平日日刊話題の本の情報をお届けします。
自己啓発、料理、動物、経済、趣味のコレクション、
一緒に本を楽しみましょ♪
2006年09月07日
ニュース番組で、連日北朝鮮関連のニュースが流れています。
本のタイトルにもあるイージス。
ニュースでもこの言葉がきかれますが、イージスとは何ぞや。
ネットで検索したところ、
「イージスシステムとはレーダーで目標物を察知し、
それを処理(攻撃)するシステムの1つ。
コンピュータにより発見直後から多数の目標物に対し、自動的
に兵器を選んで対応するという点でより防空能力が高い」(オールアバウトより)
ストーリーは、このイージス艦について発表した
防衛大学生の論文から始まります。
経済発展だけを遂げ、中身のない日本を守るイージス艦は
「亡国の盾」であるというもの。
彼を危険視した防衛庁の秘密組織ダイスは、
彼を事故に見せかけて謀殺します。
それにつけこんだ北朝鮮の工作員、ヨンファは、
彼の父親であるイージス艦艦長宮津とともに「いそかぜ」を乗っ取る。
アメリカ軍が偶然にも作り出したグソーなる爆薬を、
首都に打ちこむべく、いそかぜは東京を目的地として進む。
高級士官によるクーデターを阻止すべく立ち上がったのは、
いそかぜを何より知っている専任伍長の千石だった。
いそかぜに潜入したダイスの工作員、如月行とともに
士官、北朝鮮の工作員と戦う千石。
とうとう、いそかぜはその姿を東京湾に現した…。
映画にもなっている大人気作です。
(ちなみに、映画だけを観たら消化不良になります)
この小説のおもしろいのは、
それぞれの登場人物の背負う過去が、とても密に描かれていること。
仕事に逃げることで、家族から孤立する千石。
優秀な兵士ではあるが、孤独を抱えている如月。
政治家、自衛官、ダイスの工作員や長官、北朝鮮の工作員も
単なる悪役ではなく存在感をもって描かれている。
どうしてこの小説をもう一度、と思ったかというと、
ヨンファの(映画のCMで、中井貴一が言ったキメ台詞)
「よく見ろ、日本人。これが戦争だ」。
この台詞が、今の日本に突きつけられているような気がして。
クーデターを起こしたいそかぜに対して、
他の自衛艦が攻撃できず、ミサイルを打ち込まれるシーンがあります。
「そちらから撃つことはできまい」と、
かつての友軍攻撃のスイッチを押す宮津。
戦力でありながら、
それを否定され続けた自衛隊の皮肉をついているようです。
戦争はもちろん反対。
でも、危機感を持つことを、ちょっと忘れていなかったか、
と思うのです。
まあ、福井さんの作品には、彼の国家感というか
思想がたっぷり行をつらねていて、
実はその辺を読み飛ばすことも多い私なので
あまりえらそうには言えないのですが。
グソーが発射されるまでのハラハラドキドキを楽しみつつ、
ちょっぴり北朝鮮とか、日本に対しても考えさせられる本。
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話題の小説系
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もともと涙もろい私。
読むにつれて、ほんとうにぼとぼと涙を落としてしまいました。
フランスでベストセラーになった本だそうです。
著者、ティムは、3歳で母親に電柱に縛られ、捨てられます。
母が去ったあと、アルコール中毒になる父。
イコロイインディアンの血をひく勇敢な男性でしたが、
妻に捨てられたストレスを、
暴力というかたちで子どもにぶつける日々。
やがて再婚したものの、虐待は日々ひどくなります。
足の骨を砕かれ、ソーシャルワーカーの手で
病院に入れられたのが4歳。
誰の見舞いもなく、7歳までを病院で過ごします。
他の子どものお見舞いのプレゼントの包装紙をこっそり手に入れ、
それだけを心の支えにしていたという悲しい日々。
退院したものの、行く場所もなく孤児院に入ります。
そのとき、近くにあった美しい白い家に、
彼は「幸せの家」と名づけました。
架空のものに慰めを見出すものの、
実際の救いはなく、やがて少年院に。
まわりの大人のひどい仕打ちに、脱走するものの、
仕事もなく売春をしたり、悪い仲間と付き合うようになります。
転機となるのが、人間味のある判事との出会い。
初めて彼に人間として接してくれた判事のために、
更正するために石工の仕事を始めます。
それから、ボクシングをはじめ、
チャンピオンになるものの精神的には満たされない日々。
彼の人生を救ったのは、クリスチャンの人々でした。
社会的に恵まれない人たちの暮らす共同体に入り、
愛すること、赦すことを教えられます。
神父さんたちの赦しに触れて、戸惑い、
何度も昔の自分に戻りそうになるが、
決して自分の弱さから目をそむけず、
精神的に立ち上がる主人公の強さ。
そういう人間をだめにしてしまう大人たちの恐ろしさ。
涙なしにはページをめくれませんでした。
やがて、上流階級の娘と恋をし、
立場の違いに戸惑いながらも結ばれる。
その娘は、彼が幼い頃心の支えにしていた「幸福の家」の娘だった。
実話なので、きれいごとだけではなく、
著者の葛藤がありありと描かれている。
性欲、復讐心、ぎこちない両親との面談。
愛すること、赦すことの大事さと大変さを教えてくれる本。
マザーテレサの逸話も出てくるのですが、
クリスチャンにはこんな心の立派な人が、現在もいるんでしょうか。
どうしたらこんなに強くなれるんだろうか、
とふと自省もした一時でした。
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話題の小説系
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2006年08月31日
ずいぶんと古い小説なんですが、
映画化されるときいてご紹介させていただくことにしました。
私、この小説大好きなんです。
映画は、主演がTOKIOの国分太一さんだそうです。
主人公は着物を着た落語家なんですが、どう演じるのか楽しみですね。
登場人物がユニークで、涙あり、笑いあり、最後はほんわかする、
「元気になれる」小説。
不器用ながら、恋愛も最後はハッピーエンドで、
やさしい気持ちになれることうけあい。
さて、ストーリーはというと。
主人公は、今ひとつ伸び悩んでいる落語家三つ葉。
どこをどうしていいのかわからず、成長できずにいる彼に、
落語教室の依頼が舞い込んできます。
集まった生徒たちは、みんなおしゃべりに問題を抱えています。
あがり症のため、テニスコーチの職を失いそうな従兄弟の良。
関西弁のせいでいじめられている小学生の竹林。
(舞台は東京です)
無愛想のせいか、
恋がうまくいかないクロネコみたいな女の子、十河。
解説者として第二の人生を歩みたい、元プロ野球選手の湯河原。
みんな、不器用で、根はいい人なんだけど、
いや、いい人すぎるせいで饒舌に口が回らない。
「あんた、しゃべりのプロだろう」ということで
集まる4人ですが、三つ葉にできることは落語を教えること。
それぞれの問題が浮き彫りになり、
少しずつへんてこなチームワークが生まれてきます。
竹林のために野球を教える湯河原だが、
野球で見返そうとする試みは失敗。
余計に孤立してしまった彼は、
クラスメイトを落語の発表会に招待します。
関西出身の小学生と、東京で劇団女優だった十河の、
「まんじゅうこわい」東西対決がクライマックス。
結局最後まで、みんな饒舌にはならないんだけど、
それぞれに少しだけ前進していく。
さて、若い落語家さんの知人、友人がいらっしゃる方、
おられます?
私はぜんぜん知らない世界だったんですが、
この本には落語界の様子もよく書かれていて、こちらもおもしろい。
人間関係に疲れてしまったとき、もしかしたら登場人物の誰か
に自分を重ねて読めるかもしれません。
そうしたらきっと、最後には明るい何かが見えるはず。
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話題の小説系
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福井晴敏さんといえば、
亡国のイージス、ローレライなどのヒット映画の原作者。
日本を憂い、自衛隊をテーマにした作品をヒットさせています。
その福井さんが、今度はガンダムをテーマに本を書いています。
文庫が先に発売されたようで、こちらは愛蔵版、ぶ厚い単行本です。
テーマは、アニメ作品でもあるターンAガンダム。
シャアもアムロも亡くなってから2000年。
核兵器で一度滅亡寸前になった地球は、
科学技術を忘れた人間が畑を耕しながら過ごしています。
宇宙に殖民していた人たちは、ひっそりと月に人工都市を作り、
いつか地球に還る日を待っていました。
地球環境を調べるために、
体内にセンサーを埋め込まれて地球におろされた
ロラン・セアックという少年が主人公。
他の仲間二人と地球に降りたロランは、
鉱山主の家庭に拾われ、仕事をしています。
ある日、月から月の人ムーンレィスたちが
宇宙船に乗って地球に降りてきます。
月の女王ディアナは、平和的な地球殖民作戦を願っていますが、
いろんな人間の思惑から、地球側と月は戦闘状態に入る。
今回も、たまたま主人公が、隠されていたターンAガンダムを
見つけ、乗り込みます。
女王ディアナと瓜二つの娘、鉱山主ハイム家の令嬢キエラが
入れ違い、事態を複雑にさせていく。
アニメは見ていないので、違いがあるのかわかりません。
が、ディアナの地球降下作戦が、
時を越える恋愛に起因するものであったり、
地球側の指導者グエンが、
ひたすら闘争を目指すのが過去のトラウマであったり、
人間の業みたいなものが書かれています。
黒歴史、と呼ばれている過去の地球の歴史や
懐かしいララァのせりふ、
ロランが実はニュータイプだったりと、
ガンダムの歴史はつながっているんだ、と思わせるエピソードが
沢山でおもしろかったです。
そして、福井作品には必ず出てくる爆薬「グソー」も
お目見え。
まあ、うちのだんなに言わせれば、ガンダムはファーストガンダ
ム以外は存在しないそうで。
ガンダムに「インスパイアされた」
福井作品として読むのが正解のようです。
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話題の小説系
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2006年08月28日
昨年大ヒットした恋愛小説ですが、ようやっと読んできました。
ナラタージュ。
回想という意味だそうです。
実際に、結婚を控えた主人公が
ひっそりと思い出す20歳の恋を描いた小説でした。
主人公泉は、婚約者とともに新居を見に来ている。
なぜ結婚しようと思ったのかとたずねる泉に答える婚約者。
「きっと君は、この先、誰と一緒にいても
その人のことを思い出すだろう。
だったら、君といるのが自分でもいいと思ったんだ」
高校時代、演劇部に所属していた泉は
社会科の教師、葉山に恋心を抱いていた。
葉山は結婚に失敗し、泉の気持ちを受け入れられないという。
だが、過去から開放されない葉山は、
気持ちの通じ合う泉を、特別に感じている。
卒業式、泉にキスをするが、
それでも教師と生徒の関係を壊すことはしなかった。
それから数年後、演劇部の発表会のため、
OBが集まることになった。
泉も久しぶりに葉山と会い、かつての気持ちが蘇える。
だが、葉山は決して一線をこえてこない。
互いに惹かれあっているのは周りも気がついている。
が、泉は告白してくれた小野と付き合う。
葉山の影に苛立ち、傷つけあう小野と泉。
そして、高校生の自殺をきっかけに
自分の気持ちにウソをつけなくなった泉と葉山は結ばれる。
しかし、葉山は実はまだ妻と離婚しておらず、
最終的には妻を選ぶ。
二度と交わることはない二人。だけど一生忘れない恋。
ひっそりと、だけど密に恋しあう二人。
文章よし、しとやかに降る雨のような小説です。
× × × ここから本音トーク × × ×
30代の自分には受け入れづらい小説でした。
ここから読みたくない人は読まないでください、すみません。
文章はうまい。今の若い人の文体ではなくて、
本当にしっとりにおいたつような描写で読ませます。
でも、葉山という教師にどうしても感情移入できないの、
おばさんは。
嫁姑関係でしくじった葉山。
嫁さんが姑を殺そうとするまで姑の肩をもち続けるって、
これは最悪でしょ。
それをトラウマに持って、
女子高生に「甘えていたんだ」って、
それはダメ!
壊れそうな、とか一生に一度の、
とか言うほどの重い恋愛としては小池真理子の「恋」の足元に及ばず、
純愛というなら村山由佳の「天使の卵」の方が
恥ずかしいくらい楽しめる。
この小説を好きという若い人を、否定しようとは思わない。
だけど、これと同じことをしようとしていたら、止めちゃうよ。
もっと幸せになろうよ!って。
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話題の小説系
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週末に、ちょっとしたお出かけに、
かばんのすみに入れておきたい一冊。
手帳くらいのサイズ、厚みながらなかなか贅沢な本です。
「東京湾景」の吉田修一。
「対岸の彼女」の角田光代
「池袋ウエストゲートパーク」の石田衣良
エッセイスト 甘糟りり子
「イギリスはおいしい」の林望
「海猫」の谷村志穂
恋愛小説の大家 片岡義男
「センセイの鞄」の川上弘美
これらの、今もう思いっきり旬の作家さんたちが
車をテーマに書い短編小説集です。
こんな思い切ったことを誰がやったのか。
これ、自動車メーカーの日産が
TEANAのホームページで連載したものだそうです。
こんなオシャレな宣伝なんて、日産、
役員報酬がむやみやたらに高いだけのことはありますね。
ちぐはぐな性格の夫婦を描いた話。
失恋した姉とドライブに行く話。
本を読むためだけに旅に出た男の話。
娘を嫁がせて、二人だけになった夫婦の話。
短編小説って、短くて、登場人物も少なくて、
場合によっちゃあ小説に登場する背景も少なくて、
だけど読み終わったときには感情の小さな波がぽわっとできる。
どの小説にも、感情がふるえる一瞬があって、さすがさすが、
と思いながら本を閉じることができます。
久しぶりにドライブにでも行くかな。
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話題の小説系
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2006年08月23日
ライトノベルというジャンルがありますが、
表紙の絵を見るとそんな感じ。
かっこいい戦士と、金髪のかわいい王女、馬、剣。
いやあ、もう、わくわくする要素が全部詰まっています。
舞台は架空の大陸ミュールゲニア。
主人公レインは、平民出身だが、
その無敵の強さでサンクワールの騎士としての地位を得ている。
だが、その口の悪さから王とは折り合いが悪く、
敵国ザーマインとの戦では謹慎を命じられた。
だが、それは戦いに勝ち目がないと踏んだレインが
仕組んだことだったのだ。
レインの予想通り敗走するサンクワール軍。
王が殺されたことを知った王女シェルファは、
城を出、初恋の人であるレインのもとに向かう。
魔法の力で、敵軍に囲まれた親友を助けたレインは、
ザーマイン軍を国から追い出すために、
王女を旗印に戦いを仕掛ける・・・。
まあこんな感じのあらすじです。
「ぶっちゃけ」なんて言葉を騎士が使っちゃったり、
文章が口語っぽくて、そこは私としてはマイナスをつけたいところ。
頭が古臭いのかもしれないけど、
やっぱり文章を書くにはそれなりの言葉というものがあると思うから。
若い人の小説だな、という感は否めない。
ただ、口が悪いが戦略家であり、悲しい過去も持つレイン。
貴族で、人がよく平民であるレインとも親しくするラルファス。
いつもにこにこして人のよさそうな部下と、
美人なんだけどやや難ありの騎士。
王女もぼけっとしているようで、ものすごいチカラを持ってる、
などなど、登場人物がとてもはまりやすい設定になっている。
多分、長い間構想を練る期間があって、
たくさんのサイドストーリーもあるんだろう。
キャラクターがそれぞれしっかりしているので、
読んでいても飽きなかった。
作者は吉野匠さんという方で、
ホームページで小説を連載しはじめます。
そこで20万ヒットを誇ったというから、
この小説がどれだけ支持されたかたわかると思います。
なんせ無名の作家さんなんですから。
最後に正直な感想。
田中芳樹のアルスラーン戦記、これが好きな方にはおすすめ。
レインはもう続編2も出ているし、
アルスラーンの続編を待つよりこちらを読んでみてはいかがでしょうか。
というか、私も待ってるんですが。アルスラーン。
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話題の小説系
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2006年08月22日
もうご存知の方も多いと思います。
日経新聞の連載小説が単行本になりました。
あらすじはこんな感じ。
昔、ヒット作を出したものの、今ではいい作品も書けず、
作家としては過去の人である村尾菊治55歳。東京在住。
富山のおわら風の盆という祭りで、京都に住む人妻冬香と出会う。
二人は京都で結ばれる。
やがて、夫の転勤ともに東京に居を移し、二人の関係はより深く、
そして逢瀬は頻繁になった。
まあ、こんな感じのことが、ありったけの性描写で語られる。
下着は白がいい、いやつけないほうがいい。
ブランデーをたらしてみたり、浴衣の胸元に手を入れてみたり。
エロ雑誌に載っている、
あんなこともこんなことも繰り広げられる。
子どもをほっぽり出して、菊治と会うことをやめない冬香。
母親を巻き込んで、箱根旅行にまでも行ってしまいます。
えーと。
私、一応女性なんですが、ここまで恋愛中心に、
人間はなれるものなのか。
自分をかんがみてみると、はっきりいってそれは無理。
さてさて、そんな恋愛(?)街道まっしぐらの二人ですが、
突然の冬香の死によって、後半、二人の愛が世に問われます。
例によってセックスの途中に「殺して〜!」と叫ぶ冬香。
それまでにも、類似したことは言ってるのですが、
とうとう菊治は強く首を絞めすぎ、冬香は死んでしまいます。
それから、逮捕され、裁判にかけられる菊治。
法廷で二人の関係を「録音した」
ボイスレコーダーの記録を聞かせる菊治。
しーんと静まり返る人々。
そりゃあひくわ〜!
美しいが冷静な検事(女性)にも妄想を膨らませる菊治。
そして、
好きな男に素敵な愛と技巧で抱かれれば、
女はエクスタシーに導かれる。
これを理解できない男は女をエクスタシーに導いたことがない。
エクスタシーの頂点で死ねた冬香は最高の幸せだ。
それなのに菊治は殺人という罰を受けるなんて、理不尽で不当だ。
この論法で、菊治は法律の矛盾を訴える。
もうここまで来ると笑えます。
最後は8年の実刑を食らって、
「冬香、ここが君の与えた愛の流刑地なんだね」
前にメルマガに書いたときは、役者さんは役所広司さんという
うわさがありましたが、豊川悦治さんに決まりましたね。
私としては古谷一行がよかった、と今になって思いました。
みなさまの考える菊治、冬香役がありましたら教えてください。
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話題の小説系
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2006年08月11日
アメリカに行ったとき、
荷物の検査で上着はもちろん、
靴まで脱がされたのには閉口しました。
おまけに本当に小さいはさみまで没収されてしまって。
私みたいなのがこんな小さいはさみで
テロを起こすことができるとでも思ってるんだろうか…。
その点、メキシコは鷹揚だった…。
2001年のことだから、もう何年たつんだ?
遠い国のことだけれど、9.11のテロは、
今でも私たちの生活にその影響を落としています。
石油の値段は上がりっぱなしだし、
イラクでは戦争がまだ続いている。
飛行機に乗るのにも、持込できないものが増えたし、
空港はやたら厳重だし。
リービ英雄さんは、アメリカ人で、日本語で小説を書いています。
著書には、「英語で読む万葉集」など。
この本は、小説のかたちをとっていますが、
ほぼ著者の実体験といっていいと思います。
アメリカへ里帰りする飛行機に乗った著者。
禁煙でいらいらしているところへ、
飛行機がNYの空港に降りられないというアナウンスを受ける。
「アメリカは攻撃されました」と、
悲痛な口調のアメリカ人パイロットと、
事務的に今後の予定を述べる日本人フライトアテンダント。
結局、アメリカへの入国が禁止され、カナダの空港に降りる。
目的地ではない場所で過ごす数日の様子を書いています。
身内は無事だったものの、妹の知り合い、自分も知っている
女性がテロの犠牲になったことにショックを受ける。
文章自体がやや散漫としてるような気がする。
印象を、つらつらと書き連ねているような感じの本でした。
だからこそ余計に、テロからうけた衝撃を思わせます。
アメリカ人にとって、
9.11は「自分の国が始めて他国に攻撃された」事件です。
その後の反応がやや過剰防衛的に思わなくもないですが、
一アメリカ人の反応、心象を知るのにはおもしろい一冊。
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話題の小説系
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2006年08月04日
すばる文学賞受賞というふれこみと、
日常の中の戦争を描いたということで、
以前から気になっていた本。
読む機会があったのでご紹介です。
主人公はごくごく普通のサラリーマン。
何気ない生活の中で、ふと目にした広報誌で、
こんな記事を見つける。
となり町との開戦のお知らせ
開戦日 九月一日
終戦日 三月三十一日(予定)
開催地 町内各所
となり町を、通勤途中に通る彼は、
開戦の日も何事もなく会社に到着します。
いったいどこで戦争をしてるんだろうか。
周りには何の変化もないまま、次の広報誌に目を通します。
そこには「戦死者12人」の文字が。
やがて、となり町を通る彼に偵察部隊の指令が町から届きます。
会社を休むのには補助金が下り、
辞令を交付する当日には印鑑をお持ち下さい、
というなんだかとても役所的な指令。
拒否する理由もないまま、主人公は偵察隊として、
役所の役員の女性ととなり町に引越します。
中盤まで読んでも戦闘シーンはなし。
なんというか、戦争なんだけど、40年前に予算を組んで始まった
戦争という事業を淡々と、事務的にこなしていくという描写。
戦争推進室をつくり、室長を置き、
実際の戦闘に関してはコンサルティング会社が動いている。
二人で住む家に関しても、敵地拠点偵察業務から食事の作成まで、
業務分担表を作る徹底振り。
これはいわゆる「お役所仕事」に対する皮肉小説なのか?
そんなこんなでページが過ぎていく。
戦争の理由も、「予算を組んでいて、承認されたのだから」
とかいう変な理由。
んん??
二人がほんの少し恋愛感情みたいなものを持ち、
主人公の上司が、実は外国で特殊部隊にいた、というところく
らいがおもしろいところ。
しかし、全体的に見て描写不足である感が否めない。
これ、映画になるそうですが適当な恋愛映画にしないように。
だいたい、主人公と公務員の女性が肉体関係になるんですが、
そこにいたる心理もよくわからない。
著者は公務員の方だそうですが、
「物語の設定上、それが都合がいいので」という感じで
寝る二人のこの情熱のなさもきちんと描くこと!
結局最後まで、ぴしっとした印象の残らない本でした。
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話題の小説系
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2006年08月03日
対岸の彼女で直木賞をとった作家、角田光代の短編集。
プレゼントというタイトルにふさわしく、カバーも凝っています。
包装紙みたいなきれいなもので、
こんな本をプレゼントしてくれる男性がいたら、私だったら絶対…。
(一応既婚者なので自主規制です)
生まれてから死ぬまで、
人はいろいろなものを与えられながら生きている。
そのいただき物、贈り物をテーマにしています。
どの主人公も、普通の日常を生きている。
夫との離婚を考えていたり、親から愛されていないと思っていたり、
仕事と育児を必死でこなしていたり、失恋をしたり。
そんな中で、
プレゼントに気がついたときに、ふっと気持ちが新しくなる。
わかっているのに、読んでいて胸がつまる。
しみじみと感動できる、短編集です。
私が好きなのは「鍋セット」
大学生になって東京で一人暮らしをすることになった女性。
理想とは程遠い部屋に住むことになった彼女。
引越しの日に、一緒についてきた母は、
商店街で娘に鍋のセットを買い与える。
それはオシャレでもなんでもない普通の、大中小の鍋のセット。
それは、学生時代にも、恋愛をしたときにも、使われる鍋。
悲しいときも、失望したときも、料理を作る主人公。
最後に、主人公はこう振り返る。
母がくれたものは、胃袋でつれた夫。将来と仕事。正しく機能して
いる内臓。だれかとたべるという、ささやかながらばかでかい喜び。
そんなもの全部。
きっと自分の人生にもそんなプレゼントがある。
短編なので、気に入ったものだけを読むのもよし。
週末に読む本を迷っている方、
休み中に疲れをリセットしたい方、
オススメの一冊です。
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話題の小説系
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2006年08月01日
フライ,ダディ,フライ 以来、
好きな作家さんである、金城一紀の本。
短編小説集を読んでまいりました。
スピード感ある青春小説家、の印象が強かったんですが、
この本に納められているのは、
どちらかというとしっとりとした、
人生の不条理を描いた作品でした。
印象的なのは「花」
失業中の青年は、ある著名な弁護士と、
いっしょに鹿児島まで行ってほしいという依頼をうける。
それも、小さな車で、交代で運転しながらというもの。
それは、その人物の思い出をたどる旅だった。
余命いくばくもなくなってから、大事なものに気がつく、
大事なものを取り返しに行く旅。
贖罪に似た旅の終わりに待っていたのがたくさんの花という、
ビジュアル的にもきれいな終わり方がよかった。
昔、ある人に
「選択するということは何かを捨てること」
と言われたことがある。
その頃、もっと若かったので「選択する」ということは何かを
「掴む」ことだと思っていました。
だから、「捨てる」というネガティブな言葉にうなずけなかった
んだけど、今はわかる気がする。
ベストの選択というものがなかなかなくて、
ベターな選択をすることが、
年齢とともに多くなったような気もするからだ。
(なんか、妥協してる?)
弁護士は、社会的には成功してるけど
そのために大事なものを捨てなきゃいけなかった。
家庭なんですけどね。
また、成功はしてるものの、決して幸せそうではない。
なくしたと思ったものが、実は自分を許して待っていてくれた。
でも、会いに行ったとき奥さんは死んでいた。
なんだかなあ、とも思うんだけど。
3篇が収められている本ですが、どれも主要な人物の対話から
成り立っている。 (だから対話篇なんだね)
好きになった相手が必ず死んでしまうという男の話もせつない。
しっとりと、かならずしもハッピーエンドではなくても、
ほのかに感動が味わえる本です。
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話題の小説系
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2006年07月27日
好きな作家さん、
というのがやっぱりあって、
おもしろい本を書く作家の本が新しく出ると読んでしまう。
何作も読んで、離れることもあるし、
また、出るたびに手にとってしまう人もいる。
昔は山田詠美のヘビーユーザーだったんですが、
アニマルロジック以来、だめになりました。
そんな私ですが、今、福井晴敏作品に、
遅ればせながらはまりそうです。
メキシコに行ったときに、亡国のイージスを読んで、
がつんとくるものがあったので、
今回のOPローズダストもかなり期待大で読み始めました。
ちなみに、OPとはオペレーション・ローズダスト。
一言で言うと、(言えちゃうんだな)亡国のイージスと、
ほぼ同じ。
ダイスという、自衛隊の中でも超法規的な組織がある
(ことになっている)んだけど、
そこのエリート工作員の若者朋希と、
公安警察の窓際、自称ハムの脂身、並河中年警部補が主人公。
敵役になるのは、かつては朋希とともに地獄の訓練を受けた仲間たち。
上層部の裏切りによって、ある作戦が失敗し、仲間を失う。
その復讐として、北朝鮮の力を得て日本に戻ってきたかつての
仲間たちと戦う・・・。
戦いの腕はスーパーエリートなんだけど、
人間的に未熟な主人公が、
まだまだ熱いものを持っているが、
組織の中では潮流から外れてしまった中年に
触れ合うことで人間性を取り戻す、あのパターンです。
ともに戦って、お互いを補い合っていくのも同じ。
ぬるま湯ニッポンを批判する口調の厳しさも同じ。
亡国のイージスより、敵役のテロリストが日本人で、
純粋なのが泣かせるかな。
でも、あえて言う、私はこの作品が好き。
やっぱりせつないもの。
不幸な家庭環境から、ダイスに入らざるを得なかった朋希と
警部補の娘とのほんわかシーンがなんかかなしい。
テロリスト集団の中でも、紅一点の留美をめぐっての想いなんか
もあって、定番どおりの設定でもいいんです、泣かせます。
亡国のイージスに出てくる登場人物や、如月行のコードナンバー
を引き継いだチームもあり、福井ワールドを堪能できます。
アクションシーンもしっかり書き込んであるし、
最近出た小説の中では、なかなか読み応えありの一冊。
まあ、でも、私には朋希より如月行のほうが魅力的に思えます。
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話題の小説系
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やっぱり、手に取った理由は「劇団ひとりの書いた本だから」です。
興味本位、というのが大きな理由。
どんな文章を書くんだろう、と不安が大きかったんだけど。
色々な書評で持ち上げられていますが、
私もおもしろいと思いました。
文章も、最初からひきつけられるもので、
読みすすめても破綻がない。
失礼だけど、職業作家(なんだろうな、一応)の
山田悠介なんかとは比べ物にはなりません。
え、誉めたことになってない?
短編集で、5本が納められています。
電車でふと見かけた浮浪者に、
自由を感じてついていってしまうサラリーマンの話(道草)とか、
振り込め詐欺の電話をかけた相手と
心を通じ合わせる男の話(Over run)とか。
私が一番印象に残って好きなのは、
最後の作品。「鳴き砂を歩く犬」です。
主人公は、鳥取で生まれた不幸な女の子。
名前は鳴子。両親が、
泣き砂という、踏むと音を立てる砂浜で
鳴子を身ごもったから。
名前の安直さでもわかるように、
両親は、鳴子いわく「バカ」
自分がけっして幸せな境遇ではないことを知った鳴子は、
東京に出ます。
そこで、芸人を目指している男に出会います。
コレが、最悪なんだ。
やたら下ネタばかりで、ぜんぜんおもしろくないくせに、
それがわかってない。多分、
著者の周りにモデルがいるんだろうな。
その男を追いかけて、やがてコンビを組む鳴子。
鳴子の作るネタでそれなりのやっていく二人だけど、
男には別に好きな女性がいます。
その人がストリッパーなんだけど、
また強烈なんだ。脱ぐのは芸術なの、と、
ちょっとエキセントリック。
誰も結局は幸せにはならない。
生まれたときからの出発点が
「不幸」だった鳴子にとっては
これでも幸せなのかなあ。
よくできたお芝居みたいな短編集。
そういえば、劇団ひとりって一人芝居もしてるよな。
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話題の小説系
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2006年07月17日
映画化もされて、ヒットした小説、
県庁の星。
ちょっと似た読後感のこちらをご紹介。
県庁の星では、公務員がスーパーに研修に行くお話しですが、
こちらは、30歳の元編集社員の女性が建築業界に転職します。
主人公利央は、求人広告の編集部勤務で上司と不倫中。
最初は頼もしく思えた男だけど、
次第に口先だけのどうしようもない人間と気づいている今日このごろ。
ある日酔っ払って登った建設中のビルの上で、運命の出会いをします。
これが、田所という鳶職人。
寡黙な彼に魅力を感じて、会社を辞めてしまう利央。
そして、田所の紹介してくれた工務店に転職。
そこは夫に逃げられて、
しようがなく社長になった中年のバツイチの女性が。
社長は最初、会社をたたむ方向で消極的なんだ
けど、利央のがんばり、
家を建てるという仕事のおもしろさに
だんだんと目覚めていく。
工務店というと男性の仕事場、
という感じがするけど、けっこう女性も多くなってきてるみたいですね。
閉鎖的に思えますが、実力主義で、
力仕事ばかりというわけでもないので、
案外と女性にとっては働きやすい職場だそう。
さてさて、利央の就職した工務店のお話。
この本の面白い「スジ」は二つあって、
一つが建設業界で働く男性の格好よさ。
荒っぽいが多いイメージがあるけど、
利央の恋する田所さんは、やさしくて口下手。
一度結婚に失敗しているのでどことなく
女性に関してはガードが固い。
それでも、利央が仕事でした失敗には
家を建てる同士として助けてくれる。
ちょっと奥手すぎていらいらもしたけど、
こんな硬派な男性のいるお話って新鮮。
面白さのもう一つは、
家というものが人が生きるのに大切な役割を果たしている、ということ。
家を建てるのに、最初の打ち合わせがどんどんずれてきて、
お客さんがあれもこれもほしいという話が出てくるのですが、
利央の心境の変化に伴って読む側も家に対する気持ちが変わってきます。
最初はぐずぐずして
進まない打ち合わせにいらいらいする利央だったのが、
だんだんと家に対する立てる人の気持ちに同調していくのです。
賃貸住まいの私ですが、
こうやって読むと家を建てるのっていいなあ、と思います。
(遠い夢ですが。)
主人公が最初から破綻していて、異業界に飛び込んでいく。
最初、いやな人に思えた人が後半に輝きだすのも同じ。
最後は、主人公がカンフル剤になって、みんな前向きに変わって行く。
地味な表紙ですが、オススメの一冊です。
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話題の小説系
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2006年07月14日
大阪のある町でおきた殺人事件。
質屋の主人が建設中のビルで殺されたその事件は、
犯人の手がかりもなく迷宮入りとなった。
その事件から20年。担当した刑事は、
当時その町にいたある少女を追い続けている。
少女の名前は雪穂。誰もが認める美しい女性である。
ドラマをちらっと見ましたが、すぐにチャンネルを変えてしまいました。
どっぷり世界につかっていたので、「私の」雪穂を
演じるのは綾瀬はるかではやや力不足でした。
さまざまな困難の局面で、雪穂はまわりの男を手玉に取り、
時には友人を陥れてでものし上がってくる。そのしたたかさを、
どう演じているのか興味がありましたが、ね。
小説は、いろんな人物が出てきて視点が入れ替わりながら進んでいきます。
雪穂の周りの人間、そして雪穂を影で支えている
「キリハラリョウジ」の周りの人間。
だから、やや混乱しないでもないですが、
それがひとつに収斂していくのがこの手の小説の醍醐味。
そう思って付き合いましょう。
さて、ストーリーは。
雪穂は幼いころに性的虐待を受けていた。
その加害者がリョウジの父。
父を殺したリョウジは、以後も影になって雪穂を助けていく。
雪穂に対立する人間はことごとく陥れられる。
学生時代、放課後に襲われた女子高生。
いわれのない家庭内暴力を仕立て上げられる配偶者。
なんと言うかね。
読んでいてとてもせつない気分になるのだ。
美しくて、周りから見ると太陽の下を歩んでいるような雪穂。
それでも、その心の中が平安であることは一度もなかったようだ。
「あたしの上には太陽なんかなかった。いつも夜。
でも暗くはなかった。太陽に代わるものがあったから」
終盤のこの言葉に込められている。
幼いころの傷のせいで、ずっと誰も信用せず、
お互いを太陽の代わりにしてきた、悲しい二人の人間の物語でした。
最後まで、二人の犯罪を決定つける文章はない。
雪穂にとっての太陽の代わり、リョウジの死で小説は終わる。
分厚い本ですが、よどみなく読めて感動の残る一冊。
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