで恋に落ち、
そしてそれも彼女の死という形で不幸な結末に終わります。

そのときの、長男の静かに傷ついている様子が、なんとも言えず
胸に迫ります。

不幸な生まれつきの長女と三女。
自殺した次女。行方不明の長男。
破綻していく自分の兄弟たちの様子を、冷静に、
そして哀しみをもって描いています。

その様子を、白夜のような薄明かりの中を歩いているさまに例えて
いるのがこのタイトルになっています。

白夜行がヒットしましたが、この小説もなかなか。
「白夜行が好きなの」という女子には
「この本もなかなかナカセルヨ」なんて、
かっこよく決めてみませんか。

もう一回読みたくなってきたな。


ひらめき
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タグ:三浦哲郎

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